友井羊のレビュー一覧
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ネタバレシリーズ第八弾。
店主・麻野さんが作る日替わりスープが評判のスープ屋〈しずく〉を巡る謎解きストーリー、四話が収録されております。
しょっぱなから理恵がついに麻野さんに気持ちを伝えるシーンでスタート。
その後は、四季を通しての謎解きエピソードとなっていくのですが・・(後述参照)。
春:山菜取りと、ひょんなことから遺産探しを手伝う事になった〈しずく〉メンバーですが・・(第一話「春待つ芽吹き」)
夏:理恵が沖縄旅行で体験した不可解な出来事の真相は?・・(第二話「真夏の島の星空の下」)
秋:露ちゃんのお友達が弁論大会に出場することになりますが、“引っ掻き事件”の犯人の疑いをかけられて・・( 第三話「秋に君の言葉を聞きたい」)
冬:過去の麻野さんの亡くなった妻・静句さんの行動に恨みを抱いている女性が現れて・・(第四話「答えは冬に語られる」)
印象的なのは、静句さんにまつわる第四話ですね。
静句さん絡みの話は重くなりがちなんですけど、こちらもなかなかヘビーな内容でした。
まさか、昔の昆虫標本セットに“あの劇薬(てか毒)”が入っているとは・・本当、麻野さんって博識ですよね~。
因みにこの第四話の終盤で、上記の四つのエピソードが時系列ではなかったという“時間軸叙述トリック(?)”が判明。
さらに、このラストがプロローグ(理恵の告白)と繋がってくるのですが、さて麻野さんのお返事は・・?
さて、謎解きと並行して毎回楽しみなスープの数々ですが、今回はサブタイトルの「巡る季節のミネストローネ」の通り、各話で季節の野菜を使ったミネストローネが登場。
春・山菜のミネストローネ
夏・夏野菜の冷製ミネストローネ
秋・秋野菜の(黄色の)ミネストローネ
冬・冬野菜の緑のミネストローネ
どのミネストローネも間違いなし!って感じですが、個人的には第三話に出てきた「栗のポタージュ」に食欲をそそられました(ミネストローネちゃうんかーい)♪
ということで、理恵と麻野さんの関係もいい意味で一区切りついたようで何よりでした。
シリーズ自体はまだ続くようなので、今後も“謎解き&スープ”を楽しみしたいと思います~。 -
Posted by ブクログ
高校生の菓奈は吃音がある。そのためクラスメイトともうまく付き合えずにいた。そんな菓奈が気になる同級生の真雪は男子ながらお菓子作りが趣味で、知識も豊富。
ある日その真雪が保健室登校をする「眠り姫」と呼ばれる悠姫子のために作って来たチョコレートがなくなるという事件が起きる。その事件に巻き込まれた菓奈はその謎を解き明かすべく動き出す。
学校で起きる小さな謎を解いていく物語。普段吃音のせいで引っ込み思案な菓奈が推理となると鋭さを発揮する。真雪や悠姫子と付き合ううちに少しずつ周りの人達とも打ち解けられるようになっていく菓奈の成長物語ともなっている。
美味しそうなお菓子も登場して楽しい作品。 -
Posted by ブクログ
ネタバレスープしずく屋シリーズ第二弾。
主人公理恵が勤めるフリーペーパー編集部、
その編集長は前作でも出て来たが、結婚した後の義理の妹とのお話、
理恵の中学生時代の恋愛話、
ジビエと狩猟の話、
引きこもりの友人とスープ屋店主浅野の妻の事故死の話。
ほのぼのとまでは行かなくても、
悪意のないミステリーを描こうとしているのは感じるが、
日常の中にあるその謎は、
少し後味が悪いと言うか、苦いというか、美味しくない。
とくに最後の話で、
浅野の娘、露が、母親のことを調べてほしくない、
父親に母親の事故死の原因が自分だと思ってほしくないという理由で、
人のスマホを盗み見て、脅迫状を作って、履歴書の住所を利用して送り、
自分がわざと怪我をして脅迫を本物にしようとしたのは、
かなりひいた。
人の感情に敏感な少女が実行するそれらの「犯行」は悪質さを感じる。
純粋さとか切迫さが感じられないからだと思うが、
なぜ感じられないか、と言われるとまだそれはわからない。