あらすじ
金(カネ)を発明したときから、人類のさまざまな不幸せは始まった――。ひとの儲けを皮算用する「他人の懐」や相続をめぐるドタバタの「被相続人」ほか、恋愛、結婚、形見分けと、お金が生みだすペーソスを、明るく笑いのめす12編。読み出したとたん、お金の摩訶不思議な力に搦めとられていた自分を発見。笑うしかない! お金に換算するから悩みが始まる。人生をカネで眺めたパスティーシュ。人生を金に換えるといくらになる?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「事の始め」、「貧乏な彼」、「他人の懐」が面白かった。
「事の始め」は、お金というものが流通し始める歴史の流れというものを
分かりやすく説明・・・、と思いきや結論が売春、とは。
「貧乏な彼」は、登場する女性と同じ悩みを抱えつつ、結局お金につられて、人生の進むべき道を見誤る(かもしれない)人が意外と多いのではないか、との思いを抱いた。
「他人の懐」は、周りにいそうな人を描写していて面白かった。
確かに開業するための本って多いし、計算しようと思えば、実際に開業しなくても「仮想出店」できちゃうもんな。