ジェイン・オースティンのレビュー一覧
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モームの世界十大小説のひとつ。(読むのは、カラマーゾフの兄弟、戦争と平和、ゴリオ爺さん、赤と黒、に続いて5作目)
日本で言うと寛政の改革の頃の作品というから驚きだ。(シェークスピアの200年後の作品と思えば十分現代に近いが。)
200年以上前に、宗教も文化もまったく異なる異国で描かれた作品がスラスラ読めてしまうということは、それだけ、人類普遍の真理を扱った作品ということだろう。
テーマは結婚。登場人物は、ほぼ全員上流階級の人たちだが、下はジェントリー(ベネット家)、上は伯爵家(ド・バーグ家)で、身分差は厳然としてある。
ベネット家の5人姉妹、ジェイン、エリザベス(リジー、イライザ)、メ -
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今から200年以上も前の西暦1813年にイギリスで刊行された恋愛小説で、題名は『高慢と偏見』と訳されることの方が多いのじゃないかな。映画やドラマは『高慢と偏見』というタイトルで販売されている。
ドタバタというほどではないにせよ、ほぼコメディ小説。「いるよなあ、こういうタイプの人って」と笑ってしまう登場人物だらけで、会話文も現代訳のため、非常に読みやすい。
ただ、例えば主人公のエリザベス・ベネットが状況によって「エリザベス」「リジー」「イライザ」「ミス・ベネット」と様々な呼ばれ方をしていて混乱しやすい。当たり前だがエリザベスの姉のジェイン・ベネットも「ミス・ベネット」だし。
どこかから登場人物一 -
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ネタバレ辻村深月さんの傲慢と善良を2019年に読んでからずーっと読んでみたいと思っていて、でも、200年以上前のイギリス文学・・・私に読みこなせる?と躊躇すること早6年。(長っ)
そんな時インスタのフォロワーさんのレビューを読み、背中を押されてようやく手に取りました!
心配は杞憂に終わり、とても楽しく読み進めることが出来ました~
結婚適齢期の娘達が住む町に、身分も高くお金持ちの独身男性が越してきて・・・という恋愛物語です。。
主人公の母親は身分と金で人を判断する、そしてそれを大っぴらに口にする下品な人。
父は事なかれ主義。
娘たちは、美人で上品で優しく慎ましやかな長女、才知あふれる次女(この子が主 -
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読むのに3週間かかった。
解説にもあったけれど、登場人物の誰もが欠点を持っており、その欠点を欠点のまま描いている。いうなればその欠点こそが物語を先にすすめる推進力になっていた。だからこれだけドタバタとする。もどかしいくらいに。
コリンズが出てきたら話が長くなるから読んでいてコリンズかよとうんざりする。リディアやミセス・ベネットは終始何もわかっていない。確かに筋は一組の男女の結婚までの経緯を描いたごくありきたりのものなのだけれど、各人間のキャラクター性がいきいきと躍動していた。その結果、読む側は頁をめくるのがのんびりとしたり、すいすい読めたりする。そしてこの結末に大満足である。 -
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久しぶりのオースティンの作品。前回の『誇りと偏見』(あさ出版)の装丁と同様、素敵な装丁なので、読みたくなった。
まず題名について。読んだことがない私でも、オースティンの”Sense and Sensibility”は有名な作品なので、名前は知っていた。それで、多くの場合は『分別と多感』という邦題をつけられてきた印象だったのだが、本書は『理性と感性』となっている。原題を見ればわかるのだが、頭韻を踏んでいるのに合わせて、邦題も2つに統一感を持たせようという意図なのだろう。良い試みだなと思った。
次女であるマリアンはオースティンの人生を反映しており、マリアンの悲しい失恋はオースティン自身の実体験 -
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この本は今読んだからこそ面白さを理解できたのだと思う。
この数ヶ月間で女性作家を中心とした現代小説を読んでいるわけだが、その中でも群を抜いているいっても過言ではない。
ウィットに富んだ皮肉の数々、主語を欠き視点移動も自在な為、"誰の・何処の・何の"話題なのか訳がわからなくなる構成、馴染みの無いミス・ミセス・ミスタの応酬に複雑な家系図。
世界史の勉強の難しさに似ている。
面白い。
上巻でダーシーの印象が最悪なのは、本人の口から出た災いともいえるが、ネザーフィールドの住人の文化水準が低く、「あんな下品な連中とは付き合ってられない」という、ダーシー側の視点からすると、払拭ど -
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1813年に出版されたが、執筆されたのは1796年、作者が21歳の頃だったようだ。
この作品はずっと昔どこかで読んだ記憶があるのだが、昨年『マンスフィールド・パーク』を読んでとても面白かったので、再読したのである。
ジェーン・オースティンは彼女自身が育った環境、イギリスの田舎に住む「中の上」くらいの階級の、平凡な家庭生活の日常ばかりを書いたのだが、人間観察・描写が優れているため、このような凡庸な生活風景が面白い小説として結晶した。
現在我々が彼女の小説を読む際の面白さは、人間描写の他に、「当時のイギリスの社交界ではどうしてこんな変なマナーに全員縛られていたのだろう?」といった、人類学的