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Posted by ブクログ
イギリスマニアとしてはジェーン・オースティンを読むべきとわかっていたけど、恋愛物が苦手なため今まで避けて通ってきた。
ようやく手を付け読んでみて、大団円で終わって安心したし、誰もが誰かのことを考えていて、礼儀を尽くして接するイギリスらしさがとても丁寧に描かれていて、200年前の貴族社会を知れて良かった。なるほど、オースティンは心情をこんなに上手く描くのか。私にも、作中の登場人物のような騎士道精神があったらな。
ただ、上巻も下巻も最終的なカップルの予想が簡単にでき、エマが鈍感過ぎる(本人は敏感だと思っているが)のでじれったかったし、意外性はなかった。
ハリエットが可哀想すぎない?と思ったけど、これもなんだか都合の良いように進んで良かった。エロもなかったので更に良かった。
Posted by ブクログ
上巻と下巻の途中までは、岩波の工藤政司氏の訳で読んでいたが、どうにも日本語がわかりづらく、意味が不明な箇所が度々出てくるので、ちくま文庫の中野康司訳に切り替えた。するすると読めること!翻訳でこんなに変わるのかと驚きました。
例えば下巻野41章ではカードゲームが出てくるのですが、工藤政司訳では内容がつかめず、混乱しました。翻訳を変えたらスッキリしました。
。。。。。
この時代は(今もかもしれないが)身分の違いで、結婚できる相手も決まっている。
エマは賢く、自分は極めて正常に物事を判断していると思っているが、実は妄想、先走り、偏見の塊である。自分が常に正しいと思うが故の行動が、実は親切(!?)をされた人が希望していたことと真反対で、余計にこじれてしまったりする。
具体的に言うと、結婚を申し込まれた子に、もっといい人いるからやめなさいの圧で、断らせたりする。あえて自分を抑えて生きている身分の下の綺麗な女性には、なんかいけすかない、友達にはなれないと冷たい態度をする。
最終的には、エマ自身の身分の高さ、姿の美しさ、若さでこじれたものはリカバリーでき、とんとん拍子に円満に終わる。昔も今も結局、顔?!(+エマの時代は「身分」も)
キャラ設定が非常にはっきりしており、エマのお節介おばさんみたいな性格も気になり、どんどん先へ読み終えることができた。大変満足です!
Posted by ブクログ
先に見た映画で少し物足りなさを感じた細かい心理描写は、やっぱり小説ならでは。
たしかに前半では妄想や思い込みが激しく、半ば遊び半分に見えていた縁結びとか、何かエマの性格ってちょっと…みたいな感じだったけど、ナイトリー氏の指摘などから徐々に自分を改めて成長していく姿を見ると、やっぱりエマってとても魅力的。
自分を顧みて欠点を率直に認め、持ち前の聡明さでこれまでの行いを改め、いかに人生を歩んでいくか決意する場面は清々しく、思わずそうよ!がんばって!と応援したくなる。
「欠点だらけだが、完璧なエマ」
ナイトリー氏が欠点を探し指摘する憎まれ役、その裏にある愛情に気づかず反発するエマ。まさに王道の少女漫画。特に告白シーンは目に浮かぶよう。
異常に健康を気にする心配性なウッドハウス氏、つまらない話を延々と続けるミス・ベイツ、超性格悪いエルトン夫人など、脇役もキャラ立ちしてて、200年後の今でも充分楽しめる作品。
上巻で少し飽きてしまったけど、最後まで読んでよかった!
Posted by ブクログ
この作品を読んで、恐らくはじめのうちはエマを好きな読者は少ないはずだ。エマの悪意ないお節介や思い込みと決めつけは、読者に苛立ちを感じさせる。
それでも読み進めていくうちに、エマを嫌いになりきれなくなるに違いない。エマは軽率とも言える行動を繰り返すが、あくまで厚意でしており、芳しくない結果になったときは素直に反省する。
だから憎みきれないのだ。
ジェイン・オースティンの魅力は、何と言ってもこういった登場人物の性格描写の巧みさにある。
エマに限らず、エマに何でも言える存在のナイトリーや、いつでも自分と周囲の健康ばかりを気にするエマの父親、ちょっとした悪役的存在のエルトン夫妻、善人でおしゃべり好きな元牧師の未亡人ミス・ベイツなど、どの登場人物も個性豊かで活き活きと描かれている。
このように登場人物が魅力的に描かれていなければ、たかが恋愛物語に750ページ余りもの長い作品に仕上げることは難しいだろうと思う。
恋愛喜劇物語であるのに、最後にちょっとしたミステリーめいた出来事の謎解きのようなもの(フランクの勘違いに関すること)が織りまぜてあるところも心憎く面白い。
ジェイン・オースティン自身がエマの父親を“心やさしい身勝手さ”などと的確に評していることなどが書かれた訳者あとがきも読んで面白い。
重い作品などの合間に息抜きのように気軽に読めるジェイン・オースティンは、なかなか侮れない名作家だと思う。
本当に若く亡くなったことが残念だ。
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