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Posted by ブクログ
久し振りの本格派の極道物の作品。
主人公は関東最大のヤクザ組織の内部に潜り込んだ警察官、兼高。
映画「インファナルアフェア」を彷彿させる物語でとても面白い作品だった。
グロすぎる描写や悲痛が伝わってくる場面や状況が凄く多く、読んでいるだけなのに自分まで呻き声をあげそうになる。
途轍もない殺人や拷問が繰り広げられ、そのバイオレンスが凄すぎる。
この作品の凄い所は警察もヤクザも両方を外道として描いている所。どちらか一方からの作品は数多く読んできたが、両者が外道で非道な作品はあまりないのでは?と思う。それを圧倒的なバイオレンスで描ききっている。
主人公兼高のどの道も外道になっていくその過程もとても苦しくて奥深い。
正義がなんなのか?その正体も正義の形をしてない物ばかり。どの道も精神的には地獄への道。サブタイトルの「地獄の犬たち」ピッタリと当てはまる。
兼高が極道組織内の人情味溢れる結束力の方に惹かれていくのも分かる気がした。現に同じ潜入捜査官だった十朱が七代目会長になったのも頷ける。
兼高も十朱の道を歩むのだろうと思っていた。
だが彼は最終的に両者を敵に回すという人生の選択をとる。彼なりの後悔、反省、そして新たな正義が生まれたからだろうと推測。
凄く収まりのあるラストだと感じた。
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映画が先だったけど、原作のがかなーり濃くて良いね!坂口健太郎ってやっぱハマり役だったんだな。読み終わったあとのもやもや感とか悲しみは半端ないけど面白かった!
Posted by ブクログ
東京のやくざ組織・東鞘会に所属する兼高昭吾は、弟分の室岡と沖縄に飛び、ターゲットの喜納修三を殺害した。その夜、一人になった兼高は激しく嘔吐する。実は兼高は警視庁組対部に所属する潜入捜査官だったのだ。後継者問題をめぐり、東鞘会では血で血を洗う抗争が続いており、喜納殺害はその一環だった。兼高の最終任務は東鞘会会長である十朱の殺害。十朱は警視庁を揺るがす、ある“秘密”を握っていた。ボディガード役に抜擢された兼高は、身分が明かされた瞬間に死が迫る中、十朱への接近を図るが……。
ターゲットである十朱の秘密。それは、彼自身も潜入捜査官であったことだった。開始早々に語られるその真相に続きの展開がどうなるのかがとても楽しみになった。
警察官を志し、刑事になったはずなのに命ぜられたのは殺人を厭わない暴力団への潜入捜査。果たして彼の行為は罪になのだろうか。
阿内や十朱の企みの中、兼高は警察官に戻ることを決意する。親兄弟分を裏切るとともに、十朱からの誘いも断る。そして、自分が潜入捜査官であったことにもケリをつける決心をして物語が終わるところが良かった。
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最初からアクションがあるなど終始ハラハラしっぱなしでした。すごく面白かったですが、グロい描写もあるので、なかなかオススメしにくい作品ではあります
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久しぶりに滾りました。素晴らしいストーリーです。ありがとうございます。
洋画の「新しき世界」に似ており、警官がヤクザ社会に潜入して、ヤクザの秘密をブン捕ろうとするのがメイン。標的はトップの十朱(とあけ)であり、実は十朱も元潜入捜査官であることが判明。元警官からヤクザを生み出してしまったこと、警察という組織が、潜入捜査をして殺しを認めていることなどがあり、警察として十朱に手が出せないでいたところに、主人公である兼高(本名、出月)が組織の駒として潜入を命じられる。
最初から最後までグロいシーンばかりで、警察小説と言うよりはヤクザ小説。ハードボイルド。兼高としての視点で物語が進むため、兄弟や親父がたくさん出てくるが、みんな魅力的なキャラすぎて、次々と死んでいくのが悲しかった。特に兼高の兄弟分の室岡はキラーマシンと言われるほどぶっ飛んでるけど、兼高を慕ってて、コンビ技なんて本当にカッコイイ...お互いが心の底から信頼してるってのが分かる。土岐(兼高の親父)も漢気溢れる人で、自分の親父(十朱)に拳を見舞った上でエンコ詰めしようとするなんてもう...。笑
阿内(出月の上司)の執念深さには震えた...自分の元妻、娘に危害が及ぶのを平気で許して、それでも十朱を殺したくて、その強い憎しみって尋常じゃない、異常すぎた。たかが親友のためにそこまでする?ちょっと納得はいってないかも。
最後は十朱、阿内、兼高での激しい銃撃戦。
十朱は死に、警察の秘密であるSDカードも奪い取れる。
阿内は銃弾にあい、命を落とす直前で「俺を撃て、もう警察には戻れない」と、兼高にヤクザとして生きる道を提示する...。私個人的にはそのままヤクザとして、兄弟達と生きて欲しかったが、兼高はヤクザと警察両方を裏切る道を選ぶ。(警察に残ってもいつか消される恐れがあった?)
警察の秘密をマスコミにばら撒き、警察組織すらも裏切った兼高は1人で生きる道を選ぶ。兼高の最後の決断はなぜなのか、分かるようで分からないこのモヤモヤした感じがたまらなく好きで、単純明快ではないところが「新しき世界」と違ってまた良い。笑
Posted by ブクログ
文句なくおもしろかった。
人間は、あんなに追い詰められた状況でも正気を保てるのかと思うと脆い生き物なのか強い生き物なのか判断がつかないな、と思う。
けっこうな残酷な描写も多い作品だったけれど、それを夢中で読んでしまう自分にもちょっと驚いたんだけど、よく考えたら今さらだな。昔から好きだったもんな。
Posted by ブクログ
インファナルアフェアぽい作品
ヤクザ組織に潜入している警察官が任務遂行のため、悩み、闘い、苦悩していく姿を描く。
面白かった
続編に期待
Posted by ブクログ
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久々のバイオレンス小説。
ヤクザものを読むと高校生の頃を思い出して楽しくなりました。
中盤から展開が怒涛ですね。
Posted by ブクログ
潜入捜査モノの皮を被ったバイオレンス・コメディ。
冒頭からエンディングまで間断なく主人公の身に降りかかる不幸がいちいち超ド級過ぎて途中から笑ってしまった。どんだけ胃腸薬や睡眠薬あっても足りないですね、この職場。
Posted by ブクログ
暴力団への潜入捜査の物語といって思い出すのが、以前西島秀俊が暴力団に潜入した確か「ダブルフェイス」というタイトルのドラマである。ハラハラ、ドキドキしながら観ていた。
ヘルドックスもそのドラマに負けず劣らず、読み進めれば進めるほど作品の世界に引き込まれてハラハラ、ドキドキだった。
あらためて警察官が暴力団に潜入捜査をするなんて事が現実にあるのだろうか…と思った。
Posted by ブクログ
いきなり情け容赦無い「暴力」恐怖さえ覚える、しっかりとした手応えを感じながら読み始める、いつも暴力団と警察の闘争となると、それぞれの組織や上下関係を理解するのに時間がかかる。進んでいく中で「誰だったか?」案外悩まされる、著書においても複雑な人間関係、組織の力関係は重く感じながら進んでいくが、しかし次々と迫り来る圧倒的な「暴力」の破壊力にただ驚く、目を覆いたくなるような描写が画像でなくて小説だから伝わる事もある、読みながら手に汗握るシーンが多数出てくる、しかし個人的には越えてはならないラインは守られ読後は安心感さえ感じる所もあり、後半一気読みしてしまう緊張感は、ある意味素晴らしいシリーズ化も納得出来た。
Posted by ブクログ
読み応えのあるノワール小説。
後半に差し掛かり残りページが少なくなると、もっと読みたくなり終わるのが惜しくなった。
なので後半をもっと書き込んで、もっと長いストーリーにして欲しかった。
いい意味で。
Posted by ブクログ
映画の影響で読み出したが、内容がかなり違う。
しかし、…原作で語りたい内容が映画に詰まっててどちらも良かった。
兼高大好きな室岡も良いし、
兼高を口説いている十朱もいい。
やるかやられるかのギリギリの男達の関係が良い。
ラストシーンを岡田くんで再現してくれてると更に良かったのになぁ〜と思う今日この頃。
Posted by ブクログ
映画を見て、息つく間もない展開で激しい格闘の連続だった。その抗争に複雑に絡む果たし合い。ただ、バイオレンスなだけではないストーリーと感じて原作に興味を持った。
映画とは異なる部分が幾つもあったが、書籍だから、映像だからと感じる要素があってのことだと解釈した。むしろ違うストーリーに触れられて新鮮さがあった。
本の方について触れる。と、言いつつ映画と比較してしまうが、映像では脇役だった人が後半に暴れまくっている感じでした。主役からすると釈然としないノルマを次々と強いられて、自身を超える狂気に唖然としながら役務をこなす様はむしろ真っ当と感じてしまう読者側の自分も何か変か?と現実に戻されて忙しがった。
登場する人たちの、各々の葛藤に幾つも触れられる作品でした。
Posted by ブクログ
映画を先に観て、原作も気になったので読んだ。
映画と原作では幹のプロットの部分は基本的に同じだが、映画のほうは原田眞人作品らしい脚色が施されており、そこは深町秋生原作にはない要素であり、個人的には映画はそこに惹かれた。
小説のほうは映画には描かれていない部分やディティール面、心理描写の部分はやはり映画より厚い。
これは映画と小説、どちらが優れているとかそういう話ではなくて、近いところもあれば離れているところもある。
自分は映画からハマった口だが、小説も全然違った物語が展開されるので、これはこれで楽しめた。
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ヘルドッグス
ただただ、兼高に比べたら俺の仕事なんて大した事ないな!って思って仕事を頑張れるようになった。
今現実で仕事が大変だと感じてる人には別な意味でバイブルとなるかもしれない。
途中から、誰が事実を知っているのかどうかについてヒヤヒヤしっぱなし。
暴力描写も中々えげつない。
しかし、警察がヤクザ組織にスパイとして潜入してヤクザになるという話はよくできていると思った。
そして、こんなにも暴力だらけの作品があののどかな山形県で書かれてるというのも、山形出身の自分は少し面白く感じてしまう。
とにかく、次の話が楽しみだ!
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読んでみて、こんなことが現実であったとしたら怖いなーと思いました。一方でリアリティーもあり、映画化されると知って読んだのですが、どのように映像にするのか、見てみたいなとも思いました。地獄の犬ってのが意味分かりました。しかも、「達」ってとこが、なるほどって思いました。
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神津組若頭補佐・兼高昭吾こと出月梧郎、警視庁組対部の潜入捜査官である。
兼高の最終目的は、警視庁のトップシークレットを握る東蛸会会長・十朱義孝を抹殺すること。
兼高昭吾がどうやって、十朱を抹殺するのか?
正体はバレないのか?
ハラハラしながら、ページが進んでいく。
自分の家族まで犠牲にしてまでも、十朱抹殺にかける阿内の執念、凄まじい。
まさかそこまで…
阿内対十朱、凄まじかった。
ひとりとなった、兼高いや出月はどこへ向かうのか…
続編が楽しみである。
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潜入捜査官が沖縄に行き裏切り者を始末する冒頭から引き込まれていってどうなっていくのか最後まで読む手が止まらなかった。
潜入がバレるかどうかには重きはおいてなくて、兼高が犬をやめて十朱のようになってしまうのかどうなのかが気になっていたが、最後の結論は予想してなかった。
Posted by ブクログ
警察とヤクザのコンゲーム。
組織を潰す為に潜入し、上層部に取り入る為に、罪を犯しながら成り上がり、周りの人間との絆も深めてしまい葛藤する主人公と。相変わらず暴力の描写は容赦ないので、過激な作風が苦手な人は避けた方が良い。その過激さ故に主人公の命も常に危険に晒され、ハラハラしながら読むので肩に自然と力が入り凝った(笑)
Posted by ブクログ
本の中から血の臭いがが漂ってくる様でした。それなのに読むのを止められない。誰も彼も幸福な死に方をしないにもかかわらず・・・兼高こと出月の運命や如何に・・・多分幸せな最期は望めないかなあ?
Posted by ブクログ
ある警察官が顔を変え、刺青を入れて、関東最大の暴力団に潜入する。ただ潜入するだけでなく、えげつない殺人を繰り返して、幹部にのしあがっていく。確かに規格外の警察小説だった。550ページ、残虐なシーンも多かったが、面白かった。
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
「警察官の俺に、人が殺せるのか?」関東最大の暴力団・東鞘会の若頭補佐・兼高昭吾は、抗争相手を潜伏先の沖縄で殺害した。だが兼高はその夜、ホテルで懊悩する。彼は密命を帯びた警視庁組対部の潜入捜査官だったのだ。折しも東鞘会では後継をめぐる抗争の末、七代目会長に就任した十朱が台頭していた。警視庁を揺るがす“秘密”を握る十朱に、兼高は死と隣り合わせの接近を図るが…。規格外の警察小説にして注目の代表作。
Posted by ブクログ
警察がヤクザ組織に潜入し、殺し屋としてのし上がりながら使命を果たそうとする話。
反社会的勢力と認定されている昔ながらの組織より無茶をする人たちがいる令和の時代より昭和の終わり頃の匂いがするところが少し現実とはズレていますが、緊張感があって一気に読むことができました。
Posted by ブクログ
03月-10。3.5点。
暴力団へ潜入し捜査する主人公、最終目標は会長の持っている秘密。会長の正体は。。
面白い。残虐な描写が多いが、それに耐えられれば、一気読み出来ると思う。濃厚な物語だった。
Posted by ブクログ
今年(2022年)9月に岡田准一と坂口健太郎主演で映画化されたものの原作。映画見て、特に良かったわけではないが、原作小説があると云うので読んでみた。映画も結構ハードだったけど、原作はもっとえげつなかった。スタートは同じなのだが、そこからの展開はすごいわ。そして、最後の戦いは・・・ まあ、悪くない小説とは思うけど、好きなテイストじゃないわ