鈴木英治のレビュー一覧
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大河ドラマと合わせて読みました。
歴史は勝者が作るとはよく聞く話ですが、正史はそうなのだろうなとつくづく思います。そして、それだけではなく、歴史とは解釈なのだなと深く思います。特に歴史小説を読んだ後には。そして、このようなアンソロジーを読むと、一編ごとに少しずつ変わっていく(あるいは観点を変えていく、ずれていく)解釈が実に面白いものです。
一冊の長編を読み通すのも面白いのですが、これはある観点からの物語を深くしていくことだと思います。アンソロジーには多観点から読み解いていく、そして、一編ずつを積み重ねて一冊の流れを読み解いていく楽しみがあります。
私は背表紙に「高田崇文ほか」とあったので購入し -
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著名作家のアンソロジー『足利の血脈』ですが、副題で、さくら一族の聖戦と付け加えたい。鎌倉公方〜古河公方・堀川公方の興亡と支える忍者の物語。読後としては足利の歴史よりさくら一族の伝奇。面白い企画かと思いますが、個人的には各作品の波が合わず、一人の作家の連作の方が読みやすかったのでは思います。しかし第七話は最終話にふさわしく感動しました。本作は二度目の方が良いかもしれません。
足利義輝弑逆から織田信長謀殺はもっと盛り上げて欲しいところです。しかし敵城に大胆に忍びこめる信長の忍びは、どうして光秀の京洛進入を安々と許したのか?疑問のままです。某歴史の専門家は本能寺の変に即応した秀吉は忍びを信長の -
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ネタバレうぅ〜〜〜ん、ちょっぴり残念!
第2巻は、第1巻より、11年経ってからという設定。
しかも44歳の前巻の時には子供がいなくて養子をもらうつもり云々という言葉を発していたが。
此巻では20歳になる「我が子」が存在。
角川春樹事務所担当者が気が付かなかったのであろうか?
いつか改訂してもらいたい。
中身はというと、田沼の景気の良い時代から一転、幕府は財務粛清の松平定信の時代。
江戸市民の楽しみを奪い、政府の政を批判にする黄表紙、狂歌など文化の取り締まりはますます厳しく、主人公の主人である藩主にまで注意がいく状態。
蔦屋重三郎が命を狙われる。。。事件勃発!
主人公である朋誠堂喜三二こと俳