あらすじ
経済的理由で好きでもない人と結婚していいものだろうか。いつの時代も幸福な結婚を考える女性の悩みは変わらない。エリザベスとダーシーの誤解からはじまるラブロマンスは、いつ読んでもみずみずしく、オースティンの細やかな心理描写は、ときおり毒もはらむがユーモラスで、読後は幸せな気持ちにさせてくれる。愛らしい十九世紀の挿絵五十余点収載。
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Posted by ブクログ
昔のイギリスの結婚前の男女の葛藤と恋愛模様を描いた名作。読後感がうっとりと素晴らしい。恋愛や結婚を前向きにとらえられて、長い人生を良き伴侶を得て過ごす幸福を思える。何度も読み返してみたい。
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映画を見たことがあったから、ストーリーや結論は知っていたのだが、やはり面白かった。
ミスター・ベネットや、ダーシー兄妹、エリザベスなど魅力的なキャラクターがたくさん出てきて、200年前の小説だと思えないほどスラスラと読める。また、こんな感じの人いるな、をこれでもかと誇張したミスターコリンズやミセスベネット、リディアなどは読んでいる時にクスッと笑ってしまう。オースティンの他の作品も読んでみたくなった。
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最初のダーシーとエリザベスの出会いにこれからどうやって仲良くなるのかとても不思議だった。末っ子の行く末に驚愕した。最後の方はこのあとどうなるのだろうと読む手が止まらなかった。若草物語や赤毛のアンのように女性作家が描く女性たちの言動や心理描写が本当に面白く、読む手が止まらなかった。訳文も古典に読み慣れていない私でもわかりやすく、訳者に感謝。忘れた頃にもう一度読みたい。
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私の好みですが、光文社から出てる小尾芙佐さんの翻訳より丁寧な文章で読みやすく感じました。
挿絵も当時の風俗や文化の参考にもなって、ちょうど良いです。
このジェイン・オースティン&大島一彦訳にはまって、次に読んでみたのが同著者の「ジェイン・オースティン」(中公新書)です。
ジェイン・オースティンの数少ない解説本で、他の作品も読んでみたくなりました。
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大島一彦さんの訳が格調があると聞き読んでみた。少し難しい言い回しもあったけど、やっぱり面白い!大島さん訳の別のジェイン・オースティン作品(マンスフィールド・パーク)も再読したくなる。説得も訳されているようなので探してみよう。
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この本の真価は私には分からないが、胸キュンさせられるのは確か。
エリザベスが自身の高慢さと、如何に偏見を持っていたかを自覚するシーンが一番好き。
Posted by ブクログ
全ての恋愛映画の祖って印象。キャラクターもわかりやすく魅力的で、すごくストレート、シンプルで、それでいてエンターテイニングなストーリーでした。乱高下こそしないけど、当時の、作者の、古き良き歴史観がすごくまっすぐで素敵でした。おじさんの中にある乙女心が揺さぶられました。
Posted by ブクログ
こんなに面白い本を今まで読んでいなかったとは。。。
胸キュンの王道みたいな話だった。
あんなに嫌っていたダーシーにだんだん心惹かれていく部分はこちらもなんかドキドキしてしまった。ダーシーが、エリザベスを、助けるためにひっそりと力を貸していた部分は本当にかっこよかった!こっそり助けていてその事実を伏せていて、後でばれるという王道展開だったが、それもすごくよかった!
親が娘にお金持ちと結婚させたいという話は古今東西世界中であった話しなんだなと思った。
挿絵も素晴らしい!!
Posted by ブクログ
登場人物が魅力的で
当時の時代背景や結婚観を知らなくても
共感でき、感情の変化の描写の細かさに
引き込まれる
物語の面白さもさることながら、
高慢と偏見によって人生を左右される
危険性と人間の本質を考えさせられた
何度も読み返したい
Posted by ブクログ
ユーモアあふれる素晴らしい訳。挿絵が入っているのも嬉しい。
高慢と偏見の面白さはその豊富な人物描写にあると思うけど、オースティンのすごさを知るのにうってつけの、最初の一冊だと思う。
Posted by ブクログ
普段、ロマンスといえばBLばかり読んでいる私でしたが、現代でも色褪せない人間の愚かさと気持ちの流れ!圧倒されました。夏目漱石先生オススメなのがわかります。
長い話ですが、人が人になるのに「この瞬間」がないように、少しずつの積み重ねや気持ちの動きが繊細に描かれていて読後感はほんとうによんでよかった…です。ベネット氏の皮肉屋なところ、妻への評価などが特にお気に入りです。また時をおいて読み直してみたいものです。
Posted by ブクログ
素晴らしい作品・翻訳でした。
小説はビジネス書よりも何倍も翻訳が難しいと思います。丁寧な翻訳で読みやすくかつ200年前の雰囲気をきちんと感じさせてくれる文章でした。
200年前の本が今でも読み継がれているのは、高慢、偏見、自負心、虚栄心、愛情など人間の本質を見事に描いているからだと思います。
内容はラブストーリーなので難しくなく、皮肉やユーモアも交えたコメディタッチな部分もあるので、面白く読み進められると思います。おすすめの作品です。
Posted by ブクログ
舞台は19世紀初頭の英国の田舎で、紳士の娘たちの恋愛模様が描かれている。相手は貴族だったり軍人だったりと、当時の身分の差という恋愛の障壁も上手く描かれている。
率直な感想は「いやもう凄い…」で、読みながら本を置いて「いや〜凄いわ…」とひとり言を何度言ったかわからない。感想でも何が凄いかくらいははっきりさせておきたいのだが、何が凄いのかうまく言えない。
しいて言えば、なにも出来事が起きてないところまで面白い。つまり、660ページあるが最初から最後まで全部面白い。
それもこれも会話と地の文の折り合いが良く、一切違和感というか無駄を感じるところがなかった。風景描写は必要なシーン以外は殆どなく、基本的に会話と3人称視点の心理・情況描写で進んでいく。会話は紳士貴族よろしく丁寧で美しいし、心情描写は抜群で読んでいて引き込まれる。事件とまでいかなくても、うわさ話を読んでるだけで楽しかった。肝心の恋愛模様も二転三転して、ハラハラして先が知りたくなる。そしてしっかり泣かせるところまであるし、もう完璧だ。
200年前の小説だけど、小説のひとつの完成形に既に到達してるのではと思った。660ページでも短いと感じた。1000ページあっても間違いなく楽しんで読めた。久しぶりに「終わってくれるな」と思った小説だった。すこし時間が経ったら今度は『エマ』を読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
挿絵入りなので、いまから200年前の風俗が参考になる。
19世紀初頭の女性のファッションが魅力的。
英文学の古典であるジェイン・オースティンを高く評価している人は数えきれないほどいるが、なかでも「世界の十大小説」のサマセット・モームと、「文学論」の夏目漱石が有名だろう。
オースティンの小説は純然たる娯楽小説で、いずれもラブコメだ。
「高慢と偏見」は700ページ近くの大長編だが、読み始めたら止まらなくなる。
ハラハラドキドキの波乱万丈の展開というわけではなく、英国の田舎の恋愛劇なのだが、モームの言うように、なぜか次のページをめくりたくなる。
そして、読み終わった後にふたたび読みたくなる。
飽きの来ない不思議な作品だ。
昔、英語で挑戦したことがあるが、言い回しが難しく、独力では無理だった。
今回、日本語で読んでジェイン・オースティンの魅力を発見できた。
でも、やっぱり英語で読めたらなあ。
Posted by ブクログ
古典文学を読むのは初めてといってもいいかもしれない。何しろ200年以上も前に作られた小説。テーマは本のタイトルの通りである。
同じカースト(クラス)以外の結婚はご法度のこの時代、それでもミスターダーシーは諦められずに婚姻を迫る。彼のステイタスから発する高慢で横柄な態度をエリザベスがへし折っていく、そしてエリザベスのほうも彼女が自分の偏見でみていた”お金持ちはつっけんどん”なミスターダーシーに対して考えを改めていく。物語が佳境にいくにつれ、双方ともに自分を振り返り学ぼうという姿勢はなんとスマートな考えだろう。この時代にこんな考えを持てる二人は、200年先をいっていてとってもクールだ。
Posted by ブクログ
楽しすぎて読みながら終始にやにやしてしまった。タイトルからはお堅い古典のような印象を抱いていたけど、まったく違った。先が気になって仕方がなくなる海外ドラマみたいだった。じれったくて、もどかしいくて、甘い。
時代設定は『高慢と偏見』よりも約100年後だけど、『ダウントンアビー』を見ていたおかげで貴族の晩餐やティールームの習慣や限嗣相続などすんなりイメージができた。
読んでいて純粋に夢中になって物語に引き込まれて、心から楽しんだ。そしてヴァージニア・ウルフが『自分ひとりの部屋』で言っていたことを思い出した。
ウルフは
「ジェイン・オースティンについて、いちばん奇跡的なのは、1800年前後に、憎しみも怨恨も恐怖もなく、抗議したいとか何か説き伏せたいという気持ちもなく、ものを書いていたということ。」
それから、
「完全な家父長制社会の只中にありながら、ビクつかずに自分の見たままのものをしっかり抱えているなんて、大変な才能と大変な〈誠実さ〉を必要としたに違いありません。ジェイン・オースティンとエミリー・ブロンテだけがそれをできたのでした。」
という趣旨のことを述べていた。
それから甥の回想と交えて、
「彼女にはこもっていられるような自分ひとりの書斎を持っていたわけではなく、みんなの居室で絶えずちょっとした中断を受けながら書いた。家族以外には感づかれないよう、叔母は細心の注意を払っていたという。ジェイン・オースティンは原稿を隠したり、吸取り紙を上に乗せたりした。」
ともあって、社会的にも実生活においてもそれほどの雑音に囲まれながらも、傑作を残した彼女の才能を思い知った。
Posted by ブクログ
ダーシーけっこう好きだよね。
なんだこいつと思いつつも礼儀正しくてね、
高貴であるが故の思慮深さと懐の深さ、
というギャップがな。
2巻くらいから面白かったかな。
長いけどね。
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思いもよらずするする読めたし、後味もいい!面白かった。横文字の名前が、始めなかなか馴染みがなくて誰が誰だか分からなくなったところがあったから、またいつかもう一度読み直したい。
結婚観について考え直すことができて、いい時間だった。
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日本では描けない作品。日本文学とはまた違った思いの伝え方、翻訳家の方が違いを出した翻訳をしてくれたことで新鮮な感覚で読めた。恋愛小説は読まないが、タイトルに惹かれて読んだ。
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エリザベスと実際に会って話をして、どこまで惹かれるのかを試してみたいが、普段からからかわれることの多い僕にはあまり新鮮味がないかもしれない、、、
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エリザベスとダーシーが精神的に成長して誤解が解けて行く様子が素敵だった。エリザベスの強くて少し尖った性格や穿った見方をしがちなところも自分と似ていて共感するところが多くあった。ミスだのミセスだの公爵だの横文字の名前が多すぎて、人物相関図にとても助けられた。さすが英文学の翻訳という感じで、それはそれで愉しめた。相当なボリュームだったが、隙間時間も利用し3日ほどで読み切った。
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五人姉妹の次女エリザベスの恋の行方は…という本。
硬い題名だし、古典で有名だし、恋愛ものだし…という理由で読まずにいたけど、「高慢と偏見とゾンビ」が読みたくなって、だったら元ネタ読んどかないとなあ…という不純な動機で読み始めたものの、結構のめり込んでしまった。
女子は好きですよね〜こういうの。イケメン金持ちが出てくる。主人公のエリザベスは頭がいいからイケメンにもガツガツ言う。イケメンダーシーのこと嫌いな女子いないと思う。私も好き。
でもずーっと「これってただの典型的ラブストーリーじゃね…?」と浅はかにも思ってて、この話の真の価値って何だろうと夫に聞いたら、「昔の女性にとって結婚はサバイバルだった中で、結婚とはなんだ、とか、今の多くの物語の土台になってる、とか、ただのラブストーリーじゃなくて読ませるものだ、とか価値は色々ある」と言われて、そんなもんかあと思ってたけど、読み終わった後は確かに夫の言うことも正しいし、それプラス確かに「高慢と偏見」だよなあって気もするので、いつかエリザベスの恋にハラハラせずに冷静に再読したい。
Posted by ブクログ
女性から見た男性の理想像は200年前から変わらないんだなあと思った。
少女漫画の原点といった印象。
闊達なエリザベスがとにかく魅力的で、エリザベスがいるから読む、というくらい惹かれてしまった。
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ブリジット一作目はまる→ブリジット一作目原作読む、はまる、主人公同じ誕生日→高慢と偏見ドラマ鑑賞はまる→原作よもうか!
それぞれ、
そもそも大学の授業で少し勉強してましたが。
この順番笑笑、見事に逆だね。
当たり前かもだが原作が一番良かった。
ここまで心情を事細かに描かれているとは知らなかった。手にとるようにキャラの気持ちがわかるんですよね。実際エリザベスのキャラって、真面目だけどお茶目でちょっぴり人をわざと煽るところがかわいいんだよね。冒頭ダーシーが嫌でバッサリ断ち切ろうとしても根がいいのでいい感じに理想の完膚なきまでのディスりのつもりが可愛い煽りになっちゃうという。そこがキューーンなんだろうね。周りに大切に扱われることしか経験がないような彼にとって。もしかしてすこしダーシーはマゾなのでは?笑なんちゃって。
リディア事件とうるさいおばはん事件がひと段落した後のキャラたちその後みたいなところも最後は記述があり、最後の最後まで丁寧に描かれている。
話もキャラも、ジェーンオースティンの文もどこも素晴らしい。
この和訳も簡単になりすぎず昔ながらの良さ(わかりづらい文もあるがそれもわざとのこと)を意識しているそうで、それはわかったし、その気持ちは素晴らしいけど
それはわかるんだが、、
やっぱり回りくどくて文が長い。
コリンズの文とか輪にかけてやばい。
コリンズのヤバさがよく表れていたともいえるが。
そこだけほんとに読みづらさはありました。
でも最高〜!
Posted by ブクログ
「自負と偏見」の中野好夫の名訳をこれまでずっと最高だと思い込んで来た。確かにユーモアのあるリズミカルな文章とは異なった。 個人的には言い回しで吹き出すような部分が見つけられなくてそこはちょっとナニだったが、そのおかげで作品世界そのものには入りやすかったかもしれない。
確かに豊かな作品だけれども、これがなぜ世界十大小説に選ばれているのか、大学の授業とかで教わってみたい
Posted by ブクログ
タイトルを聞けば誰で知っている程名作中の名作。
何気に読んだことなく、辻村さんの新作傲慢と善良で出てきたのをきっかけに読み始める。
古い本だから訳詞とか苦手で読みづらかったらどうしようという不安を他所に非常にキュンキュンしてしまった。
どんなに時代背景が違くても男女の間で起こる恋愛のエピソードや相手にキュンとくるタイミングやシュチュエーションは変わらないのだなと感じた。
Posted by ブクログ
当時の文化背景や、たまに出てくる金言的フレーズは楽しめたし、テンポよく進む物語も面白かった。しかし、キャラというか当時の階級や価値観などの文化的背景がどうしても馴染めず、主役のキャラ設定も尊大に感じ、居心地の悪さをずっと感じた。