【感想・ネタバレ】高慢と偏見(上)のレビュー

あらすじ

元気はつらつとした知性をもつエリザベス・ベネットは、大地主で美男子で頭脳抜群のダーシーと知り合うが、その高慢な態度に反感を抱き、やがて美貌の将校ウィッカムに惹かれ、ダーシーへの中傷を信じてしまう。ところが……。ベネット夫人やコリンズ牧師など永遠の喜劇的人物も登場して読者を大いに笑わせ、スリリングな展開で深い感動をよぶ英国恋愛小説の名作。オースティン文学の魅力を満喫できる明快な新訳でおくる。

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「1700年代の英文学なんて退屈でつまらなさそう」と敬遠するなかれ。
恋愛や婚活などの現代に通じる問題を、シニカルにポップに、そしてリアルに描いています。
ラフカディオ・ハーンや夏目漱石も絶賛しています。
本作は、高慢なダーシー(母は貴族、実家は大金持ち、しかもハンサム)、偏見を持ちがちなエリザベス(美人、知性がある、けれど実家が貧乏)、彼らを取り巻く周囲の人々が繰り広げる恋愛喜劇です。
見事にすれ違う二人にやきもきさせられますが、へ理屈をこねるような会話のやりとりが軽妙で楽しい作品です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

しばしば出会う明らかなオマージュ作品。
読みたいけど、原典を読まずしては十分に楽しめないという判断が働き手に取れない。
そろそろ原典を読んでみようかと手に取るパターン。

イギリスの中流〜貴族階級を舞台とした女性目線の結婚を巡る日常小説。
これが、200年も前の小説かと思うと驚愕以外の何物でもない。

まず、幕開けの章での5人の娘達の父親ベネットの物腰の可笑しさに心を掴まれる。
田舎町に転居してくる良家の男に、娘の誰かを何としても結婚させようと節操なく湧き立つ妻を前に、ひょうひょうと乾いたユーモアで立ち回る。
あ、これは読めるなと早々と確信。

ところどころに古めかしさだったり、お国柄特有の不思議な風習みたいなのはあるのだけれど、もの凄く読み易い。
そして、これといった劇的なことは何も起こらないのに読み手を引きつける。
翻訳家さんの尽力によるものだとも思うが、とはいえ本質的にそういうポテンシャルがあるからでこそ。

海外古典は侮れないのは前々から肝に銘じているところだが、なんとなくイメージしているのは世界大戦前後あたりの頃。
それを、さらに1世紀程飛び越える本書。
恥ずかしながら、この小説がそれほど前に書かれたものだとの認識もなかったし、それ程に年を経た物語がこうも自然に楽しめることに純粋に驚きを感じる。

この時代ゆえのステレオタイプこそあれど、男女の恋心をめぐり、行き違いや愚かさを交えつつ、パリッとした自己を持ち、はっきりとした物言いの中でも礼を失し切らない自制心を持った主人公エリザベスの日々には好感を持つ。
何を指して高慢で何を指して偏見なのか。
表面的にはわかるし、それだけでも読み応えあるのだが、なんとなくひと捻りありそうな期待感。

芽吹き始めたものがことごとく花開かなかった理由で終わる上巻。
さて、下巻はどのように展開していくのか。

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2025年08月30日

Posted by ブクログ

面白かった。
映画みたけど全然覚えてなかった。
原作と内容ちがったのかな?
もっと高尚な話かと思ったけど、読みやすく面白くってどんどん読み進められた。
皮肉屋な主人公に好感もてた。

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2024年05月17日

Posted by ブクログ

大学生の頃初めて読んだ大好きな作品。当時、読後はきゅんきゅんして、授業の一環で仕方なく購入した小説(原文も購入)がこんなに面白いとは!!と衝撃だった。
それから年月が経って、久々にダーシー氏のきゅんが欲しい〜と今回再読。変わらずダーシー氏にはきゅんとさせられた(笑)個性的で滑稽な人物がたくさん出てきておかしいし、話はテンポが良くめちゃくちゃ面白い。200年前の小説とは思えない。見事すぎる。

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2024年01月23日

Posted by ブクログ

恋愛小説、というよりラブコメディーだよね。とにかく高慢な人たちがこれでもか!というほど登場して、それぞれが個性的で滑稽なのに感心する。階級社会に対する風刺の意もあるのかな?
下巻の展開が楽しみ。

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2023年07月28日

Posted by ブクログ

おもしろい小説なんですか?と尋ねられたらとりあえずこれを答えとけば間違いはない。少女漫画でキュンキュンしない俺もこれにはやられたね★

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2023年04月21日

Posted by ブクログ

☆4.6

冒頭から軽やかでお洒落。それはもう舞踏会の如く。

気になって気になって読む手が止まらない。
人の書き分けの妙についついのめり込んでしまった。
主役二人がどうなるかだけでなく、周りを彩る個性的な彼らの行く末にも期待が高まる。

下巻も読むのが止められなさそうだなぁ。

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2023年02月13日

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1775年〜1817年に生きた女性作家ジェーン・オースティンの小説。古い時代の小説だから文章が硬いのかと思っていたら、冒頭「金持ちの独身男性はみんな花嫁募集中にちがいない。これは世間一般に認められた真理である。」ハハッ、なんか女性週刊誌みたいなノリだね。
「近所に金持ちの独身男性が引っ越してきた」とすぐに張りきり、「五人娘の誰かを嫁に」と目論んで「あなた、ご挨拶に行かなきゃ」と夫をせかし、「ディナーに招待しなきゃ」「舞踏会に招待されるかも」とそれだけが生きがいのベネット夫人。
 ベネット家の長女ジェインは美しく、実際に例の“金持ちのイケメン独身男性隣人”ビングリー氏を夢中にさせ、「二人の結婚は近い」と囁かれるが、身分違いの結婚はありえないと考えるビングリー氏の姉、妹や親友から有難迷惑な邪魔が入る。
 舞踏会やディナーで臆面もなく娘の自慢話ばかりするベネット夫人。器量が悪い分、音楽でいい所を見せようと下手なのに歌の披露を止めない三女メアリー。素敵な軍人との出会いばかり考えている四女と五女。美しく心のきれいな姉の幸せを心から祈り、馬鹿な母と妹達の行動を恥ずかしがっている、人間観察力豊かな次女エリザベスがこの小説の主役。エリザベスの目を通した、周りの人間たちの馬鹿で下心ありありの行動が面白い。いつの時代も一緒だ。
女たちは財産のある男との結婚のことばかり考えていて、ここに出てくる男性は仕事らしい仕事は何もしていなくて(財産で暮らしていて)、「貧乏な男はお金持ちの女性と結婚しなければ」というのが一般常識で、何故か「貧乏だから頑張って働こう」という意識は全然なくて、退屈ばかりして、トランプばかりしていて、今に生きる私から見て魅力的な男性はいない。
が、五人姉妹の父、ベネット氏の言葉はいつもウィットに富んでいて面白い。例えば、全く空気の読めない馬鹿だけど、財産のあるコリンズがエリザベスにプロポーズしたのを母親が両手を挙げて喜んだが、エリザベスが断ったことを怒り、
「このプロポーズを断ったら私はあなたの顔を二度と見ません。」
と言ったことに対し
「エリザベス、困ったね。お前は両親のどちらかと縁を切らなくてはならないぞ。この縁談を断わったら、お母さんはお前の顔を二度と見ないと言ってるが、お父さんはお前があんな男と結婚したら二度とお前の顔を見たくない。」。
どうやら、ジェインとビングリー氏の結婚が駄目になったようだと分かったとき
「どうやらジェインは失恋したようだね。おめでとうと言ってあげよう。若い娘の好きなものは恋愛だが、二番めに好きなのは、時々ちょっとした失恋をすることだ。失恋はなかなかロマンチックだし、女の勲章みたいなものだ。」。
 馬鹿だけど、その社会で生き延びようと強かに生きる女たちが嫌いにはなれない。愛はないけれど、オールドミスにはならず、まあまあの暮らしを得るためにコリンズと喜んで結婚したシャーロットのことも私は憎めない。ジェンダー平等という言葉も今の世にはあるが、いつの世にも男性には男性の悩みが女性には女性の悩みがあり、そんな中で、器量とか能力とか財産とか自分の強みは強みで、ちゃんと使って、弱みは弱みで上手いこと補って生きていこうと強かに考えて生きる人間の姿はある意味愛らしいな。この時代に女性にしか書けないものを書いたジェーン・オースティン氏も魅力的。
 最後にグッと惹かれたのはダーシー氏。大金持ちで無愛想で高慢ちきでエリザベスはすごく嫌っていたけれど、その彼女にまさかの告白。「自分より随分身分が下の女性だから悩んだけれど、それでもどうしてもこの気持ちは抑えられない」と正直すぎて失礼の上塗りで、エリザベスを益々怒らせる告白だけど、それでも一生懸命また、正直過ぎる手紙を必死で渡す。冷たい印象の彼がこんなことするのが、読者には魅力的。それにダーシーって私に似てると思うのさ。金持ちじゃないし、性も違うけど。

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2022年09月04日

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オースティン、これほどおもしろいとは、
エリザベスの会話力(主にダーシーとの)がすごい
日本語訳の秀逸さ
スラスラ読める

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2020年07月12日

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上下巻一気に読んでしまった。ここまで面白いとは。本当に文学というのはその時代に生きた作者の思考だったり価値観だったりエゴだったりがよく分かっておもしろい。この作品の作者、ジェイン・オースティンはかなりの人間観察好きで、それだけではなく人間の心理の深いところまで巧妙に描いている。人間の愚かさとか馬鹿さ加減をここまでユーモアたっぷりに書けるなんて!だから楽しく読めたんだろうけど。私も彼女みたいに人に対する苛立ちとか怒りを笑い飛ばせるようになったらいい。あと絶対に触れないといけないのはエリザベスとダーシー氏の恋愛物語。こんなにも読者にじれったさを感じさせて、興奮させる展開があっただろうか!!というくらいとにかく面白かった。訳者の中野さんもこの作品は恋愛作品としても一級品、とあとがきで述べていた。本当にそうだと思う。ジェイン・オースティン…おこがましいようだけど私自身と少し似ている考え方を持っているようだし、女性ということもあるし、、、これからの人生の伴侶になりそう。他の作品もぜひ読んでみよう~♪

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2015年11月23日

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ネタバレ

映画を物凄く気にいったので原作も!と買いまして今回海外ドラマ版を見た事で読みかえしました。
まず読みやすく翻訳してくれているのでスラスラ読めるのがとてもいいです。昔の作品なので読みにくいかも?と思ってましたが全然大丈夫でした。
内容はリジーとダーシー様の結婚までの道に色々な事が起きるって感じですが、この上巻はダーシー様がリジーにプロポーズして、こっぴどく振られ弁明する所までですが、非常に面白いので次!次!ってなります。
また映画ではそんなに感じなかったリジーの母の出来の悪さを今作では嫌って程知らされることにもびっくりでした。
あの母からリジーやジェインが生まれたのが不思議なぐらいです。
ダーシー様も最悪なプロポーズをしたもんですが、彼がそう言いたくなる気持ちも凄くよく分かるぐらい(笑)
また女性で身分が低かったりしたら本当に大変な時代だというのもよく分かる作品でもあります。

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2015年02月06日

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一番好きな映画の1つなのに、まだ本は読んでいなかった。映画と同様おもしろいのかなぁ、と思いつつ読み始めたけど、久しぶりに次のページを早く読みたい!!と読み始めたら止められなかった。上巻の後半へ進めば進むほど話の展開がますます興味深くなってきて、さらに読み進めたくなった。一番気になるところで下巻!!!早く読みたい!!!!

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2014年07月05日

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こんなにドキドキワクワクしながら読んだ小説は何年ぶりでしょう!
結末は知っているし大した事件が起きるわけではないのに、ページをめくる手が止まりません。
200年前に出された小説ですが、読み続けられ、何度も映像化される理由がわかりました。
私の好きな本・ベスト3に入りました!

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2013年06月30日

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19世紀を代表する女性作家の一人。それどころか、イギリスを代表する作家の一人かも。現代のロマンスものの元祖でもあるジェイン・オースティン。
近年出たパロディを紹介する前に再アップ。

ジェイン・オースティンの中でももっとも有名で、愛された作品がこれです。
5人姉妹の次女で利発なエリザベスは、名家の主で印象的な男性ダーシーに出会うが、とっつきにくいダーシーの言動に反発、さらに噂を吹き込まれて、すっかり誤解してしまいます。
一方、最初は気づかなかったエリザベスの生き生きした魅力に目を離せなくなっていくダーシー。
誤解も含めたエリザベスの強烈な拒絶に遭い、生まれて初めて自分の傲慢さを改めようとし始めます。

18世紀末から19世紀初頭にかけてのイギリスの現実を踏まえて、紳士階級だが貧しくなりかけている一家の娘たちと友人それぞれの恋模様を面白おかしく描いています。
女性が家を継ぐことが出来なかった時代。しかも細かい身分制度が厳然とあり、地代収入があることがステイタスな身分の女性が体面を保てる職業もほぼ存在しなかった。
日本で言えば~江戸時代に下級武士が暮らしに困る、みたいなものかな。
オースティン自身は恋愛経験はあるが破れて独身のまま、作家という異例な成功を成し遂げていくわけです。

作者がよく知っている世界の中で起きる出来事を丁寧に描いてあり、引き込まれていきます。
当時の風習は知らないことばかりでも、細かく観察して辛辣に描き出される困った人や嫌なヤツは抱腹絶倒。あるあるな感じを覚えますよ。
人情の機微も心の動きも、いつの時代も変わらないものがあるようですね。
出会った途端に誤解からけんか腰の男女がしだいに恋に落ち、時間をかけてついに障害をも乗り越えるという恋愛物の王道を極めた作品。

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2019年07月17日

Posted by ブクログ

200年前に書かれたとは思えないほど読みやすい(訳者さんの力も大きいと思います)。Netflixドラマ「ブリジャートン家」をイメージした。当時お金のない人、特に女性がどんな風に扱われていたのかがよく分かる。良い結婚をすることは、本当に死活問題ですね。そういった意味で、シャーロットが興味深かった。エリザベスの恋のゆくえより、ジェインの方が気になりつつ、下巻へ突入します

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2025年08月15日

Posted by ブクログ

身分差、「ふーん、おもしれー女…」、「あんたなんか大っ嫌い!」って展開はこの時代から愛されてたんだな
最後の方怒涛の展開で読む手が止まらなかった
と思ったけど結構ずっとハイスピードでガンガン進んでた気がする、このスピード感が気持ちいい!
続きも楽しみ〜!

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2025年06月12日

Posted by ブクログ

ベネット家の5人姉妹の次女エリザベスを中心に描かれる恋愛模様。エリザベス(或いは作者)の人間観察が小気味よく、ぐいぐい読ませる。盛り上がった所で下巻へと続く。

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2025年02月10日

Posted by ブクログ

読みやすくてとても面白いです。BBCのドラマと映画の両方見たことがあるのですが、原作と映像化作品では所々違うところがあって違いを楽しめました!ダーシーツンデレすぎて好きにならずにはいられない笑

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2024年08月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ベネット家の5人姉妹のうちのエリザベスが主人公。
えいが プライドと偏見からみました。

ベネット夫人と夫のかけあいが
あなた、自分の娘たちによくそんなひどいことが言えますのね!あなたは私を苦しめるのが楽しいのね。わたしの傷つきすい神経・・』

なんてあけすけ。
皮肉とユーモアたっぷり。

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2023年12月31日

Posted by ブクログ

恋愛小説が苦手な自分でも読めたことに嬉しく思った。
若い頃に読んでおけば良かったなーという思い。
皮肉がピリ辛、時々ユニークで登場人物も個性がはっきりしている。
とても読みやすくて読み進めるごとにオースティンの良さが染み渡る。
かなり計算された物語に驚いた。
ポイントごとに見つける皮肉は少し宝探し的な感じで、見つけると少し嬉しくなる。
難しいということはなく、ただ本当によく練られてるなという印象。

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2022年11月17日

Posted by ブクログ

1813年初出。この年代で「普通に楽しめる小説」ってそれだけでもすごい。
当たり前ですがイギリスです。「源氏物語」などと違って、「複製され商品化される前提で出された小説」というのは要するに産業革命がなされて都市労働者、消費者、商業ブルジョワジーがいないとそもそもマーケットが無いので。

その古さでしかも恋愛心理小説、「夏目漱石も参考にした」らしいという興味でいつかは読もうと思っていた本。

面白かったです。
要は労働者の中の最上流階級の娘エリザベスと、大貴族ダーシーの「身分違いの恋愛」物語。ハッピーエンドです。
これが疾風怒濤の破天荒ロマンではなくて、当時の経済的な常識とか社会的な見え方、世間体なども踏まえたでティール豊かな小説で、なるほど夏目漱石や丸谷才一に繋がるな、と。

こういうことに戦争をぶち込んで、社会階級の習慣を超えて「人間としての真実」みたいな探求を持ち込んで、エンタメとしてのスケール感をブローアップすると、トルストイの「戦争と平和」(1867)になるし、「世間体とは何か?消費社会の自己実現とは?」という方向にシニカルに深く向かうと「ボヴァリー夫人」(1857)になる。更にはアメリカ的な大らかさ(大雑把さとプロテスタント的な肯定感)と個人主義・家族主義、の津波を浴びると「若草物語」(1868)になるとも言えます。

古典は現在へのヒントに満ち満ちていてとにかくワクワクします。ただ、「中世」を纏っている本ってやっぱり寄り付きづらいんですよね。
本と小説の「近現代」を押し開いた作品の一つだなあ、という楽しみかたも加味して満足でした。

どの翻訳で読むか悩んだ末に筑摩を選択。比較してないから比較論はできませんが、割りと不満なく読みやすい文章でした。

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2023年08月13日

Posted by ブクログ

言わずと知れたイギリス古典の名作で、サマセット・モームが『世界の十大小説』にも挙げている本作。読んでみるとなるほどたしかにまるでジェットコースターのように次々と形成が変化する恋愛模様がなかなかに面白く、近年も映画化されるなど長く読み継がれてきた理由がよくわかる。内容はちっとも古びておらず、むしろ今日に至るまで多く作られている恋愛小説やドラマの原型であるとすらいえるだろう。ただ、申し訳ないが本作をあまり高く「評価」したいとも思えなかった。事件らしい事件は起こらないし、世界もあまりにも狭い。おなじ姉妹の惚れた腫れたの話は、所詮「コップの中の嵐」である。それでもストーリイテラーとして力があることは間違いないし、21歳でこの完成度は驚愕に値する。ただ、やはり個人的な好みとは合わないことが残念である。

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2019年12月04日

Posted by ブクログ

下巻に続く。大事件はおきてないが、登場人物のその後が気になります。英国恋愛小説の名作中の名作、なんだそうです。

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2018年01月22日

Posted by ブクログ

ドタバタ恋愛コメディ。特に 大きなドラマやストーリー展開はないが、日常会話だけで、夏目漱石の小説みたいに 読み進められるから 不思議。

派手さがないのに名作と呼ばれるのは、会話の中に 時折 出てくる 人生観、結婚観、父と娘や姉と妹のいい関係、身分階級 あたりにあると思う

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2016年06月15日

Posted by ブクログ

大変わかりやすい訳でびっくりした。岩波ではずいぶん理解していなかったよう。しかし、なぜか前半は読みにくく、1回読んだせいか、1回目ほど興奮しなかった。でも大変わかりやすい。

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2016年06月08日

Posted by ブクログ

オースティンの作品は基本みなちくま文庫の中野康司訳で読んでいて、『高慢と偏見』(自負と偏見)だけが新潮文庫の小山太一訳でした。それでこの度は『高慢と偏見』の中野康司訳を手にとって見た次第。読み比べてみた結果としては、翻訳の正確性などについては私には判断できないものの、ことばの自然さという点では小山太一訳が優っているようでした。

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2015年10月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かったです。
イギリス文学と聞いて、少しとっつきにくい(独特な)文章、言葉遣いなど最初はなじめなかったのですが、ヒロインのエリザベスが相手役(?)のダーシーと出合った辺りから怒涛のようにストーリーが展開していきます。

主人公含め脇役たちの性格がものすごく人間臭くて面白かった。もちろん誇張はあるのでしょうが、「うわ、実際に職場にいそうな……」という女性たち、男性たちの態度、言葉の使いまわしがものすごい。

一応主人公エリザベスは美化されている? ようですが、むしろ彼女のほうが「偏見」に満ちていると思いました。題名から判断すると対する高慢はダーシーというところでしょうか。
(とは言っても、私としては「気難しいが、実は素直な男の人」という印象でしたが。エリザベスが文中で言うほど悪い男性には思えません……エリザベスに勘違いされている彼が非常にかわいそう(苦笑)

エリザベスは確かに頭が回り(とくに彼女の家族から考えると彼女の頭の回転の速さはほとんど奇跡に近い)
自分の意見をはっきり言う強い女性ですが、ダーシーに対する考え方を自分の好意を持っている相手からの受け入り、もしくは自分の第一印象で決め付けているところなど「?」な部分があったので、ちょっとそこはどうなのよ、と個人的に思います。むしろ主人公っぽいのは、彼女の姉のほうなのでは。。。
ダーシーも恐らく自分の素直になれない性格から、あのような言動を言ったり態度を取ったりするだけなのでは。むしろエリザベスに対してはとても紳士だと思うのですが……。

とにかく、登場人物もさることながら、展開も早いです。メイン二人以外にもそれぞれ色々事情を抱えたりしていた「この人は、あの人はどうなるの?!」とやきもきさせます(笑)

文学作品と苦手意識を持つ前に、一度読んでみるだけでも楽しいかと。ちょっと日本人用に題名も分かりやすいものに変えれば読む人が多くなるかもしれません。実際、中身は「高慢と偏見(ドーン)」というような硬いものでは決してありませんので。
恋愛ものが好きな女性にはオススメですよ?

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2013年07月10日

Posted by ブクログ

タイトルが重々しいがために嫌々読み始めたんですが予想外にハマッてしまった。ダーシーさんかっこえええ私もこんなお金持ちと結婚したいものだ。

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2013年12月23日

Posted by ブクログ

若草物語とライトノベルの雰囲気を漂わせた恋愛小説みたいでした。
ラストもすっきり、楽しかったです。

どうやら映画にもなっている模様で見てみようかな??

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2024年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

めっちゃ長いけど面白いw
恋愛小説というよりは一種のコメディーなのでは?
ダーシー氏がエリザベスに冷たい対応されてるのに自分に惚れてると勘違いして勝手に燃え上がってプロポーズするのとか完全にやってる事が小学生だったから、ダーシー氏の高慢と偏見が爆発してるなと思った。
でも内容難しい...

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2022年09月30日

Posted by ブクログ

作家オースティンの時代、18世紀の英国の中・上流階級の道徳観、人生観、生活様式などが描かれていて興味深かったです。当時の結婚事情は、お家の一大事。そこに至るまでの駆け引きも様々な人々の思惑が渦巻きなかなかすんなりいきません。当時の暮らしに憧れはあるものの、お家柄の釣り合いをとるのも大変で、密かに今の時代に生まれて良かった...と思いました。

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2017年06月07日

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