深町秋生のレビュー一覧
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ネタバレ20代前半にやたら嵌った大藪春彦、30台後半に嵌った馳星周、チョーユンファの映画、タランティーノ作品…そんな王道アウトローアクションの系譜を忠実にたどる小説。
もうこんな生々しいの食傷や…と思っていたが、スピード感あふれる展開と、それを支える文章で読ませてくれる。あまり深いことを考えずに読むのにぴったり。
破たんしている箇所も絶対あるはず、何度か「え?おかしない?」と思うこともあったが、そういうのは「置いといてぇ」精神で流していけば、読み終わった後に「あぁオモロかった」と気持ち良くページを閉じれる。
暴力を娯楽にしていいのは、フィクションエンタメの世界だけ。この作品はその娯楽を存分に味あ -
購入済み
素敵な作品ですね
読了即記入しています。
何だろう・・・警察小説なんだけれど、警察小説を書こうとして書いたというよりは、ハードボイルド小説を書きたくて舞台を警察にして、主人公に刑事を使った結果、警察小説になった、という気がしています。・・うまく表現出来ません!
主人公には、一見ダメ刑事の米沢。作品中に 男前 という表現が数カ所で使われてますが、ある事件があって、米沢刑事が男前になり、ハードボイルドが出来上がったのだと思います。もともとハードボイルドになる資質が米沢刑事にはあったのでしょうけれど・・・
とても共感出来る大好きな作品です。 -
Posted by ブクログ
最初はまるでヒール役かと思われた黒滝が 話が進むにつれ 実はそうでもないことがわかったり。
どこかで折れてしまうのかと思われた美貴が 信念を貫き通したり。
黒滝のいい相棒と思われた羽場が 実はいつのまにかヒールになってたり。
ほんとに味方なのか最後まで判断つかなかった白幡も。
どの方向に話が進むのか ハラハラして 一気に読ませる。
白幡が回してきた井筒だけど なんかこの人だけは一貫して信頼できると思えた。山形弁の威力かなぁ。方言ってなぜかいい人に見せる。でも こんなやり手がただのいい人なわけないか…笑。
今回久しぶりに手にした深町秋生の3作品は それぞれほんと面白くて どれも一気読みさせる。 -
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敗戦後の日本を舞台にしたスパイアクション小説。単なるスパイアクションというよりも、敗戦により周囲から手のひらを反され、辛酸を舐めざるを得なかった日本人の悲哀をスパイたちの眼を通して描いた作品だった。
杉江松恋が『間違いなく著者の最高傑作』と称賛しているが、これには少し異論がある。深町秋生には他にも本作に勝るとも劣らない作品は数々あるのだ。しかし、様々な史実と創作とが融合したストーリーの本作がかなり面白いということには全く異論はない。
戦時中、香港憲兵隊でスパイ狩りを行っていた永倉一馬はその恵まれた肉体を武器に池袋でヤクザの用心棒を務めていた。そんな永倉を陸軍中野学校出身の藤江忠吾が秘密機関 -
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深町先生のブログは好きで以前から読んでいました。確か昭和ノスタルジーブームの只中、昭和日本の野蛮さ未開さを著していて、腑に落ちていたと思います。そして、今に至るまで小説は一作も未見。
映画化されると聞いて、やっとデビュー作を手にとった次第。だって、ハードボイルド小説なんて読まないもん。
読んでる間は、本当に時間を忘れます。電車の中で読んでると、知らぬ間に降りる駅にたどり着いていて慌てることもしばしば。
内容はひたすら悲惨で、地獄めぐりの様相を呈しています。スタートから救いが見えないのですが、終わりまでひたすら事態は悪化の一途を辿り、妙なドライブ感がでています。 -
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自殺とされた夫の死の真相にいよいよ決着がつくシリーズ第三弾これで悪徳刑事の八神瑛子に会えなくなるのかと少し寂しいという
思いは束の間、のっけからハード。
前回の手がかりから同僚の刑事を手なずけ情報を得た瑛子に
襲い掛かる闇、不死身の瑛子ももうダメかと息を飲み
先を読むのが怖くなるほど。
真相に近づけば近づくほど真相はきな臭い方向に
そうくるかぁ〜と読み手にも負荷がかかります
瑛子はどう決着をつけるのか、命を賭けて闘った瑛子に残るものは・・
シリーズを通して登場する人物たちも色褪せることなく
いい味を出しています特に瑛子と敵対していた署長、富永の
たくましさと以外な一面が見えてとても人間くさ -
Posted by ブクログ
警視庁上野署組織犯罪対策課の美人刑事八神瑛子シリーズ第2弾です。
都内でメキシコ産の覚せい剤が出回り瑛子も売人の検挙に追われていたころ、瑛子が癒着している関東の暴力団(千波組)から、メキシコの麻薬組織を裏切った男を守って欲しいという依頼が入る
安価なメキシコ産の麻薬を自分たちのシマから排除したい千波組、夫の死の真相の為に千波組の依頼を受ける瑛子
しかし今回の敵は強敵
メキシコから送り込まれたのは暗殺を専門とするグラニソ
世界最大の麻薬組織の進出、関西と関東の暴力団の暗闇新興の不良集団も加わり、瑛子が生き残れるのか・・という状態しかし瑛子の強さは前回にもましてバイオレンスだった。
組織を裏切った