堂場瞬一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私は物語はハッピーエンドで終わって欲しい、といつも思う。
もちろんイヤミス、ホラー、その他の本を読まないことはないわけではないが、どこかに救いを求めてしまう。
現実の追体験だけでは苦しいから。
さて、そんなことをいうのだから、本書が(私の心とは反対に)少し不本意な終わり方になってしまったのは十分香らせられたかと思う。
犯罪者の子供は犯罪者か?
子供の人生はどう変わるか、がメインテーマだが、なんとも苦しい結末となった。
主人公の弟正俊が不憫でならない。
もう、大人になってしまった彼は変わらない、かもしれない。
きっとこういうことは往々にして起こる。
主人公の浅野健人は苦しいながらも勤務先の社長と出会ったことで学費やその日の糧を得られ、「普通」の生活を送っている。
社長には多大な恩を感じている。
これが社畜の始まりで、これが終わりまで続く。
男女の違いを簡単に言うのは時代にそぐわないかもしれないが、男性的な生き方だと思った。
会社が存続してくれればいい、自分はどうなってもいい、自分はなんとか立ち上がった、迷惑をかけないように生きてきた…。
なんだか息苦しい。
恩はあっても会社に人生を捧げたいとは思わない。
物語の本質はそこじゃない、のはわかっているが、主人公の行動は理解し難い。
子供の頃の環境が大事なことも、救ってくれる大人がいたら依存してしまうことも、頭では理解できる。
だが、せめて小説の中は夢を見せてよ。
現実には助けてくれる大人が少なくても、いないわけじゃない。
正俊が救われて欲しかった、その思いでいっぱいだ。 -
ネタバレ 購入済み
最後の展開が読めなかった
大手企業で働き、愛する恋人もいる。一見すると順風満帆に見える主人公・浅野だが、その一方で暗い闇から救い出してくれた恩人や家族との繋がりに囚われており、また恋人とは結婚に踏み切れないままでいる。父の出所、弟の存在、恩人のスキャンダル、恋人からの催促…様々なトラブルや重圧に押しつぶされそうになっている浅野の描写が巧みであった。設定上リアルよりもフィクション味がやや強く感じられたが、最後の結末は想像以上で、思わず見返してしまった。ハッピーエンド好きとしてはざらつく終わり方に感じられたが、浅野が過去ときちんと向き合い一歩前へ進む決意をするところで、少し救いがあると思った。
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Posted by ブクログ
確かに、この一連の『○○捜査』はシリーズというより、一冊目の『検証捜査』のスピンオフと言えるかも。
『検証…』で集められたメンバーが、以降の作品でそれぞれ主役となって活躍する。独立した作品(ただし、今作は前作の続編だが)として読むこともできる。
今作は、フランス、スイス、日本と、舞台は国際的なスケールとなる。
凛、神谷、そして永井と、登場人物の視点が突然変わり、戸惑いがあったことも。
彼らの指揮を取る永井理事官が拉致(!?)されるというこの作品で、完結だそうだ。
けれども、神谷と凛との関係はどうなるとかの興味があり、特別編とかで刊行予定はないのだろうか