桜庭一樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
私の男など数々の著書を出されてきた桜庭さんのコロナ下での12ヶ月の記録。
これは今読みたい。自分が抱えている心の中のもやもやがなんなんだろう。桜庭さんのフィルターを通したコロナの世界を見てみたいといういろんな気持ちから購入しました。
淡々と世界中のコロナに関する事実が書かれているとともに、緩やかだけれども日常が終わりを告げて、少しずつ周囲の人、そして桜庭さん自身の変化が描かれていました。大きい世界と小さい世界。
自分はコロナ関係のニュースを見ると少し疲れてしまうのであまり意識的に見ないようにしてきたけれど、世界では各国様々なことが起きていました。それを知ることができただけでもよかった。
そして、最近オリンピックの聖火リレーと緊急事態宣言のニュースが並列されている猛烈な違和感を に対し、おかしいと思って良いんだよなと認識できました。
また、自分も困難な中だけれど互いに寄り添い、おかしいと思うことはきちんと思考停止せず考え、優しくありたいと強く思いました。
偶然にも今日読んだ2冊の本にミヒャエルエンデのモモに対する描写がありました。これは何かの縁を感じたので、小学生以来にモモを読み返してみようと思います。
今、読んでよかった。
淡々と進むので、合わない人には合わないかもです。。。
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Posted by ブクログ
桜庭一樹読書日記2007年3月~2008年2月分。前に読んだ『少年になり、本を買うのだ』の時も思ったけど、ほんとに読書量が半端ではないですね。特にこの年度では夏『赤朽葉家の伝説』が直木賞候補になり、落ち着かない様子、そんななか『私の男』を執筆、そして『赤朽葉家の伝説』は落選。『私の男』上梓。またまたそれが冬の直木賞候補、受賞。当然受賞後のバタバタに、貴重な作家日常ですね。それなのに~この量です!
怒濤の本の数々、偶然わたしが読んだのも多くあり、そうでないものにもすごく惹かれました。恐れおおくも嗜好が同じだなあなんて。読みたい本、買いたい本のリストがますます長くなりまして困りますね。
読書感想がなにげないのにうまい・・・当たり前ですね、直木賞作家ですもんね。わたし、桜庭作品をちょっと(4作品)読んでいます。『私の男』は意表を突かれましていろいろ考えさせられたものでした。『赤朽葉家の伝説』は昭和が懐かしくておもしろかったです。
感想のほか、本の薀蓄も目が離せなかった。山本周五郎『五辯の椿』がコーネル・ウールリッチのミステリー『黒衣の花嫁』の換骨奮胎だなんて!おもしろいものです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ桜庭一樹先生らしい,夢の中にいるような,矛盾だらけで,だから納得できるような気がする短編集.
「暴君」 カミュの「カリギュラ・誤解」は学生時代に読んだはずなのだけれど,全然憶えていないや(「暴君とは」「物事が見えなくなった魂」ねー,んーと,まったく記憶に引っかからない.再読してみるか.再読して:「罪こそ我が家」は「誤解」からか.良くこんなフレーズ引っ張ってきたなー).少女の肉体はまるでオバケヤシキか,うん,桜庭節だね.
「ビザ-ル」 同郷の更田さんに押し切られて二股交際を始めたカノさん.更田さんは,やくざの抗争の流れ弾で障害を負ってしまい,土砂崩れで壊滅的被害を受けた故郷の町の過去の夢に捕らわれてしまう.交際を始めたときには競馬かなにかで勝ったような薄笑いをうかべた更田さん.そのときドロボウみたいに笑ったカノさん.見捨てることを決めたとき,ガラスに映った泣いているつもりの顔は,またドロボウみたいに笑って見える.ちょっとゾクッときた.
「A」 アイドルの神様のお話.生ける屍はさすがにムリだけど,アバターを使ったアイドルは今後普通になっていくのだろうな(2Dならもういるし).
「ロボトミー」 この短編集の中で一番良かった.娘のユーノに異常に執着するユーノママにつきまとわれて半年でユーノと離婚したタカノ.再会したユーノは記憶障害を患っていて,それは離婚の直接の原因となったタカノの暴力のせいだとユーノママになじられる.何年か悶々としていたら,ユーノママからユーノの面倒をみるように指示する呪いの遺書が届く・・・.多幸感に包まれ同じ時を繰り返すユーノ,仕返しをしたりもするタカノ.最後の,「あっ、おかえりぃ。タカノ」・・・「・・・うん。ただいま、ユーノ」は,どう表現したらいいのだろう,ホントーにいい.
「じごくゆきっ」 女子高生の金城さん(16才)は,副担任の由美子ちゃん先生に夜汽車に乗ってどこかに逃げようと強引に誘われる(誘い文句はじごくゆきっ).雪の鳥取砂丘か,一度行ってみたいな.
「ゴッドレス」 父親の香に支配されて育ったニノは,香から香の恋人の勉と結婚しろと命令されて,困惑していたら,今度は勉をとるなと激しい暴行を受ける.勉が殺されて数年経ってから,勉を殺した(おそらく偽りの)記憶がよみがえる.「砂糖菓子」や「私の男」をなんとなく彷彿させられる作品.
「脂肪遊戯」 「暴君」の紗沙羅ちゃん再登場.紗沙羅ちゃんが脂肪の鎧をまとったのは,予想通り.賢一君が退屈と感じた,有り触れた美人になった紗沙羅ちゃん.もう少女たちの神様でいる必要もなく,金堂さんに憎まれることもなくなったのだろうか.いやそれは別の話か.