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Posted by ブクログ
ヘルドックスシリーズの最終章。
圧倒的なバイオレンスで、何人も死んで何人も悲惨な目にあい、狂気と暴力の渦巻く作品だったが、前ニ作品共に最高に面白い作品だった。
今作は気になっていた兼高のその後が明かされていく物語。
時系列的に今作品は兼高が失踪して1年後が舞台。物語は捜査一課の神野真理亜が中心人物。別件の記者殺しの捜査から兼高ファイルの存在を知り、後戻りのできないパンドラの箱を開けてしまう。
例によってまた暴力と殺戮の連続。
前2作品が大きく関わっている為、内容と世界観は凄く濃い。
最後、刑務所内で兼高(出月)の描く絵の描写がある。皆が敵味方なく笑って酒を酌み交わす絵。
自分の命以上に威信と信念を重んじ散った男たちだからこそ笑えるのだろう。
最終的に皆が被害者であるような気がして、だからこそ別の世界では心の通い会う別の形で存在してほしいとも感じられた。
過去を壊され壮絶な生死をかけた人生を送り精算した後、その絵は出月が最後に本気で望む核心の光に見えた。
3作通して最高の作品だった。
Posted by ブクログ
文庫本書き下ろし「天国の修羅たち」は、単行本で読みたい作品でした。
「ヘルドック」シリーズは「地獄の犬たち」で始まり、忽ち深町先生の筆力の虜となった。「煉獄の獅子たち」を挟み今回の作品で完結となりました。
一週間前の深夜、新大久保のコリアンタウンの中層マンションで老ジャーナリストの 宮口暁彦が殺害され事務所の書斎で床に倒れた状態で発見された。
警視庁の調べによると、単なるヤクザ者の仕業とは考えられないプロ集団であることがわかったのだ。鑑識の指紋鑑定係によると来訪者の物と思しき指紋を湯呑から採取された。
神野真理亜(主人公)は捜査会議に出席したが、指紋のことは特に問題になっていなかった。真理亜の親友の飛鳥は、指紋係に在籍し科学捜査員の中でも優秀な人物である。
その飛鳥が化粧室の中で泣いているのを真理亜が見つけて、事情を聞いてみると、指紋は「出月梧郎という元警察官」で間違いないと断定していたのだ。出月梧郎(兼高昭吾)は、日本では禁じられている潜入捜査官で、かつての上司(阿内)組特隊(組織犯罪対策特別捜査隊)隊長が潜入させたのだ。
何故問題にならなかったのか?実は、数年前兼高は、消されたのだ。誰が消したのか?
疑問は残るが、潜入捜査員は一人ではなく、かつて潜入していた十朱義孝が、「兼高ファイル」を作成して世間にばらまかれた経緯と、兼高はすでに故人であるからだ。しかし、指紋は本人の物に間違いなく、知られては困る黒幕が圧力をかけたのだ。
真理亜の疑問は、警察クライムサーガ小説の面白いところに正攻法で活躍する。しかし世界に権力を掌握する欲望が消えない限り、暴力もまた消えることがないように思います。積極果敢に暴力に屈することなく、悲哀と修羅の間で警察官として対峙していくのだ。
未だに興奮冷めやらず、夢中に読んだ日を思い出します。続編が出れば読んでみたい作品です。ヒロイン誕生かな!
読書は楽しい。
旅路の果てに
第二部読了時点では、完結だと信じてました。三部作とは・・・
そんな驚きの末、ラストのシーンを読みながら、自然と涙が溢れました。長い旅路の果てたどり着いた風景は、魂が夢に見ていた風景なのだろうと。
きっとそうなるだろうと信じつつ、お疲れ様でした。
Posted by ブクログ
『ヘルドッグス』の続編。
『ヘルドッグス』で、地獄の只中へ戻っていった潜入捜査官。
実は、あのラストが余韻を残すラストで、私は好きだったんです。
村上龍の『5分後の世界』のラストを思い出したりして。
でも、そんな読者は少数派だったのでしょうか。笑
本作では、その後の兼高ファイルの在り方と、潜入捜査を闇に消した警察組織への報復が、きっちりと描かれていきます。
ただねー ラストは タイトル回収しすぎたんじゃないかなと ちょっぴり不満。
きっと、いろいろな取材を通して書かれた作品なのだと思います。
それだけに、読んでいるうちに、何を信じたらいいのかわからなくなりました。
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小説・文芸
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