亀山郁夫のレビュー一覧

  • 罪と罰 2

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    2巻は母と妹が上京(ではないのか)してくるところからスタート。私のイチオシラズミーヒン大活躍。そして妹の婚約者ルージンの小物感もすごい(笑)今でいうモラ夫だよな。
    ポルフィーリーがラスコーリニコフの論文の話をするところは手に汗握る展開!うぉぉぉっ!ってなった(笑)やっとここでラスコーリニコフがなにを考え殺害に至ったかがわかる。そう言うことかぁ。

    後半は私のもう一人の推しキャラであるスヴィドリガイロフ(名前が長い!)が登場。会話が成立していない感じが好き。ソーニャと聖書の朗読シーンは聖書がイマイチわかんないからアレだったけど、ラストのポルフィーリーとの対決は面白かった!
    いやぁ、盛り上がり場面

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    2021年08月23日
  • 罪と罰 1

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    ドストエフスキーが読みたくて、どれから行こうかなーと悩んでいてコレ。ミステリー好きなら外せないとどこかで見かけたので。

    新薬古典文庫の亀山訳はとにかく読みやすくていいよねー。賛否両論だけど、個人的にはミステリー小説として楽しめたので良かった。
    1ではラスコーリニコフの脳内駄々洩れ回とラズミーヒングダグダ回って感じ?ぐいぐい引き込まれるのほんとすごい。

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    2021年08月23日
  • 罪と罰 3

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    エピローグの最後の段落を何度も読み返してしまった。
    世界的名作。読み応えがとてつもなかった。
    余韻がすごい

    「読書ガイド」・「訳者あとがき」も良かった

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    2021年08月10日
  • 罪と罰 3

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    初のロシア文学。やはり世界に名だたる最高文学だけあって読み応えが半端じゃなかった。困窮した生活や屈折した感情が起爆剤となり殺しに手を出してしまう主人公。時間が経てば経つほど罪の意識が重圧となり正常な状態ではいられなくなっていく。個性激しい数多くの登場人物との交際を通じて変転しゆく精神の有り様。しかし大切な人々へ向けられた愛は決して変わることがない。のっぴきならぬ状態まで追い込まれた果てに導き出される境地に見事感じ入ってしまった複雑な人物図や小難しい背景知識が根底にあるために所々で混乱をきたすが、それでも最後まで心を掴まれた。重厚な筆致で描き出されたある夏の出来事。罪を犯してしまった者の内面描写

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    2021年02月12日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    しんどすぎたけど、達成感がすごい。ちなみに5巻のエピローグも読んだ。
    再生される映像がモノクロだった。
    宗教、哲学、近代思想、サスペンス、恋愛、家族愛、兄弟愛、友情など一つのジャンルに絞れない。
    不朽の名作を読むことができて嬉しい。いい経験になった。
    暇な大学生は良い春休みの幕開けをした!

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    2021年02月07日
  • 罪と罰 1

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    ネタバレ

    □星5
    岩波文庫と比較して、まず言葉遣いが現代寄りであるため、内容に入れる点で古典新訳の優位性が個人的に凄く魅力的に映った。

    □内容・感想
    正直、岩波文庫の上までは読んで、放置して古典新訳でちゃんと読もう!と思って読んでいたので大筋は知っていた。
    ラスコーリニコフの狂気と人間味が混じる描写は、サイコパスとはまた異なった、理解に及ぶ範囲の心情を鋭く映し出していると感じた。
    正直、登場人物と話の細かな要点等をメモしているわけではないので、見逃している点も多々あると思い感想を述べられるほどではないが、古典ならではの重々しさを漸次、感じた次第。

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    2020年12月15日
  • 罪と罰 3

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    最後の一文で鳥肌が立ってしまった。

    なんか、気のせいか分からないけど、3巻だけ一気にいろんな感情が押し寄せる。1巻2巻は、ラスコーリニコフの陰鬱とした心の中での戦いがメインだったのに、3巻に入ると今まで出てきた人達が伏線を回収するかのように一気に押し寄せる。

    ラスコーリニコフの弱さ、独白のシーン。わかる気がする。

    弱くて仕方ない自分をどうにかしたくて、それで一歩を踏み出したくて、それが殺しの方向に向いてしまった。

    そしてソフィアに独白するシーン、良い。不幸な1人の女に縋り出す感じが、凄くいいし、初めは崇高な目的の元に独白していたはずなのに、自分の弱さをどんどん曝け出していくシーンが心

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    2020年09月14日
  • 謎とき『悪霊』

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    亀山さんはとにかく『悪霊』という作品を理解したいんだろうと思う。それもそれなりに十分な根拠を持って。
    どうしてこんなことを書いたのか、どうしてそれぞれの人物はこんな出自・性格に設定されているのか、作者がどんなつもりだったかをまずあたるには創作ノートが重要だろうし、現代ロシアの研究者の見解も参考になるだろう。作者の執筆当時に置かれていた状況も、過去にあった事件も考慮に入れる必要がある。
    といった具合にふくれあがっていったのが、他の「謎とき」シリーズにくらべてもだいぶ分厚い本作品なのだと思う。いろいろ参考になって興味深く、面白い。

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    2020年07月03日
  • 悪霊 3

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    『罪と罰』『白痴』とこの『悪霊』と読んできて、どれもまだるっこしい序盤に不穏になりはじめながらも混沌とした中盤、一気にスピードをあげて破局になだれ込む終盤、というのは同じだなと思った。特に『悪霊』と『白痴』は、終盤のなだれ込み加減と、あまりにも急展開かつあっけない幕切れが似てる。

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    2020年05月27日
  • 白痴3

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    ネタバレ

    結核を患い余命幾ばくもないと信じている若者・イッポリートによる、長大な手記「わが必要不可欠な告白」を含む第3巻。感情の混乱や激発が頻発し、読む側の意識まで揺さぶられているような心持ちになる。
    ムイシキンとロゴージンとの関係性は変化することなく続く一方、ムイシキンとナスターシヤとの関係性は間に若き令嬢・アグラーヤを挟んで複雑化する。深く絡まり合った感情の糸が幾らかでも解けるのか、最終巻の展開を待ちたい。

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    2020年05月19日
  • 白痴2

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    ネタバレ

    第2巻では、主人公・ムイシキン公爵について「黄金時代にすら聞いたこともない純真さ、無垢さを披露したかと思うと、今みたいにとてつもなく深い心理観察でもって、いきなり弓矢みたいにぷすりと人の心を射貫く」という人物評が語られる。その評は的を射ているが前巻のムイシキン像に近く、本巻でのムイシキンはそのように聖人然とした様子だけでいることはできず、懐疑や嫉妬といった人間的な感情に苦しんでおり、物語全体にも不安感が漂う。

    本巻では、ムイシキンとロゴージンとの対話が印象的だった。特にロゴージンがどのようにムイシキンのことを感じているか語る場面が面白い。
    「レフ、おれはな、あんたが目の前からいなくなると、と

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    2020年05月15日
  • 白痴1

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    ネタバレ

    癲癇を患って他人からは「白痴」と呼ばれる青年・ムイシキン公爵、ならず者ながら一途な男・ロゴージン、凄まじい矛盾と葛藤を抱える美女・ナスターシヤ、3人の関係性が語られ始める恋愛小説第1巻。
    どの人物にも厚みがあるが、「完全に美しい人間」として描かれたムイシキンの人物像が特に印象的。純粋で高潔で、物事の本質を見抜く目を持つ彼を、多くの登場人物は愛さざるを得なくなるし、読者もまたそうだろうと思う。それでいながら、彼の哲学、死生観などは(長台詞で度々語られながらも)まだまだ底が見えず、興味が唆られる。

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    2020年05月13日
  • 悪霊 3

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    正直ちゃんと理解はできてないと思うけど、それでも面白かった。
    特に三巻目はいろんな事件が起こり大量に人が死ぬなど、動きが激しいしわかりやすい部分も今までの巻よりは多かったので読みやすかった。

    『祭り』でのカルマジーノフのあたりはすごく笑えた。
    実在の人物であるツルゲーネフがカルマジーノフのモデルらしいが、どれだけドストエフスキーは彼に不満があったのかと…。

    最後に読書ガイドもついているので、あぁなるほどあれはそういうことだったのかと発見できることも多くて良い。

    (2024/02/16:再読)

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    2020年05月03日
  • 新カラマーゾフの兄弟 下

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    上巻の感想でも述べたが、オウム地下鉄サリン事件が起きた1995年が、本作の舞台として選ばれたのはやはり意味深いという印象が強く残る。
    90年代には、ソ連崩壊により冷戦も集結し、近代からの脱却を目指した我が国でも個人主義が進み、他者に無関心な人々が増殖した。インターネットが普及し、人々はネットを介した疎結合に依拠するようになった。国家間の覇権をかけた戦争は、むしろ局所的なテロリズムにその戦いの形態を変え、冷戦終結とともにそもそも世界の覇権はアメリカに一極化した。そうした世相の間隙を突くように起きたのが、地下鉄サリン事件だったのではないか。
    1995年という時代を背景に、あるいは新興宗教集団に傾倒

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    2019年09月18日
  • 罪と罰 2

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    いよいよ、本巻ではラスコーリニコフが追い詰められていきます。本巻でのメインイベントは妹アヴドーチヤの婚約者である成金弁護士のルージンとの対決、ラスコーリニコフと娼婦のソーニャの密会、そしてラスコーリニコフと予審判事ポルフィーリィーとの2度の対決と盛り沢山。

    まずは、ルージンですね。彼の人間性自体が今の時代ならセクハラ(笑)。大きく歳の離れたアヴドーチヤに対しての彼の歪んだ愛情(これは愛情と呼ぶよりも所有欲と言ってしまった方が近いかもしれない)が描かれます。
    そのルージンの「愛情」とは、『金銭的に不自由している若くて美しく、それでいて不幸な女性に対して、自分と結婚することにより、大金と弁護士の

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    2019年08月16日
  • 『悪霊』神になりたかった男

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    『悪霊』神になりたかった男 (理想の教室)。亀山郁夫先生の著書。世の中の全ての人間が抱える心の闇、精神の闇の存在について真剣に考えさせれらる一冊。『悪霊』神になりたかった男というタイトルそのものの内容。

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    2019年07月07日
  • チャイコフスキーがなぜか好き 熱狂とノスタルジーのロシア音楽

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    「好き」なものの背景を知ることができたのが良かった。音楽に限らず美術でも文学でも創り出されるには歴史や政治情勢や文化、信仰などの背景があり、私はそういった背景から生まれる曲想に惹かれているのかも。
    また、自分の馴染みのない新しい音楽に触れられたのも良かった。現代ロシア音楽は、あまり馴染みがなく、今回本を読んだことで聴く機会につながった。ただ、聴いてみても良さがよくわからなかったりもした。
    美術でも、古典作品に比べると現代美術作品は良さがよくわからなかったりするので、馴染みがないことにより、受け入れキャパシティが狭いのかもしれない。

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    2018年03月28日
  • 悪霊 1

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    ドストエフスキー。物語が動き出すと格段に引き込まれるのだが、前半の人物描写の部分(大いに伏線があるのだ)が、なかなか退屈で読み進まない。そこを超えると面白くなってくる。

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    2018年01月12日
  • 悪霊 3

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     もう一度読んでみたい。 一度読んだだけでは、作者が意図することを読み取る力が足りない。訳者あとがきを読んで初めて、あーそういうことだったかと少しわかった気になる。だからもう一度通して読んでみたい。

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    2018年01月12日
  • ドストエフスキー 父殺しの文学 (上)

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    下を読んでいないので、確定ではないのだが、著者のドストエフスキー作品への肉薄は並々ならぬものがある。父殺しという結論は正しいのかわからないのだが、そこにせまる過程は鬼気迫るものがあり、思わず引き込まれてしまうのだ。

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    2016年12月16日