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Posted by ブクログ
北村薫の話は難しいというよりも、ここまで言ったらわかるだろ的なほっぽり出し感が不親切な気がする。テンポはいいのだけど、放り出されたような気がどうしてもしてしまう。
第1話 旦那さんの車が当て逃げされた。犯人は誰か。
第2話 松本清張vs荒正人
第3話 太宰治の「やってきたのは、ガスコン兵」の謎を解く。
第4話 実家に帰る。父と炬燵を出す。原島先生が中古で買った特典DVDがみられない相談をする。
第5話 星野さんが病気の夫に「君はきゅうり」と言われてその意味を考えている。
第6話 お父さんが救急車で運ばれる。回転性目眩。児童書の担当者が「100万回生きたねこ」を絶望の書だという。
第7話 尾崎紅葉の弟子の徳田秋声と泉鏡花が殴り合いの喧嘩をした。
第8話 父は枝豆を植える。その収穫をして塩茹でする。
Posted by ブクログ
前作よりも作家がらみの謎と蘊蓄が山盛りに増えて、北村薫作品らしさが溢れていた。
作品の内容とは関係なく
「煮詰まる」と言う表現が「思考が行き詰まって先に進まない」と言うようなマイナスイメージな意味に使われていた。
私は「煮詰まる」と言う表現は、話し合いなどが充分になされて結論が出そうになっている良い状況の意味に使うのが正しく、最近よく聞くマイナスイメージでの使用は意味を知らない人が誤用して、テレビ、ラジオで広まってしまったものだと思っていましたが、北村薫氏がそんな事をするだろうか?
今は便利だ。
ネットですぐに調べられる。
曰く、現在は広辞苑でもマイナスイメージでの解釈も載っているとのこと。
へ〜、驚いた。
実際に広辞苑を当たったわけではありませんが、まあ間違いのない所でしょうね。
言葉は変わっていくと言う通り。
Posted by ブクログ
今回は特に、日本文学界のいまは亡き作家達にまつわる文学ミステリーがテーマだった。
美希が担当する作家のなかに、中野のお父さんと同じく古書店巡りが好きな先生が登場したのも、良かった。
いつか、お父さんと直接会ってほしいなぁ。
中野のお父さん、今作では倒れて入院。
健康面に心配が出始めるお年頃である。
美希に質問されると、迷いなく数冊の本を持ってきて、解説してくれるお父さん。
北村薫さんの知識量すごいな!と思いながら読み進めた。
「お稲荷さん」が「大いなる遺産」とは、声に出して笑った。
100万回生きた猫は絶望の書なのか、にタイトルが登場した「子供時代に好きだった本たち」。メモりましたとも。今度読もうっと。
美希が関わっている草野球チーム、ソフトボールチームの期待の新人になりそうな男性が登場して、終わり。まだまだシリーズ続きそうだけど、この先出てるのかなぁ。
この本は、2018年までに発表されたお話を2019年に単行本、2021年に文庫本発行している。
…気長に待ちますか。
ちなみに、この表紙の絵は、益田ミリさんです。
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。
体力自慢の文芸編集者、美希が日々の仕事で遭遇する謎を、中野の実家のお父さんが鮮やかに解決する。
ワクワクしながら、本書を手にする。
でも、「中野のお父さんは謎を解くか」というタイトルはやや不思議。
だって、解くに決まってるんでしょ?
そうして目次を開く。
全ての章題が疑問文なのだ。
統一を図った―というのもあるが、もう一つはお父さんが倒れてしまうから、かな。
病床から謎は解けるのか、ということか。
今回は太宰の「春の盗賊」に出てくる「ガスコン兵」とは何かを紐解く「ガスコン兵はどこから来たか」が印象に残った。
たぶん「春の盗賊」、昔読んだ気がするが…
ガスコン兵以前に、雨戸の外から内桟を外そうとするどろぼうの手を握りしめるという場面にロックオンしてしまう。
ああ、読み直したい。
泉鏡花が徳田秋聲を殴打した事件の詳細を追う「火鉢は飛び越えられたのか」も面白かった。
関係者の書き残したものを丹念に突き合わせていくのは、もはや研究の領域なのだが、それをミステリとして読ませてしまうのは本当にすごい。
さらなる読書に誘われる一冊だった。
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