亀山郁夫のレビュー一覧

  • 悪霊 2

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    少し前に1巻の文句を言ったのを反省したくなるぐらい面白い。

    心理的な怖さが持続しつつ加速、一気に読んでしまった。2巻だけでも傑作。
    こうなると、あれ程読みにくくて、投げ出しそうになった1巻すら読み返してしまった。

    さっき3巻を買いに行ったらまだ出てなくて、衝撃を受けた。
    3巻が待ち遠しい。

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    2011年10月27日
  • 罪と罰 2

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    「だれもがみな、平等な権利をもっているんです、そうして<永遠の戦争、万歳>、むろん、新しいエルサレムが生まれるまでの話ですけどね!」

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    2010年12月05日
  • ドストエフスキー 父殺しの文学 (下)

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    [ 内容 ]
    神か、革命か。
    皇帝権力とテロリストの果てしない闘い―「終末」の様相を深めるロシアの大地に、国家の囚人として生きる晩年のドストエフスキー。
    生身のキリストと罪なき子どもに託されたロシアと世界の救済。
    しかし、真実はどこに?
    『悪霊』『未成年』『カラマーゾフの兄弟』に刻まれた「教唆」のモチーフを辿り、ドストエフスキー文学における最大の謎「父殺し」をついに読み解く。

    [ 目次 ]
    第2部 聖なる徴のもとに(犠牲、欲望、象徴;使嗾する神々)
    第3部 彷徨える大地の子ら(偶然の家族;プロとコントラ;解体の原理、復活のヴィジョン;「父殺し」の子どもたち)

    [ POP ]


    [ おすす

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    2010年06月04日
  • 『カラマーゾフの兄弟』続編を空想する

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    「アリョーシャがそんなことするなんてっ!!」カラマーゾフを読み始める前は、全然こんな本「ケッ」って思ってたんだけど、読み終わったら、ぜひ買わなくては読まなくては、と思った。書かれなかった第2の小説。それがどんな展開になるかを科学的(?)に分析。どうなるの?どうなるの?と思ってさくさくと読めました。特にこの本、訳者の亀山先生(現在『罪と罰』を訳し中らしい☆楽しみ!!)が書いているんだから、信憑性が高い!!そうか、そうかー、なるほどーー、ふむふむ、と思って読めました。読みながら自分も第2の小説を考えられて、もしかして、こんな筋道!?と思ってたら合ってたりして・・・そこらへんの推理小説よりは面白いか

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    2010年10月14日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    ひとこと、重厚。
    多くの人が何度も読み返す理由がわかる気がした。初回は大筋だけつかめただけだった。理解しきれなかった細部が、より気になった。
    淘汰されずに、大作として読み継がれていることに納得。

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    2025年12月12日
  • 新訳 地下室の記録

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    高度な思想性と明快な文章で、読者を引き込むドストエフスキーの初期の作品。人間の心理を深い地点から描き出している。

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    2025年12月10日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    ミーチャの人間臭さ。イワンの苦悩。アリョーシャの達観。

    "彼は最後まで言い切らず、法廷のすみずみまで響きわたる声でわっと泣き出した。それは、彼の声ではないみたいな、新しい声、思いがけない声、はたして彼のどこから湧いてきたのかわからないような声だった。"

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    2025年12月08日
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉

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    一気にミステリー。

    "たしかに同じ青年のなかにも、心の印象を受け入れるのに注意深く、熱くならず、温かい気持ちで愛するすべを知り、正確ではあるが、年齢からするとあまりに分別くさい(それゆえ安っぽい)知性をもったものがいる。そういう青年というのは、あえて言わせてもらうなら、わたしの青年の身に起こったようなことは、避けてとおるだろう。しかし場合によっては、たとえ非合理的であれ、やはり大きな愛が原因で生じた熱中に身をゆだねるということは、そういう熱中にまるで無関心でいるより、はるかに尊敬に値するのではないかとわたしは思う。"

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    2025年11月24日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    30ページまで読んで、私はルーズリーフとペンを手にとった。
    登場人物の名前、経歴、性格と関係性。こうして私の手元には今、相関図とも呼べない歪なメモが出来上がったわけだが、控えめに言ってなかなか気分がいい。少なくとも私にとって、それだけの労力に見合う価値を得ることができたのである。即ち面白いのだ。とても。

    純粋に彼らがどう関わるのか気になり、その面白さでページをめくるのを止められない…こんなありきたりな言葉で書いて上手く伝わるだろうか?
    次刊も楽しみだ。

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    2025年11月14日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    この種の小説は全てを理解しながら読もうとすると、途中で挫折していつまでも読み終えることができない。本線、幹の部分を外さずに読めばよい。

    原卓也訳の新潮社版のほうが意外と読みやすいかもしれない。

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    2025年11月11日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    少しずつでようやく読み切った。理解ができたとは言い難いが…。
    「…いまでは猫も杓子も自分をできるだけ目だたせることに夢中ですし、人生の充実を自分一人でも味わいたいと願っているからです。ところが、そうしたもろもろの努力の結果生まれてくるのは、まぎれもない自己喪失なのです。…なにしろこの十九世紀においては、何もかもが細かい単位に分かれてしまい、すべての人が自分の穴に閉じこもり、他人から遠ざかり、自分自身を、自分が持っているものを隠し、ついには自分から人々に背を向け、自分から人々を遠ざける結果になっているからです。」(P.409)

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    2025年10月26日
  • 罪と罰 1

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    はじめてのロシア文学ということで、少々難しく感じる部分もあった。そもそも海外文学に慣れていないのもある。
    殺人を犯すまでが長々しく、これから何が起こるのか、何が起こっているのかわからない状態が長い。それでも、殺人を犯してからはスルスルと読めた。
    続きが楽しみ

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    2025年10月20日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    ネタバレ

    長い物語の中で、いくつもの父と子の関係が描かれている。
    ヒョードルと実子たちと私生児
    二等大尉とイリューシャ

    血のつながりだけではなく、「父=教え導く者」としての関係性も散見される

    長老とアリョーシャ
    アリョーシャとコーリャ(コーリャに父がおらず、偏った考えで突き進むところも印象的)、こどもたち

    そして、ロシア正教に基づく神と登場人物たちの関係

    勤めを果たさない父を持った4人のカラマーゾフの兄弟のうち、外の世界に父を求めたアリョーシャだけが、精神の安寧を、救いを得たようにみえる。

    最後のシーンでアリョーシャは、両親の元で幸せに過ごす幼少期の尊さを少年たちに説くが、今後の自分たちの繋が

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    2025年09月24日
  • 罪と罰 1

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    カラマーゾフの兄弟からの流れでよんだ
    カラマーゾフの兄弟のおかげでロシアのテンションには慣れていたのでカラマーゾフよりはすんなり読めた が、 特段面白いとは感じなかった覚えがある でも面白いとゆう投稿がたくさんあるからまた読んでみようかな

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    2025年09月12日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    はじめてのロシア文学
    慣れるまで時間がかかったがなんとか読めた
    ストーリー云々より やっと読めた!とゆう感慨のが大きかったのですぐに再読してみたがやはり大きな感動はなかった
    色んなテーマが複雑に絡み合って書いてあるがちょっと自分には縁が遠いテーマが多かった
    ロシアのテンションがあまり受け付けなかった
    名前がややこしい…

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    2025年09月12日
  • 罪と罰 3

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    第三巻 (収められているのは第五部 第六部 エピローグ)
    巻末に読書ガイド ドストエフスキー年譜 訳者あとがき

    第三巻 色んなことが起こりすぎてエンタメ感満載

    ルージンがソーニャに窃盗の濡れ衣をきせるとか
    カテリーナ(マルメラードフの妻)が狂い死にとか
    ラスコとポルフィーリーの口合戦(自首をうながされる)とか
    スヴィドリガイロフ(ソーニャに老女&妹リザヴェータの殺害を打ち明けてる時に隣の部屋で盗み聞きしてたので)と話し合うけど決裂とか
    ドゥーニャもスヴィドリガイロフと会うけど彼の愛を拒否ってピストルで撃つとか
    失意にスヴィドリガイロフはピストル自殺とか

    後半はエンタメ感に驚いた
    エンタメ

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    2025年08月22日
  • 罪と罰 2

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    第二巻(収められているのは第三部、第四部)

    老女殺しは
    てっきり貧乏と、心気症と、老女の因業な金貸しが憎くて殺害かと思ってたけど、それだけではない様子

    ラスコの考え方、思想も殺害に影響している

    ラスコを追い詰める予審判事ポルフィーリーがおもしろい

    「選ばれた人間は思想や自分の信じる道を実現するにあたり、誰かを殺してもかまわない」というラスコの思想を指摘し、

    曖昧模糊にラスコをあおって、じらして、頭に来させて、相手の内面を揺さぶり心理的に追い詰める

    泳がせて、相手がボロをだす、カマをかけるみたいなやり方で

    読みにくさはあるけど、おもしろさもあるので第三巻も読む

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    2025年08月12日
  • 罪と罰 1

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    エピローグ付きの六部からなる長編小説 第一巻(収められているのは第一部、第二部)

    1865年夏当時のロシア首都サンクトペテルブルクが舞台
    元大学生の青年が金貸しの老女を殺害する話

    貧困と精神的な行きづまり
    心気症に似た鬱的な状態で
    金貸しの老女を憎むようになる

    「ある考え」(殺害)を実行に移すかどうか逡巡し、重なり合う様々な偶然により犯行へと導かれる様子が主人公(ラスコーリニコフ)の心の声、セリフなどで語られる

    殺害は老女だけでなく、その妹も計2人

    孤独かと思いきや心配してくれる友人ラズミーヒンや、世話をしてくれるナスターシヤがそばにいて意外。

    巻末に訳者亀山郁夫の読書ガイドがあり

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    2025年08月05日
  • 白痴1

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    まずこれが恋愛文学 しかもかなり 世界最高峰の恋愛文学とされていることにびっくりします
    これは 恋愛なのか?恋愛を題材にはしてるけれども もっと複雑な人の感情とかを 深層心理の部分で掴みに行くような気がします
    まあ 言ってみれば さっぱりわからないということなんですけれども。ただそれでも主人公含め 周りのキャラクターが非常に魅力的でなぜか読まずにはいられないというドストエフスキー ならではの超難問を突きつけられる
    でもなぜか読んでしまう 物語です
    理解には至らずとも、感情をわしづかみにする威力で4評価です

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    2025年08月03日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    モームの「世界の十大小説」に選ばれているカラマーゾフ家の物語。冒頭に著者の前書きがあり、それがべらぼうに面白い。
    主人公はカラマーゾフ家の三男アリョーシャ……なんだけど、どのキャラも濃くて……濃い笑

    一巻ではカラマーゾフ三兄弟の出自から始まり、アリョーシャが身を寄せている修道院での宗教の話から、おそらく話の核になりそうなスメルジャコフの出自とグルーシェニカの登場シーンまで。

    ドストエフスキーといえばのキャラの濃さがすごい笑。一緒に暮らすのは嫌だけど、話に聞く分には興味深い人が

    たくさん出てくる。
    カラマーゾフ家もだし、女性陣もすごい。なんかもう、すごい。
    フョードルも、酒飲みのおっさんか

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    2025年07月22日