ジェイン・オースティンのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレしばしば出会う明らかなオマージュ作品。
読みたいけど、原典を読まずしては十分に楽しめないという判断が働き手に取れない。
そろそろ原典を読んでみようかと手に取るパターン。
イギリスの中流〜貴族階級を舞台とした女性目線の結婚を巡る日常小説。
これが、200年も前の小説かと思うと驚愕以外の何物でもない。
まず、幕開けの章での5人の娘達の父親ベネットの物腰の可笑しさに心を掴まれる。
田舎町に転居してくる良家の男に、娘の誰かを何としても結婚させようと節操なく湧き立つ妻を前に、ひょうひょうと乾いたユーモアで立ち回る。
あ、これは読めるなと早々と確信。
ところどころに古めかしさだったり、お国柄特有の不 -
Posted by ブクログ
キャラクターの性格の個性が際立っていてすご過ぎる!こういう人物たち、今でも全然います。200年前に書かれた話とは思えなかったです。
エリザベスは鋭い人間観察力と同時にお茶目なところも持っているので、人ををからかってみたり、理論立てて言い返したりもできる。意地悪おばさんやめんどくさいおじさんにも、感情的にならずにガツンと言ってやるので、読者的にはスカっ!とします。この子の頭の良さによって、運がひらけていきます。
エリザベスはp277で
「怯えさせようとする人に出会うと勇気が湧いてくる」と言っています。
自負と偏見という題名について。自負はミスター ダーシーの生まれ持っての身分の高さと人を見 -
Posted by ブクログ
ネタバレエリザベスの生き方から、どんなときも自分に正直に、誠実に生きること、どんな相手にも誠意を持って向き合うこと、時に自分の間違いを認めることがあっても、それに対して悲観しすぎずに、今この時、これからをどうしていくのかに意識を集中させることを学ぶことができた。
舞台は1800年頃のイギリスに住む、とある家族の日常を描いた物語。スマホなんてもちろんないのだから、情報交換の手段は人々のおしゃべりと手紙。その語りの詳細さといったら、現代人が写真や動画にヤバイの一言で片付けてしまう内容を、これでもかというくらいの長文で説明してくる。その饒舌さが前回読んだ時にはどうにも蛇足に感じてしまい挫折してしまったのだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ下巻です。
下巻では主に主人公である次女と彼の心の動きに焦点が当てられます。
偏見や誤解から傷つけあってしまう2人でしたが、素直になれない気持ちを省みたり、自分の未熟さに気がついたり、思いやる心を育てたりしながら、愛をゆるぎないものに変えていく過程が丁寧に描かれており、私自身もドキドキワクワクしながら読み進めました。
200年前と今とでは全く違う価値観なのかと思いきや、人の尊厳や愛に関して、また、真摯に向き合う心なんかは普遍的なものなのだなとちょっと感動。
それにしても末っ子の無鉄砲で図々しくて騒がしく、軽薄な様は目に余ってイライラするわ。
一方で、次女が様々な困難を乗り越えたあと、幸 -
Posted by ブクログ
ツンデレなヒロイン、優しくてきれいなヒロインの姉、ピエロのような妹たち、バカな母親、達観した父親・・・等々個性あふれる愛すべきキャラクターがたくさんいて、大した出来事は起こらないのだけれども、自然と続きが気になり読み進めてしまう不思議な本です。
シェイクスピアに出てくる登場人物のように、若干デフォルメはされつつも、「いるよねこんな人」というのを絶妙なバランスで描いているので、くすくすと笑えるところがたくさんあります。元祖ラブコメとどこかで書いてあったのを覚えているのですが、そう書きたくなる気持ちも理解できます。
人物の描写だけでなく、イギリスの田園風景、カントリーハウスについても精彩で、外 -
Posted by ブクログ
「独身の青年で莫大な財産があるといえば、これはもうぜひとも妻が必要だというのが、おしなべて世間の認める真実である」
世の中には書き出しが有名な小説がそれはもう星の数ほどありますが、本作『高慢と偏見』もその一つであります
まぁ空で言えるくらい嗜んでいるのが理想ではありますが、この一文を聞いた時に顔も上げずにほそっと「あーオースティンね」なんてことが言えたら、それはもうかっこよ!
はい、でこの書き出しがなんで素晴らしいのか?っていうとね
そういう物語なんです
もうこの書き出し読んだら、もうその後読まなくてもいいくらい(なわけあるか!)
そのくらいギュッとされていて、このあとに続くドタバタ物語を -
Posted by ブクログ
はい、恋愛小説の名作中名作との呼び声高い『高慢と偏見』を遂に
しかも、ワタクシの大好きな小尾芙佐さん訳
ありがたい
さすが光文社わかってる〜
それにしても1813年刊行ですってよ
時代背景的にね、ちょっと今では考えられないような事物がたくさんあってうわーってなりかねないんですけどね(特にこの頃のイギリスはマジ酷いんで)
まぁ、そういうのはもうそういうもんだと刷り込んじゃいましょう
もう全スルーです
いちいち引っかかってたら先に進みませんから
これ、古典を読む時のコツです
はい、上巻!
もう、全編を通してずーっとイライラしっぱなしです
あらゆる局面でイライラさせてきます
イライラ担当キャラ -
Posted by ブクログ
イギリスの田舎町にある貸屋敷に越してきた資産家である独身男性をめぐる、ベネット家の恋と結婚の物語。
とにかく読みやすい。今読んでも何の違和感もないラブコメ。面白すぎる。→
主人公であるベネット家次女エリザベスはしっかり者で我が強く自分を曲げない。
お相手のダーシーは気難しくて口下手。
この二人を中心に、優しく肯定的な長女ジェイン、おおらかで話しやすいビングリー、姉妹の母でやたらと動きが派手なミセス・ベネットに、ベネット家の屋敷を継ぐミスター・コリンズ
他にもしっかり者で年上のエリザベスの友人シャーロットや、絶大な権力をもつレディ・キャサリンなどなど。
とにかくキャラクターが濃くて、バラン