清水義範のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ軽妙な笑いとパロディ・パスティーシュの手法で知られる著者が綴った、文章作成指南本。といっても小説を書くための手法ではなく、手紙や随筆、作文といった文章全般を書く際の手法を指南しているため、創作方面に興味がない人にも問題なく薦められる良書。
「手書き」と「ワード」の使い分けや「文章上達の裏技」といったオーソドックスなものだけでなく、手本にしてはいけない文章まで紹介されていて、その幅広さが他の文章指南本と一線を違えている。
特に「近寄ってはいけない文章」の項は、学者の論文や公用文書、新聞記事によく見られる「訛り」について面白おかしく言及していて、読んだ私もゲラゲラ笑いながらも「なるほど」と感 -
Posted by ブクログ
教育問題で悩んだらまずはこの1冊!
子供の才能を伸ばす秘訣とは?ユニークな視点で教育を考え直す
名先生に学ぶ上手な教育とは? ホメる教育が子供を育てる? 学級崩壊はなぜ起きた? 生徒の自主性の尊重とは? 新聞の教育談義の摩訶不思議? 教育業界は奇妙な世界だった?
親も子供も、先生も生徒も、もう一度みんなで教育を考え直しませんか? ユニークな視点でとらえた清水流教育論エッセイ。
様々なシンプルなそして、現代の子供たちが抱える質問にたいして、とても的確な内容を考えてらっしゃるように僕は感じます。
とても考える参考になりますね♪
自分も何かにいかそーっと☆ -
Posted by ブクログ
問題文の作者自身も間違う読解力テストや、同じ文字をひたすら書かせる漢字ドリル。国語教育の矛盾を解決する方法はあるのか?そして、日本語の乱れは改善できるのか。教員免許を持つ清水義範が、最も得意とする「国語」。その問題点を、西原理恵子の絵とともにブッタ斬る!爆笑お勉強シリーズ第6弾。
そうだよなぁ・・・
なるほどなぁ。。。
というのが満載です。
主人公は何を考えていたとか筆者は何を言いたいとか誰が決めたんだ!
ということはとてもよく分ります。
勝手に答えが決まっているけれど、ひょっとしたら全然別のことだってありえるのが国語ですよね。
ただ、文章の理解力がある方が、他の成績も伸びるというのに -
Posted by ブクログ
清水義範の真骨頂とでもいうべき、あまりにも具体的かつ、リアリティのない妄想がつまった短編集。特に表題作の『永遠のジャック&ベティ』は、ごくごく短いページ数ながら、立ち上がれなくなるほどの破壊力があります。代表作である『蕎麦ときしめん』は名古屋人に関する妄想なので、めちゃくちゃ面白いんだけど、そんなに名古屋を知らない人にとってはそこまで笑えないという欠点がある。だけどこの『ジャック&ベティ』は中学校で英語を勉強してきた人なら、絶対に誰でも楽しむことができる内容です。むしろ中学校の教室で、みんなで回し読みしていたときが一番笑えたのかもしれません。
-
Posted by ブクログ
清水義範氏はパスティーシュの作家と呼ばれます。
そもそもパスティーシュというジャンル自体が清水氏のために作られたようなもんです。
単なるパロディや模倣の領域を越えたシミジング・ワールド(私の作った言葉です)が、パスティーシュです。
たぶん有名なのは、『蕎麦ときしめん』『国語入試問題必勝法』でしょうが、私は、この『永遠のジャック&ベティ』が大好きです。
この短編集の中でも最も好みなのが「インパクトの瞬間」。
”ジンクピリチオン効果”には、吹き出してしまいました。
”遠赤焙煎珈琲”、”コクがあるのにキレがある”、ああ、聞き流していた言葉がなんと新鮮で不思議な言葉に変貌するのか。
公の場(例え -
Posted by ブクログ
面白かった、いつかまた読もう、と思わせる文句なしの星5つ。
接続詞の語彙が乏しいと、文章がチープになる。いきなりガツンと打たれました。
句読点の使い方、しゃべくり文(口語みたいなもんか)などの書き方と、前半はテクニックを説明。
後半は、ビジネス文書や紀行文などの書き方の表技裏技。裏技とあるものの、小生には全部表技に思えた。
著者は、パスティーシュなる他の作家の文体を真似る手法を用いるとのこと。歌や仕草の物まねではなく、文章を真似るのだから、そりゃまた高度な遊び。そんな知的なことをやってみたい。それには、たくさん読書せねば。
もちろん、文章の上手に書くためには、たくさん読書する必要があるんだ