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日本人がエッセイを書く時、女は清少納言に、男は兼好になる。「枕草子」のように自らのセンスを誇り、「徒然草」のように世の中を叱って己を自慢するのだ。伝統の力の、何と偉大なことよ! 希代(きたい)のパスティーシュ作家が、現代まで連なる日本文学の伝統と、名作の凄さやつまらなさをざっくばらんに語る。日本文学史の「背骨」をわし掴みにする快作! 〈本書の「雑談」の一部〉◎「源氏物語」の世界文学史上稀な文体はなぜ生まれたのか ◎短歌のやりとりはメールである ◎なぜ芭蕉は田舎の悪口を書くのか ◎大衆文学の誕生――西鶴と近松 ◎「浮世風呂」はケータイ小説? ◎なぜ漱石の小説は現代人が読んでもスラスラ読めるのか ◎近代文学者は自分にしか興味がない ◎江戸川乱歩の苦悩、福島正実のこだわり
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Posted by ブクログ
清水義範(しみずよしのり:1947年生まれ)による日本文学史をユーモラスに語る書。
若手作家が奇を衒って書いたものとは違い、案外と深みのある考察だ。
ページの多くは古典に割かれている。
源氏物語、短歌、枕草子、方丈記、徒然草、平家物語、太平記、・・・
文学のみならず、そレヲ書き上げた作家にも言及してある箇所もあり、楽しめる。
日本文学史をざっと楽しく読み通すには非常によい書だと感じた。
こんなおじいちゃん(清水さんに失礼かな・・・)が身近にいると、読書も楽しめるんだろうな!
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【目次】
雑談1 「源氏物語」のどこが奇跡か
雑談2 短歌のやりとりはメールである
雑談3 エッセイは自慢話だ
雑談4 「平家物語」と「太平記」
雑談5 紀行文学は悪口文学
雑談6 西鶴と近松―大衆文学の誕生
雑談7 「浮世風呂」はケータイ小説?
雑談8 漱石の文章は英語力のたまもの
雑談9 みんな自分にしか興味がない
雑談10 エンターテインメントも文学の華
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Posted by ブクログ
小説家清水義範による日本文学史。講談社文庫の「理科」「社会」「国語」「数学」といった学び直しの教養エッセイのカテゴリーの一冊。
源氏物語から始まって、枕草子、平家物語、徒然草、奥の細道などの古典や夏目漱石、森鴎外などの近代文学など日本文学史の大きな海の中に浮かんでいる島々を取り上げているような感じ。作者も言っているが、日本文学史をこの本で全体が描けているわけではない。とはいえ、少なくともこれぐらいの作家の作品は知っておいてねというものだろう。教養としての日本文学の本当の最低ラインを示しているというイメージかな。
最近、NHKの大河ドラマ「光る君へ」を見ていると本当に教養というのは大切だし、素敵なコミュニケーションツールなんだと実感。これらの古典を知っているだけでどれほど楽しく見れるか。高校や大学の教養課程レベルでしか文学を習っていないが、それでも知っているということは、どれほど人生を豊かに送れるか、身に染みた、ここ最近である。
古典や文学など一文にもならない、不要であるというバカげた議論があるが、むしろ一文にもならないことの大切さを知っていることが教養なのだと思う。
最近、思うのだが、源氏物語に代表されるような、日本の文化の中枢を担ってきたものの復権がこれからの日本を救うのかもしれないよ。国際化、国際化というけどもその中で独自性を打ち出せるものは1000年以上も続く、こういった教養、文化であるような気がする。
まあ、ここに取り上げられている作品を少なくとも何が書かれているのかぐらいは知っておくことが大切なことではないだろうか。
とはいいつつも、僕自身は、三島由紀夫と谷崎潤一郎が、食わず嫌いではある。(三島由紀夫は「金閣寺」読んでいるわ。)どっちも絢爛豪華な芸術至上主義のような作家だからかな。
最後に、世界文学全集を作るなら、夏目漱石を入れるべきというのは同意。夏目漱石の凄いところは、現代でも普通に読める所である。森鴎外と比較すると、どうも文体等も古臭くて、とっつきにくいところがあり、夏目漱石のように読むことができない。
この本を読んでみて、久しぶりに読んでみたいなあという気持ちにもなった。作者の思うところなんだろう。さあ、何から読んでみようか?
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