あらすじ
所はハーフォードシア。ベネット家には五人の娘がいる。その近所に、独身の資産家ビングリーが引越してきた。彼は美しくすなおな長女ジェーンに惹かれ、その友人ダーシーは聡明で溌刺とした次女エリザベスを好ましく思うが……。のどかな「田舎の村の家庭生活の絵」の中に、オースティン一流の精緻な人間観察とユーモアが光る。
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高慢と偏見、資産家の男性と結婚できるかどうかが女性の人生の全てを左右する時代。学歴や知識を身に着けた女性でも、自立して仕事をする道はなく、自分を養ってくれる男性と結婚できなければ惨めな人生が待っている。高慢と偏見でお互い誤解しあっている男女が最終的には結ばれる、その過程が本当に楽しいです。現代でも女性差別は残っているけれど、当時と比べると女性の地位は格段に向上している。それなのに、高慢と偏見に共感を感じるのは、現代でもお金持ちの男性との結婚が女性の幸せという価値観が残っているからなのかもしれませんね。
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ダーシーに起こった変化は、「注文を寿司屋の大将に拒否されて驚いた資本主義信奉者の客が、書いての高慢を捨て、売り手との共創について考える」という類のもので、非常に普遍的なパラダイムチェンジといってよいものである。一方エリザベスに起こった変化は、アドホックに一人の人間に対する一つの偏見を解消するもので、彼女は「私偏見いだきがち〜今後の人生では第一印象で判断しないように気をつけよう〜♪」くらいの示唆しか得ないだろう。ここに高慢&偏見と双頭のテーマとなるには些かアンバランスさを感じた。強いて注文をつけるなら、であるが。
手垢のついた解釈だが、結婚やシンデレラ願望が、資本主義闘争的な面を、これは現代においても多分に含み、そこまで卑下されるべきでないところであることは、学びになった。
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数年に一度のペースで読み返している小説。
18世紀イギリスの中産階級家庭を舞台にした古典文学、といっても全く堅苦しいものではありません。好奇心旺盛で知的、活発な主人公エリザベスと、聡明で思いやり深い姉ジェーンが結婚に至るまでの過程をユーモラスに、ある意味下世話な目線で描いています。主題は「結婚」ですが、高尚な哲学とか苦悩とかドラマチックさなどとはまったく無縁。結婚には家同士の格や財産などの条件が最重要事項であり、登場人物たちは当然のこととして、恋愛感情と同時にそういった条件部分を判断していきます。
登場人物それぞれが長所も短所も持ち合わせており、例えばエリザベスには第一印象だけで相手を評価する「偏見」が、相手のダーシーには後に誤解は解けるものの「傲慢」さという欠点があります。エリザベスの父は皮肉屋、母や妹たちに至っては軽薄で短絡的でオバカな部分しか描かれていないといってもいいほど。彼らは鼻につきもするけれどどこか滑稽で、身近にもいるわこういうタイプ!と思わされる。脇役たちの身勝手さもこの小説の大きな魅力です。
人生が変わるような教訓はひとつも出てこない。読み始めと読後で変わるものなどは一切なし、だからこそ大好きな小説です。結局いつの時代もどこの国でも、人間って変わらないんだよなあ、と思わされるしね。
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エリザベスとダーシー氏の駆け引き、言葉での戦い、そして愛情の細やかさがとても面白かったです。舞台は中流階級?の家で、嫁・婿探しのために舞踏会をしたり食事に招待したり、手紙を書いたり、結婚の申し込みをしたりと特に起伏がある話ではないです。それなのに、テンポがよくて早く続きが読みたくなりました。
一言でまとめれば、ダーシー氏が素敵です。というところ。
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大学の教授がオースティンは素晴らしい作家で、でも
「誰がお見合いしたとか結婚したとかそんなのどーでもいーじゃない!!」
と絶叫なさっていたので読んでみた。
うん、確かにどうでもいいよね。
でも読める読める。
面白い。
あれ、私恋愛小説アレルギーじゃなかったっけか?
あ、ベネット氏ひどいひと。
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問答無用で好きな本。
映画から入ったけど、自分で見て、自分で考えて、行動するヒロインが、
とても憧れです。芯がある。
時代を感じさせない本です。
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ずっと気になってた高慢と偏見。ようやく読み始めた!
長ったらしい台詞が多くて読みやすいとは言えないものの、ハマるとエリザベスを好きになれる。
でも彼女の何がそんなに魅力的でダーシーを惹きつけるのかと問われると、そこはうまく説明できないな…。
コリンズ氏のプライドばっかり高いくせに退屈極まりない性格はよーく伝わるが。
さすがにこの小説は新訳の方がわかりやすいのかも?
それにしても当時のお嬢様達の暮らしの退屈そうなことよ。高等教育を受けるでもなく働くでもなく毎日毎日何してるんだろうと不思議になる。こんなに時間を持て余してたらそりゃ軍の男の子を追いかけ回したくもなるかも。
親戚の家へ6週間も滞在するっていうのも驚き。
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オースティンの名作ですが、現在にも通じるメッセージが沢山。
思慮深いメアリの、鋭い発言に痺れた。
「高慢は誰にでもある弱点だと思うわ。万人共通的のものだと思うのよ。人間の性質は、とにかく高慢に傾きやすいんだわ」
「そして何かしら自分の特質に自己満足を感じない人は、ほとんどいないと思うわ。虚栄と高慢は、よく同じ意味に使われる言葉だけど、まるで別なんだわ。虚栄がなくとも、高慢な人もあるんだから」
「高慢は自分自身をよく思うことだし、虚栄は人によく思われたいってことなんだわ」
その通りだなあと思う。
あと、エリザベスが賢くウィットに富んでいて素敵なので途中からエリザベスを追ってました。笑
2人のロマンスの盛り上がりも最高です。
一読の価値あり。
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ロマンス読みとして一度は読んでおきたかった超有名作品。
映画とドラマは視聴済みでストーリーはわかっているのでひたすらダーシーに萌えながら読む、という邪道?な読み方を。
高慢だと批判していたダーシーの手紙を読んで偏見を持っていたことを自覚するエリザベスのシーンが印象的。
高慢だったのは一体どっちだったのだろうか。
「高慢は、誰にもある弱点だと思うわ。」
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翻訳だから仕方ないのかもしれないが、意味が分かりにくい部分や時代が違うため想像しにくい部分が多々ある。
登場人物一人一人が自分の考えを持った実際の人物のように感じる。
特に主人公のエリザベスの飾りなど一切ない心のありようを書いてあるのも衝撃的。
この本を読んで、これまで読んできた本の登場人物は物語を進める役を与えられた単なるキャラに感じてしまった。
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こういう感情の芽生えはよくあることだと思う。対人関係に置いての印象、その後の情報を自分なりの解釈でスキーマが作り出されていく。本当に他人を理解するまでもなく善し悪しを判断するその傲慢さに主人公エリザベスの苦悩と恥辱に悩まされる後半は共感できる。
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面白かった!そりゃ、訳は古臭くて、褒めてるか貶してるかの読み取りも難しいことも多いけど、いろんな人のだめっぽいところは十分に伝わるし、なにより構成として、上巻の終わりにダーシーさんの手紙が来て、ぐぐぐーーって話が面白くなって終わるから、いい印象です。後半も楽しみ。
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上下共に
なんとなくモンゴメリーのスー姉さんを思い出しながら読んだ。
それぞれ個性的で、生き生きとしている。
きっと、この時代の人たちも夢中になって読んだんだろうなと思うと、今も昔も
人の心は大して変わらないのだろうなと思う。
ちょっと訳が固くて、読みにくくはあったが読みだすと話に引っ張られて
どんどん読み進んだ。
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作中で大した事件が起きないのにページをめくってしまう。恋愛という人間の根本的なことを描いているからか?でもそのような作品は今も沢山ある。では、現代の恋愛小説とオースティンの恋愛小説は何が違うのか。次巻も早く読みたい。
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まだ半分を読み終えたところだが、この作品は世に言われている通りの傑作だと断言できる。
折り返し地点で主人公が今まで知らずに抱いていた偏見が明らかになり、それとともに各登場人物の真意も明かされるのだが、ここで読者はこれまでの描写の如何にも無駄がないことを知ることになる。
と同時に、偏見を抱いていたのは主人公だけでなく、読者も同様であったということに気付かされるのだが、この手際は見事である。
下巻を読むのが楽しみだ。
※最初、あまりの翻訳の酷さに(英語を頭から訳しているので、日本語の文法としてはかなりまずい)なかなかペースがつかめなかったが、そういうものだと半ば諦めてテキストの意味だけを読み取るよう心掛けた。
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途中から気になる。気になる。ビデオを見て終わりを知っているとはいえ、やはり映像からわからなかった部分を知れて、満足だっ!訳が一瞬分からなくなるなるけれど、それもまた味あり。品位とか考えちゃうな。よしっ。次。
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卒論のために買って読みました。
はじめは背景がつかみにくいけど
どんどん物語に引き込まれるのは、やっぱりずっと愛され続ける名作たるゆえんだと思います。
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英語学習用の簡易版で読んだことはある。本文はだいぶ長い。人間関係がどんどん変わっていくが、基本は娘をどのように嫁がせるかで、それが貴族社会や新興市民や軍人との関係をかかわらせる。
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久しぶりの読書。
10年前くらいに映画を見て良かったなと思っていた記憶があって読んだけど、恋愛映画とか観たり今の結婚事情とかで時代が変わってしまったのか、あまり新鮮味のない話に感じてしまった。
けどこれが先駆けなんだろうな。
これからどうなるか気になるので下巻も読んでみる。
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エリザベスがなかなか賢くてよいけれど、イギリスのこの時代の女性たちが結婚のことしか考えてないからあまり感情移入できない。結婚もいいけど失恋もいいぞ、っていう父が良いと思う。
Posted by ブクログ
古い言い回しや持って回ったセリフが多いせいか、やや読みにくい。しかし、18~19世紀のイギリスの今が伺える面白さがある。
女性が相続できない現実があり、結婚の成否が人生の大きな比重を占める。そのような環境を別にすれば、エリザベスの頭の中は、現代と変わらない。
ダーシーの本当の姿をエリザベスが知って、この後どう展開するのか。
Posted by ブクログ
「お前の姉さんは、失恋してるんだね。僕はめでたいことだと思っているよ。女の子は、結婚がなによりもお好きだが、たまにはちょっと失恋するのも、わるくないと見えるね。失恋すれば、なにかかにか考えさせられるし、仲間よりはなんとなく偉そうに見えるものね。お前の番はいつまわってくるのかね? いつまでもジェーンに負けていたんじゃ、お前もやりきれんだろう。さあ、お前の番だよ。メリトンには、国中の若い娘たちを失恋させるに十分なほど、士官がうようよしているよ。ウィカムさんにしといたらよかろう。快活な男で、立派にお前を捨ててくれるよ」
「どうもありがとう。でも、もっと感じのよくない男の人でも、わたしけっこうですわ。誰もがジェーンのように立派な男の人にめぐりあえるってわけじゃないんですから」
2014/05/08-05/23
2023/03/24-04/05
Posted by ブクログ
馬車で旅する時代の、働かなくっていい身分だけど上流階級ではない家の婚活。しっかし、翻訳意味わかんない。丁寧な言葉、遠回しな言い方ももう少し日本語的に出来なかったのかなぁ。エリザベスとダーシーが気になるので次も読む。
Posted by ブクログ
恋愛モノと大雑把なカテゴリですみません。
イギリスの上流階級の生活、風俗、風土、自然、
そして交際、社交界、恋愛など。
優雅というか、根本は人間、たいして現代と変わりない。
そうか?
Posted by ブクログ
「高慢と偏見とゾンビ」「高慢と偏見、そして殺人」の予習のために再読です。
とりあえず訳がものすごく読み辛い・・・・
あまりにも直訳すぎる感じです。
訳はともかく、内容は面白いです。
200年前に書かれたラブコメですね、これは。
お互いに悪印象だった相手に段々惹かれあうエリザベスとダーシー。脇役の皆さんもキャラが濃くて飽きません。
強烈な個性の母親と、皮肉屋の父親が特に面白いです。
事前にネットであらすじを読んで予習したのですが、その時はいかにも「ヤな奴」かと思ったダーシー氏、私はそんなに嫌な奴には見えませんでした。エリザベスがダーシーを毛嫌いする様子は面白かったですが(笑)
そこらじゅうで交わされる皮肉の効いた会話が楽しいです。
お話はやっと大きく動き出したところで、下巻に突入です。
Posted by ブクログ
翻訳の文体がイマイチですが、それにもう慣れてしまって・・・汗
ブリジット・ジョーンズの日記がインスピレーションを得た本だけにあって、どっぷりとラブストーリ。
古きよき英国の片田舎の様子が楽しめます。