深町秋生のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
新宿歌舞伎町の台湾系大立者王大偉の私生児として生まれた不破隆次は、山形の温泉地で同居していた生母を亡くし、父親を頼って昭和45年、15歳で上京する。
異母兄の近藤傑志を慕って暴力団岡谷組に入り、度胸と腕力と頭脳で成り上がっていく。
敵対する暴力団や中華系武闘組織との血を血で洗う抗争。
暴力シーンどれも凄惨で容赦ないが、理由のない場面はなく、不破の悲壮な覚悟が伝わってどこかもの悲しい。
私生児であるが故に血統を大切にする不破が最も大切にする家族を失わせたのも血統だった。
傑志、歩美、雄也たち近藤家への一途な思いの半面、他者への猜疑心は激しい。
バブル期には地上げで懐を膨らませた岡谷組も -
Posted by ブクログ
感想
熱い物語だな。龍が如くみたい。
そして最後は因果応報?悲しい話だな。
あらすじ
不破隆次は裁判にかけられ、死刑目前かと思われていた。
時は遡り、昭和45年。隆次は15歳。ストリッパーとして山形にいた母親を癌で亡くした。自分が亡くなったら、新宿の王大偉を頼れと言われ、新宿にやってきた。王がやる歌舞伎町の会社を訪れ、王の息子兄弟に会うも追い返される。その時、腹違いの兄弟のヤクザの近藤に拾われる。
隆次は王の息子の智文のボーリング場で、朝から晩まで働く。ある日、鞭馬会の新井が嫌がらせに来たところ、隆次は立ち向かってボーリング場を守る。そのことが大偉に知れて、親子の対面を果たす。その席 -
Posted by ブクログ
山形県を舞台にした、シングルマザー探偵、椎名留美が主人公の探偵ものの第2弾。
このシリーズの前作を読んだ際に、長編で読んでみたいという感想を持ったのですが、第二弾の本作は私の希望通りで、長編物でした。嬉しい~!!
内容は、前作からぶれていないと思うのですが、衰退していく地方ならではの背景・・・・高齢化だったり、人手不足だったり、不景気だったり、地方に住んでいたら大なり小なり共感できる事情をベースとした人探しをする内容でした。
前作でも登場した元ヤン夫婦も健在で大活躍で満足、満足。
結末は、色々伏線には気付いてたんですが、ああいう結末になるとは思いませんでした。
違和感には気付いてたのに -
Posted by ブクログ
山形というローカルのリアリティ(訛りの描写が一つひとつ細かかったり、東北の冬風景、田舎の家の雰囲気など)がよく描き込まれていたように感じた。
面白かったのはヘルドッグスシリーズと同様、理不尽な激昂と暴力描写。グロテスクな暴力ともまた違って、一種の爽快感がある。特に今作は女性が男性をコテンパンにするシーンがハイライトの一つなので、良いなと思った。それでいてなんでもかんでも暴力で解決するわけでもなく、リアリティを保ちつつなのが良いバランス。でも麗さんのキレっぷりと暴れ方は面白かった。
主人公留美の母としての自覚はだいぶ薄い。倫理的にというよりは、テーマとして「母と子」の関係性が複層的に関わってきて