ジェイン・オースティンのレビュー一覧

  • 自負と偏見

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    ネタバレ

    19世紀初頭の貴族の恋愛小説。これは古典たけれど、内容はライト・ノベルではないかと思った。
    田舎の貧乏貴族で容姿は普通、鋭い観察眼を持つエリザベスが、都会のツンデレ貴族・実はいい奴のダーシーと結婚するまでのストーリーだが、登場人物が軒並み個性的で面白い。
    面倒くさがりの父、娘の結婚が全ての俗物の母、お人好しで美人の姉ジェーン。オタクの三女メアリ。ギャルの末妹リディア。生活のために結婚する友人シャーロット。容姿性格は良いが世間知らずのボンボンのMr.ビングリー。弁舌さわやかな色男のウィカム氏。人見知りでブラコンのダーシーの妹ジョージアナ。などなど。
    スピード感がゆったりしているのが時々気になるけ

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    2022年10月02日
  • 高慢と偏見(下)

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    イギリス文学に初挑戦してみた。たったひとつのシーンごとの描写の回りくどさに最初は面食らったが、慣れると小気味良い言葉のリズムに心地良さすら感じるようになった。イギリス人特有の皮肉に満ちたセリフの応酬はみはや一周回って清々しく見えた。登場人物全員に多かれ少なかれどこか「鼻につく」要素があり、そこに作者の登場人物達へののアイロニーと愛を感じた。特にエリザベスは愛さずにいられない人物であり、彼女の快活さ、聡明さ、自負心の強さには憧憬の念を抱かずにはいられなかった。イギリスの片田舎で、2人の中流階級の貴族、鼻持ちならない自尊心の高さを持つダーシーと自負心故の軽率な偏見を持つエリザベスが、互いにぶつかり

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    2022年07月18日
  • 高慢と偏見(上)

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    1813年初出。この年代で「普通に楽しめる小説」ってそれだけでもすごい。
    当たり前ですがイギリスです。「源氏物語」などと違って、「複製され商品化される前提で出された小説」というのは要するに産業革命がなされて都市労働者、消費者、商業ブルジョワジーがいないとそもそもマーケットが無いので。

    その古さでしかも恋愛心理小説、「夏目漱石も参考にした」らしいという興味でいつかは読もうと思っていた本。

    面白かったです。
    要は労働者の中の最上流階級の娘エリザベスと、大貴族ダーシーの「身分違いの恋愛」物語。ハッピーエンドです。
    これが疾風怒濤の破天荒ロマンではなくて、当時の経済的な常識とか社会的な見え方、世間

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    2023年08月13日
  • 高慢と偏見(上)

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    タイトルだけ知っている名作で、何となくとっつきにくそうなイメージだった。読んでみたら恋愛小説で、現代でも変わらない人間ドラマが描かれていて読みやすかった。ユーモアやアイロニーにあふれる内容に思わずにやけてしまう部分もあった。
    コリンズやミセス・ベネット、レディ・キャサリンのような人が身近に居たらうざったいだろうけど、でもこんな人居るよなー。
    エリザベスにアピールしているのに気づいてもらえないダーシーが可愛そうだった(過去の自分の発言のせいではあるけど)

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    2022年05月14日
  • 高慢と偏見(下)

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    上巻から打って変わって、展開が面白く一気に読めた。ダーシーの男らしさ、リディアがウィッカムと駆け落ちしてしまった時の絶望感、エリザベスとダーシーが見事婚約できたときの喜び…
    昔のイギリス貴族のお話といえども、中身は昼ドラでやってる内容とそんなに変わらない。
    オースティンの上品な言葉で綴られるエリザベスの周りの滑稽な人たちや、恋愛模様がたまらなかった〜〜

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    2022年03月15日
  • 高慢と偏見(下)

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    古典的恋愛と結婚。
    女性が働いて賃金を得る時代じゃ無いから、結婚は生きていくための、いわば就職活動。
    愛がないと云々、かと思えば先立つものは経済的安定云々…今日的課題も。
    結婚はゴールではなく、スタート。この時代の身分違いの結婚は、相手の家族と縁を切るくらいの勢いないと親戚付き合い厄介なことこの上なしと感じつつ終幕。

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    2022年02月06日
  • 高慢と偏見

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    女性から見た男性の理想像は200年前から変わらないんだなあと思った。
    少女漫画の原点といった印象。
    闊達なエリザベスがとにかく魅力的で、エリザベスがいるから読む、というくらい惹かれてしまった。

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    2022年01月27日
  • 高慢と偏見

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    ブリジット一作目はまる→ブリジット一作目原作読む、はまる、主人公同じ誕生日→高慢と偏見ドラマ鑑賞はまる→原作よもうか!
    それぞれ、
    そもそも大学の授業で少し勉強してましたが。
    この順番笑笑、見事に逆だね。


    当たり前かもだが原作が一番良かった。
    ここまで心情を事細かに描かれているとは知らなかった。手にとるようにキャラの気持ちがわかるんですよね。実際エリザベスのキャラって、真面目だけどお茶目でちょっぴり人をわざと煽るところがかわいいんだよね。冒頭ダーシーが嫌でバッサリ断ち切ろうとしても根がいいのでいい感じに理想の完膚なきまでのディスりのつもりが可愛い煽りになっちゃうという。そこがキューーンなん

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    2021年12月14日
  • 自負と偏見

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    切ない気持ちにさせられたり、すれ違いに目が離せなくなり一気に読みました。ハッピーエンドで良かったです。

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    2021年07月15日
  • 高慢と偏見

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    「自負と偏見」の中野好夫の名訳をこれまでずっと最高だと思い込んで来た。確かにユーモアのあるリズミカルな文章とは異なった。 個人的には言い回しで吹き出すような部分が見つけられなくてそこはちょっとナニだったが、そのおかげで作品世界そのものには入りやすかったかもしれない。
    確かに豊かな作品だけれども、これがなぜ世界十大小説に選ばれているのか、大学の授業とかで教わってみたい

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    2021年05月11日
  • 自負と偏見

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    二百年前!?の作品!?と思えるくらいすごい。
    しかし、二百年経っても人間の強欲って変わってないねんなぁ。。
    お金目当てで結婚したい人ってずっとおんねんなぁ。
    そんな中、心から尊敬できる人じゃないと結婚出来ひんって芯がある人がやっぱりかっこいい。
    私も、そうでありたい。
    そして、ダーシーのような人に出会いたい。

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    2021年03月16日
  • 高慢と偏見 上

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    ネタバレ

    オースティンの名作ですが、現在にも通じるメッセージが沢山。


    思慮深いメアリの、鋭い発言に痺れた。
    「高慢は誰にでもある弱点だと思うわ。万人共通的のものだと思うのよ。人間の性質は、とにかく高慢に傾きやすいんだわ」

    「そして何かしら自分の特質に自己満足を感じない人は、ほとんどいないと思うわ。虚栄と高慢は、よく同じ意味に使われる言葉だけど、まるで別なんだわ。虚栄がなくとも、高慢な人もあるんだから」

    「高慢は自分自身をよく思うことだし、虚栄は人によく思われたいってことなんだわ」

    その通りだなあと思う。

    あと、エリザベスが賢くウィットに富んでいて素敵なので途中からエリザベスを追ってました。笑

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    2021年02月10日
  • 高慢と偏見 下

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    ネタバレ

    かわいいエリザベスのために様々なことをしてあげるダーシー。
    しかもそれは誰にも秘密、って……ダーシーに萌えながら読むのが楽しかった(笑)
    脳内はコリン・ファース一色です。

    その一方でビングリー嬢のようにベネット夫人らと家族になるのは…っていう意見も非難できないのよね。
    女は結婚しないと世間から爪弾きにされてしまう時代。
    ただ5人の娘を嫁がせたい一心の夫人を責められはしないが。

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    2020年10月27日
  • 高慢と偏見 上

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    ネタバレ

    ロマンス読みとして一度は読んでおきたかった超有名作品。
    映画とドラマは視聴済みでストーリーはわかっているのでひたすらダーシーに萌えながら読む、という邪道?な読み方を。
    高慢だと批判していたダーシーの手紙を読んで偏見を持っていたことを自覚するエリザベスのシーンが印象的。
    高慢だったのは一体どっちだったのだろうか。

    「高慢は、誰にもある弱点だと思うわ。」

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    2020年10月25日
  • 高慢と偏見 下

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    少し読みにくい翻訳だが、それを勘案しても読みやすい古典恋愛小説だなと感じた。それだけ原文が読みやすいストーリーになっているのだろう。

    ベネット夫人がもはや狂気に見えるけど、何故ヨーロッパの古典文学作品には頻繁にヒステリーおばさんが出てくるのだろう。

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    2020年08月02日
  • 高慢と偏見(下)

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    ネタバレ

    恋のシーソーゲームとはこのことか。日本でいうと江戸時代に書かれたドラマだが、今読んでもおもしろい。恋愛に関する誤解と偏見を通じてなかなかゴールしないふたりにハラハラする。

    上巻の最後でダーシーから手紙を受け取ったエリザベスは、今までダーシーを偏見を通じて見ていたことに気づく。しかし、いまさらどうにもならないのだった。
    エリザベスはガーディナー夫妻とともにダーシーの家を訪れる。ダーシーは不在だったが、召使いがいて、ダーシーがいかに素晴らしい人かを語る。そこに突然ダーシーが戻ってくる。丁寧な対応をして、ガーディナー夫妻は感激する。ダーシーはエリザベスに対しても丁寧な対応をするが、手紙のことは触

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    2020年04月02日
  • エマ(下)

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    ネタバレ

    2019.12.14

    【感想】
    展開はベタなのに、とても面白かった!!!
    メインの内容は、少女漫画で言うところの「歳の離れた幼馴染みが無自覚のうちに想い合う、そこにライバルが出現したことによって各々の気持ちをやっと自覚」って感じかな?!

    「ずっと同じナイトリーさんでいてほしい。」エマの言葉がとてもわがままで、とても切実

    ナイトリーさんの想いを告げる言葉たちが誠実で好き
    エマとフランクのたわむれを見たくなくてロンドン行くとか可愛すぎる好き

    「欠点だらけだが完璧なエマ」とはその通りだと思う
    エルトン夫人が苦手すぎる!!!

    【印象に残った言葉】
    心の慰めや平静さを求めたいなら、これから良い

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    2019年12月14日
  • 高慢と偏見(下)

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    言わずと知れたイギリス古典の名作で、サマセット・モームが『世界の十大小説』にも挙げている本作。読んでみるとなるほどたしかにまるでジェットコースターのように次々と形成が変化する恋愛模様がなかなかに面白く、近年も映画化されるなど長く読み継がれてきた理由がよくわかる。内容はちっとも古びておらず、むしろ今日に至るまで多く作られている恋愛小説やドラマの原型であるとすらいえるだろう。ただ、申し訳ないが本作をあまり高く「評価」したいとも思えなかった。事件らしい事件は起こらないし、世界もあまりにも狭い。おなじ姉妹の惚れた腫れたの話は、所詮「コップの中の嵐」である。それでもストーリイテラーとして力があることは間

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    2019年12月04日
  • 高慢と偏見(上)

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    言わずと知れたイギリス古典の名作で、サマセット・モームが『世界の十大小説』にも挙げている本作。読んでみるとなるほどたしかにまるでジェットコースターのように次々と形成が変化する恋愛模様がなかなかに面白く、近年も映画化されるなど長く読み継がれてきた理由がよくわかる。内容はちっとも古びておらず、むしろ今日に至るまで多く作られている恋愛小説やドラマの原型であるとすらいえるだろう。ただ、申し訳ないが本作をあまり高く「評価」したいとも思えなかった。事件らしい事件は起こらないし、世界もあまりにも狭い。おなじ姉妹の惚れた腫れたの話は、所詮「コップの中の嵐」である。それでもストーリイテラーとして力があることは間

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    2019年12月04日
  • 高慢と偏見(上)

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    以前鴻巣訳で読んだ時と幾分印象が変わった。小尾さんの他の翻訳はどれも読みやすく自然だけれど、本書はわざと古めかしい雰囲気を醸し出すように書いているみたいだ。読み始めは少し違和感があったけど、慣れて来ると楽しく読み進められた。

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    2019年07月13日