北村薫のレビュー一覧

  • スキップ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    作者の北村薫さん、男性ってほんとに?
    女性の心情がどうしてこんなに描けるのか
    本当に信じられない。。

    スキップして17歳から20代、30代の大切な時間を飛び越えてしまった主人公。

    経験できずに過ぎ去った時間、気がつけば大切な人たちを失っている現実、そして自分自身の喪失⋯むごい。どうにもならない。苦しい。

    どうするんだろ、どうなるんだろと
    読み進めても、なかなか戻る気配もない。
    それどころか
    今の自分で、教師としての役目を果たそうと頑張り始める。

    途中、生徒たちとの日常描写が長く続き
    どこか脱線したような感じで、かなり焦れたけど最後に納得した。

    主人公は
    生徒達と一緒に17歳の今を駆け

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    2025年08月08日
  • 月の砂漠をさばさばと(新潮文庫)

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    すごく温かい小説だった。絵ともマッチしてて、よりほっこりした感じがした。
    さそりの井戸が好きだったなぁ。生まれ変わって、でもまた逃げちゃったら、神様おこる?っていうのはその通りと思ったし、そこ気づくさきちゃんも聡いし、お母さんの返しもやさしかったなぁ

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    2025年05月31日
  • ターン(新潮文庫)

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    昨年行ったメゾチント展にちなんで読んだ。
    生きることに意味を見出そうとするのが人間だけれど、それは哲学の迷宮への入り口になる。同じ1日を永遠に繰り返す中に自分がいたら、素直になるしかないか。運命を諦め、ただ自分を諦めない。

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    2025年04月28日
  • 月の砂漠をさばさばと(新潮文庫)

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    おとぎ話みたいでかわいい物語。とても癒された。野良猫の話は自分の子どもの頃と重なって、思わず泣きそうになってしまった。

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    2025年02月16日
  • 月の砂漠をさばさばと(新潮文庫)

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    9歳のさきちゃんと作家のお母さんとの毎日の生活を覗いてみたら…。
    2人の会話がまるでお話を紡いでいるかのようで…。
    少女とお母さんの12の物語。

    「くまの名前」から始まり、「聞きまちがい」もあるあるだなぁとほっこりさせられた。
    「ヘビノボラズのおばあさん」も優しくて好きな話。
    「さばのみそ煮」を作っているときにお母さんが歌い出したのが、このタイトルになったのか…と。
    「月のー砂漠を さーばさばと さーばのーみそ煮が
    ゆーきました」
    「猫が飼いたい」は、ちょっと哀しくなる話。

    とても温かくて優しくて楽しさもあって、ずっとこの母子を見ていたいと思った。
    2人の会話の何気なさも雰囲気もとても感じ

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    2025年01月30日
  • ターン(新潮文庫)

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    今年読んだ本の中で間違いなく1番面白く、読み終わった後2周してしまった。
    まずストーリー展開が引き込まれる上に、「日々の繰り返しを不毛と思わずに、一瞬一瞬を大切に生きる」というテーマが心に響く。
    初めは読みづらい文体(地の文が「君は〜する」なところ)だと思ったけど、それにもちゃんと仕掛けがあってえー!となったり、他にも母の主人公を思うセリフが胸を打って涙してしまったり。
    泉さんの、「ピザなんかも飽きたりするけど結局戻ってくる。(森さんとの会話も)そういうことってあるよ」「面と向かってるのに会っていない人なんてたくさんいる」という考え方が素敵だと思った。

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    2024年12月06日
  • 中野のお父さんの快刀乱麻

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    中野のお父さんシリーズでは、一番好きかも。
    読みやすいけれど、内容をちゃんと理解するのは難しい。でも知りたい!
    また私の中の北村薫さんブームがきました!

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    2024年11月30日
  • 中野のお父さんの快刀乱麻

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    学生時代に著者の『六の宮の姫君』を読んだ際には全く理解できなかったが、数年経って読み返したら度肝を抜かれた。文学ミステリーというこれまで無かった存在に気づいたからだ。面白すぎる。日常の謎というジャンルを作った北村薫さんがさらに文学ミステリーという触れたことのないジャンルの物語を紡いでおり、呆然とした。
    本作では菊池寛や太宰治といった文豪だけでなく、落語会から古今亭志ん生や、アニメーターの望月智充さん、将棋の先崎さんや室屋さん等が縦横無尽に登場する。なんて知的好奇心を揺さぶられるシリーズなのだろうか。
    じっくりとちゃんと理解できるまで咀嚼しながら読む時間が取れたので、心から楽しめた一冊。感受性と

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    2024年11月15日
  • スキップ(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ミステリを期待してたり、論理的な解決を求めている人には肩透かしかもしれないけど、私はとても好きな話でした。17歳の真理子が葛藤しながら25年後の桜木真理子に融合していく姿がたくましくも切なく、胸がキュッとなった。自分の知らない25年間、失ってしまった人たち、出会った人たち。やるせなく、悲しいけど、尊い時間。17歳の精神でありながら、高校教師やるの凄すぎるしめっちゃいい先生…なにこれって感動してたら著者もともと先生なんですね、納得!

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    2024年11月09日
  • 月の砂漠をさばさばと(新潮文庫)

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    母と子の儚くて愛しい日々。
    いつかふとした時にお母さんとこういう話したなとかこうやって過ごしたなって思い出す時が必ず来てそれは悲しくなる時もあるかもしれないけどきっと自分の心を支えてくれる。
    母と子の愛しい日常が綴られた一冊かな。

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    2024年09月19日
  • 中野のお父さんと五つの謎

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    シリーズ4作目。ふむふむほうほうと感心感嘆することしきり。大谷のユニフォーム着ちゃうリカちゃんかわいいやん。

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    2024年09月07日
  • ターン(新潮文庫)

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    二十年ぶりくらいの再読。中学校生活という変わらない毎日(今にして思えばなんて貴重で密度の濃い時間)にうんざりしていた十三歳のとき、あらすじに惹かれて読んで、それからずっと宝物のように大事に思ってきた一冊。

    主人公の真希は、交通事故が原因で"くるりん"という輪の中に放り出され、七月のとある日から抜け出せずターンし続けることになってしまった。
    あんなに大人に思えた彼女よりも歳上になって、それでもあの当時と変わらないぐらいの瑞々しさを味わえたことが嬉しかった。
    それと、電話がつながった相手である泉さんが、これほどまでに救いだったとは。真希にとって大きなよりどころであり、無人島か

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    2024年07月21日
  • 中野のお父さんと五つの謎

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    中野のお父さんシリーズ第4作。
    前作の途中から、登場人物たちの日常はコロナ禍で大きく様変わりした。本作も最初の「漱石と月」では感染症対策で“マスク会食”の話が出てきたが、最後の謎「芥川と最初の本」の頃には行動制限が無くなっている。初登場の頃は体育会系新人編集者だった美希が本作では新人教育を担当するようになるのだから、びっくりだ。お父さんの名推理を聞きながら、私も時々は記憶の“虫干し”をしないとな!と、昔の当たり前をいろいろ思い出しつつ、実家に両親が揃っている光景がじんわり羨ましく微笑ましかった。益々のご活躍を!

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    2024年06月06日
  • 中野のお父さんと五つの謎

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    夏目漱石は「I love you」を「月が綺麗ですね」と訳してはいない?
    松本清張の代表作「点と線」のトリックにまつわる後悔とは?

    お父さん(つまり著者の北村薫氏)の博識ぶりに毎度驚かされます。
    様々な史料が最後にまとまるのが気持ちいい!

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    2024年03月28日
  • 中野のお父さん

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    北村さんの円紫さんと私シリーズが好きで、娘がいるおじさんの私のはとても楽しく読みました。
    文学の知識がほぼない私には、娘からの謎をあっさりと解決する中野のお父さんは羨ましい限りです。
    楽しみなシリーズが出来て嬉しいです。

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    2024年03月26日
  • スキップ(新潮文庫)

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    571ページ
    743円
    10月8日〜10月11日

    昭和40年代の初め。一ノ瀬真理子は17歳、高校2年生。大雨で運動会の後半が中止になった夕方、家の8畳間で一人、レコードをかけて目を閉じた。目が覚めると、桜木真理子42歳。夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。娘と夫に協力してもらいながら、今を懸命に生きる真理子。

    タイムスリップもののSFかと思いきや、タイトル通りスキップ、真理子の早送りされた人生の物語だった。いつか戻れるのか、42歳のこれまで生きていた真理子の行方は、などアナザーストーリーも気になる。人生は足し算かと思いきや、引き算だということに、はっとさせられる。そんな風に思っていなかった

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    2024年04月09日
  • 中野のお父さんと五つの謎

    匿名

    購入済み

    北村薫先生の本

    所々に出てくる小説を遡って読みたくなりました。

    また、電子書籍で手にとれて嬉しいです。
    紙の本も持っていますが円紫さんと私シリーズとか、時と人シリーズ、ベッキーさんシリーズ、覆面作家シリーズも電子化してほしいです。

    #深い #癒やされる

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    2024年02月14日
  • 中野のお父さんと五つの謎

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    大好きな北村薫さんの「中野のお父さん」第4段。
    今回も大変興味深く、愉しく読ませていただきました。
    名だたる文豪にまつわる謎を当時の近しい方々の記述や落語などから読み解いていく過程も愉しく、くすりと楽しいやりとりもあったりで、何度も読み返しながらまた古書の深みにハマりたいです。
    文中の耳納連山の天然玉露茶もいただいてみたいですね〜

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    2024年02月11日
  • 月の砂漠をさばさばと(新潮文庫)

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    おーなり由子さんの優しい絵。
    9歳のさきちゃんと作家のお母さんとのユーモアがあって想像力豊かな会話。素敵な親子だな。
    絵本を読んでいるようなとても優しいお話だった。

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    2024年01月05日
  • 中野のお父さん

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    85点:父は眼鏡をかけ、コピーを手に取る。
    「ふむ」
    「分かるわけないよねえ」
    「いやー」と、父はいった。「分かりきってるぞ」

    お父さんの夢が詰まってる。
    お父さんの夢とは何か。
    ズバリ、頼ってきた娘の悩みをこともなげに解決してみせること、である。

    連作短編でサラッと読めてキャラが魅力的で、難しい言葉づかいはしてないのに深みがあって、更に意外な真相もある。
    何の保留もなく好き!と言える作品集。

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    2023年12月02日