【感想・ネタバレ】鬼哭の銃弾のレビュー

あらすじ

警視庁捜査一課の刑事・日向直幸は多摩川河川敷発砲事件の捜査を命じられる。拳銃の線条痕が、22年前の「スーパーいちまつ強盗殺人事件」で使用された拳銃と一致。迷宮入り事件の捜査が一気に動き出す。その事件は鬼刑事の父・繁が担当した事件だった。繁は捜査にのめり込むあまり、DV野郎に堕ちて家庭を崩壊させた。直幸と音信不通だった繁は警視庁を退職してもなお、事件を追っていた。警官親子が骨肉の争いの果てに辿り着いた凶悪事件の真実とは――。

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Posted by ブクログ

深町秋生『鬼哭の銃弾』双葉文庫。

未解決事件の呪縛に囚われた元刑事の父親と、父親を憎みながらも父親と同じ刑事の道を歩む息子の物語と警察ミステリーが展開していくという非常に面白い小説であった。

久し振りに男臭い小説を読んだような気がする。刑事であり続けるために家庭をも犠牲にした男の執念と最後に見せた男なりの息子への罪滅ぼし。

プロローグに描かれ、物語の中核となる『スーパーいちまつ強盗殺人事件』は『スーパーナンペイ強盗殺人事件』をモデルにしたものと思われる。被害者の人数や使用された拳銃、事件の状況などが似ている。

捜査一課の刑事である日向直幸は幼児の虐待殺人事件の捜査を終え、一段落したのも束の間、多摩川の河川敷で起きた発砲事件の捜査を命ぜられる。発砲で使用された拳銃の線条痕が22年前に起きて未解決の『スーパーいちまつ強盗殺人事件』で使用された拳銃と一致したというのだ。

未解決の『スーパーいちまつ強盗殺人事件』は鬼刑事と呼ばれた日向直幸の父親である繁が担当し、捜査にのめり込む余りに家庭を崩壊させ、日向直幸自身も父親の繁とは10年間も連絡を絶っていた。その繁が多摩川河川敷で起きた発砲事件の直前に付近で目撃されたという情報もあり、未解決事件が22年もの歳月を経て再び動き出す。

本体価格800円
★★★★★

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2024年07月30日

Posted by ブクログ

なかなかにハードな展開。
テンポよくどんどん話が進むので引き込まれた。
ただ、父親の暴力的なところがひどくてなんだか読んでいて悲しくなった。
妻と子は大事にしなくちゃだめ!

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2025年01月10日

Posted by ブクログ

読み応えのある作品だった。1発の銃弾をきっかけに未解決事件の操作が動き出し、次第に法の枠を超え、定年後も事件を追い続ける元刑事と事件を隠蔽したい犯人側の戦いに発展する。事件発生から20年以上が経過しており、まともな手段では解決が難しい。そこで敢えて波を起こし法も逸脱しながら事件を追い続ける。決してきれいな解決ではないし、巻き込まれて処分を受ける人もいますが、もうこれしかないという結末だと思います。

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2024年11月24日

Posted by ブクログ

いつも欠かさずにレビューを書いているのに、なぜかこの本は書き忘れてしまった。
刑事もので、22年前の未解決事件の捜査を同じく刑事だった父親が行っていた、というお話。引き込まれて読んだ。

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2024年11月07日

Posted by ブクログ

捜査一課の刑事・日向直幸は多摩川河川敷発砲事件の捜査を命じられる。使用された拳銃の線条痕が、22年前の「スーパーいちまつ強盗殺人事件」で使用された拳銃と一致。
迷宮入り事件が一気に動き出す。その事件は鬼刑事の父・繁が担当し、捜査にのめり込むあまり家庭を崩壊させた。警官親子が骨肉の争いの果てに辿り着いた凶悪事件の真実とは――。

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2025年05月29日

Posted by ブクログ

10月-08。3.5点。
八王子のスーパー殺人事件がモデル。
22年前の殺人事件と同じ銃弾が、川の土手で発見される。捜査一課刑事の、絶縁した元刑事の父親が目撃され。。。

読みやすかった。ラストもなかなか良い。

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2025年10月16日

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