清水義範のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
単位をテーマにしたエッセイなのだけれど、そんな説明ではこの本の面白さが伝わらない。温度、長さ、速さ、電気、様々な単位の説明をしながら、うまくそれと関わった短い物語を挟みつつ、「これが難しいのである。」とかなんとか、単位に対してぼやいたりもする。
純粋に、清水さんの語り口の面白さ。
というよりは、清水さんが面白いと感じることへの面白さ。
単位の奥深さ、単位そのものについての興味。
そういう色んな要素で成り立っている、大変面白いエッセイだった。
地球の円周を4万等分したのが1m。へぇ。
摂氏と華氏の違い。決められ方。へぇへぇ。
電気ってなんかよくわからない。へぇへぇへぇ。 -
Posted by ブクログ
古本で購入。
「そうそう、そうなんだ清水さん」と著者に共感を覚えずにいられない。
数年間、塾で国語を教えていたからわかる。小中学校の国語はかなりヤバいのである。
たった数年間、塾で国語を教えていただけでわかる。
と言うか、そんなのは自分が教わってたときから知ってた。
僕は国語が好きだけど、国語の授業は嫌いだった。
たとえば、意味があるのかさっぱりわからない精読。
「獅子狩紋錦」は確かにおもしろかった。でもこれを何時間もかけてじっくり中身を見る意味が僕にはわからなかった。
「『獅子狩紋錦』だけ読めても他の文章を読み解けるわけじゃないからなぁ」という嫌なガキだった。
いやまぁそれを読むずっと前からだけど。
たとえば、どんな小説も道徳的な結論になるところ。
「夏の葬列」は確かにおもしろい。 だけどこれは「一度背負った罪からは逃れられない」とか、そんなことなのか?
それまでの教科書の文章にはなかった読後感をそんなもんで片付けていいのかと思った。
著者も言うように、国語の授業は特に小説単元で「あやうい」し、「道徳教育になっている」のがいかんと思うのだ。
小説は読ませろ。でも感想の誘導はするな。
感想文だったら、とにかく思ったことを書かせりゃいい。
「オツベルと象」で、「俺の方がオツベルよりうまく象を使役してみせる」などと書くやつがいても、丸をあげればいいじゃないか。
その生徒は間違いなく「自分の感想」を書いたんだから。
小説の単元なんてのは、「語彙習得と読書体験の積み重ね」程度でいいんじゃないか。
あと文学史。小ネタを挟むと食いつく。
国語は子供が自分から本を手に取るための入口であるべきだ。
感想文は云々と言ったが、その「思ったこと」をロクに文章にできない子供が山のようにいることが問題なのであって、学校の国語の授業はもっと「自分の気持ちを相手に伝える文章・話し方」の練習をさせるべきなのだ。
問題を解かせて自分がなぜその答えを書いたのかすら説明できないのはマズいと僕は思う。
などと無意味に語ってしまった。
もちろんそんな内容だけじゃなくて、国語にまつわるおもしろい話が載ってます。
それにしても、著者の言うとおりやはり国語は「学科の王様」なのだなぁ。 -
Posted by ブクログ
清水義範氏の作風からすると、異色作に当たるのではないかと思う。
著者が得意とする「笑い」は本作にはまったく散りばめられていない。
描かれているのは、ただただ陰惨な犯罪の記録と、
そこに至るまでの人々の描写。そして「ひょっとしたら……」と思わせる、
ミスリードのない読者の誘導。
「ミスリードのない」と言うものの、確証を得るまで読者は決してその
解釈に確信が持てない(あらゆるミステリが及ぼした弊害ともいえる)。
そこまで計算し尽くされているような気さえする。
とにかく、作品の世界に引き込まれて一気読みした。面白い。
「オチが不充分だった」「期待外れ」といった声も多い。
しかしオチに辿るまで、引き込まれていれば小説は充分。
テレビや漫画、ほとんどのミステリ小説など、世の中には
わかりやすい幕引きがキチンと用意されたエンターテインメントが溢れている。オチが描かれない、不充分、そんな『藪の中』的なリドルストーリーが残された最後のフロンティアが小説なのだから、その世界を味わわないわけにはいかないと、個人的には思う。 -
Posted by ブクログ
このシリーズは7冊目の最終巻ということ、
しかしずるい。
まったく共著の感じがしない。(笑
それぞれ好きだからいいんだけど。
作中で西原さんは
このシリーズのおかげで清水ファンが西原の本にながれてくれてウハウハだと
西原ファンが清水の本にはながれないだろうから・・・
って言われてましたが、
私はこのシリーズで
西原ファンから清水ファンにもなって1人です。
このシリーズからほかの清水さんの本を読むと全然テイストが違うんで驚いたんだけど、
清水さんは大切なことでもさらっとかけてるのが良いんだろうなと思っています。
このシリーズ、国語算数理科社会と続き
最終本はホームルームともいえる、
先生の無駄話を意識しているとのこと。
でもね、こういう話ってよく覚えてるでしょーって書いてます。
私はこういった話を先生がしていたことをほとんど覚えていません。
ほんと私って記憶力がないなぁと思います。
欠陥があるのか?と思うぐらい。
それはさておき、
こんな話がいっぱいできるのが
人として厚みがあるってことなのかなと思うのです。
ひょっとしたら役に立たない知識かもしれないけれど
興味深く伝えることができるって能力が
大人の能力なのかなぁと思うのです。
厚みのある人間になりたい。 -
Posted by ブクログ
とてもよくできた本です。
日本人が書いているが、
ニホンに憧れる外国人が日本に旅行して感じることをそのまま表現できていると思う。
これによって、日本のことがよくわかると思う。
主人公はなかなかの吸収力の良い人ですね。
私は英語ができず、なんとなく外国人にたいして恐怖というか
ビビるんですが、それでもいつの間にか海外に遊びに行くようになりました。
それでも30スギてから。
海外に行ったときの心構えはこのような主人公のようでありたいかもしれません。
良い、悪いということでなく、
吸収して考えてみる。
好きなことだけではなく
嫌いなことでも受け入れることができる対応をしたい。
拒否するってことはなんだかさみしい考え方だと思う。
違うことに対して嫌悪感を抱く人がいるが、
そうではなく
違うということのまま受け入れるようになりたい。
それが実は楽で楽しい生き方だと思う。