亀山郁夫のレビュー一覧

  • 罪と罰 2

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    3回目なのにすっかり忘れているから、やっぱりおもしろいなあと読み進む。

    忘れるからと、第1部と第2部はあらすじを追って書き出したが、何のことはない『罪と罰 2』巻末の「読書ガイド」に、翻訳者の亀山先生が第1部と第2部のあらすじを完璧にまとめてくださっていたのだ。第3部と第4部は最後の『罪と罰 3』の巻末にあった(それも忘れていて)。
    この文庫本がある限り、そこを見ればよい、ということで、ここからはラクをしよう。

    第3部の感想

    もうろうとして母と妹に再開し、妹ドゥーニャの犠牲的婚約の話が面白くないラスコーリニコフなんだけど、自分の罪にもおびえて複雑。そりゃそうだ。でも、妹アヴドーチャ(ドゥ

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    2022年06月04日
  • 罪と罰 1

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    第一部あらすじ​

    7月の太陽が照りつけるペテルブルグの街中を、元大学生ラスコーリニコフは歩いている。
    彼は殺人計画を立てていて、そのターゲット金貸し老女アリョーナの居室を下見の目的で訪れるのである。はたして実行できるのか、神経質にびくびくしている様子が描かれる。
    いよいよ金貸しアリョーナの部屋に着き、古い銀時計を質草に金を借り、また訪れると予告して去る。

    幾ばくかのお金を手にして居酒屋に寄るラスコーリニコフ。そこで、マルメラードフという飲んだくれの元役人に出合い、酔いに任せたおしゃべりで彼の家庭事情を聴かされる。再婚した妻の病気、子沢山、そして前妻との実娘ソフィアの稼ぎ(売春)に頼る生活。

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    2022年05月31日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    すごく面白いミステリだった。明瞭な真実が晒されることはないから、正確にはミステリじゃないかもしれないけど、意外な結末だった。第二部が書かれなかったのが残念でならない……

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    2022年05月06日
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉

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    3巻を読み出してすぐ
    これがドストエフスキーの凄さだなと思った。
    他の古典的名著とは一線を画している。
    長老の腐臭の話だ。
    人間のこのあざとさをここで書くとは…。
    凄まじいことだ。

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    2022年04月02日
  • 罪と罰 3

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    『罪と罰』に関して備忘録的に箇条書きで残すこととする。

    ・この小説にはモデルとなったゲラシム・チストフ事件というものがある。

    ・主人公ロジオーン・ロマーノヴィチ・ラスコーリニコフ(POIMOH POMaHOBHY PACKONBHMKOB)は頭文字がPに揃えられており、3つのPを反転させると666、すなわち「ヨハネの黙示録」(13章18節)に示される獣の数字が現れる。

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    2022年03月12日
  • 罪と罰 1

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    ラスコーリニコフの慢性的な憂鬱感が作品を通して感じられ、現在は大学生でもなく、貧乏で何者でもないという立ち場の危うさと闘っているのが妙に生々しい。

    『カラマーゾフの兄弟』が長編であり、ドストエフスキーの作品は「難解」で「文学上級者向け」というイメージがあったため、現段階でかなり読みやすく、楽しめていることに驚いている。『罪と罰』にもう少し早く出会ってもよかったなと思いつつ、もう少し読み進めることとする。

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    2022年03月04日
  • 罪と罰 2

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     1を読んだときもそうだったが、物語の流れはわかっても、登場人物の心境や意図はガイドがないと自分にはまだ難易度高いなと思う。だけど色んな人が出てきてたくさん展開があっておもしろいとは感じるし、当時の農奴解放や貧困、"生きる"だけの日々はひしひしと伝わってくる。
     
     頭が冴えている朝読書におすすめの本。

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    2022年02月22日
  • 罪と罰 1

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     旧訳版を古本屋で見つけて読んでいたのだけど、上巻の終盤になって自分が話をまったく整理できてないことに気づいてよくわからなくなってしまったので、新訳版を買い直した。

     旧訳は上下巻だけど新訳は3巻に分かれていて、最近の「100分で名著」のアンコール放送で、同じくドストエフスキー著の『カラマーゾフの兄弟』を解説してるロシア文学研究者の亀山郁夫さんが訳。
    1巻は第一部と第二部。解説もついていて、登場人物の愛称を絞っていたり旧訳より行間も広くなっていたりで私にはわかりやすかった。
     年取ってもう少し理解できるような力がついたら読み比べるのもありだなと思う。

     わからなくてもとりあえず最後まで読ん

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    2022年02月21日
  • 罪と罰 1

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     あの時代のロシアの社会が違うのか、ラスコーリニコフやソーニャが違うのか。ドストエフスキーが変なのか。俺の人生観が狭いのか。本を読み進めるたびに異様な世界に入らなければならなかった。
     でも、“腐っても鯛”。へんな例えで申し訳ないけど、とんでもない登場人物たちは見事にロシア社会を描いているし、想像させてくれる。
     そして生きている。この今の日本の多くの人たちよりずっと。

    生誕200年。文豪と言われる所以が少しわかった気がする。
    他の作品も読んでみるよ。ドストエフスキー。

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    2021年11月29日
  • 罪と罰 3

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     ソーニャを陥れようとしたルージンの負けっぷりに喝采する。もっとやれ。
     ソーニャの義母カテリーナの発狂の描写が凄まじい。巻末読書ガイド3「年金制度のモチーフに隠された何か」を読むと、悲しみは疾走し、涙はそれに追いつけない。
     ラスコーリニコフの母プリへーリヤも静かに発狂する。わが子への盲愛が胸を打つ。

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    2021年12月03日
  • 罪と罰 2

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     1巻(第2部7)初登場で「かなり美しいブロンド娘で、青い目がとくにすばらしかった」と描写されたソーニャが、2巻(第3部4)の再登場では「美人とはとても呼べない顔だちだったが」となっている。同室にドゥーニャがいたので、格を下げたのだろうか。
     新潮文庫版では第3部6、スヴィドリガイロフとの初対面で上巻を終えている。絶妙の引き。続きが読みたくならない者はいない。

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    2021年11月29日
  • 罪と罰 1

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     翻訳を変え、これにて三読目。新潮文庫、旺文社文庫はいずれも全2巻だったはず。光文社古典新訳文庫では全3巻。文字が大きいせいだろう。
     親友ラズミーヒンが出てくると物語を覆う暗雲が切れ、晴れ間が覗く。女中のナスターシャを初め、世話焼きが多い。ラスコーリニコフには放っておけない魅力があるのか。
     巻末の読書ガイド12「ラスコーリニコフの聞きちがい」には膝を打った。
     

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    2021年11月29日
  • 罪と罰 2

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    ついにスベが出てきた!何この人!!怪しすぎるし、1人だけホラー小説のキャラのよう。ラスコとの掛け合いもおもしろい。

    ドゥーニャがルージンをばっさり言うシーンが大好き。ドゥーニャ、もっといろんなことをばっさり斬ってくれ。ご意見版番になってくれ…

    こんなにおもしろいものをなんで今まで読まなかったんだろう。ドストすごすぎ!

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    2021年09月28日
  • 罪と罰 2

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    2巻は母と妹が上京(ではないのか)してくるところからスタート。私のイチオシラズミーヒン大活躍。そして妹の婚約者ルージンの小物感もすごい(笑)今でいうモラ夫だよな。
    ポルフィーリーがラスコーリニコフの論文の話をするところは手に汗握る展開!うぉぉぉっ!ってなった(笑)やっとここでラスコーリニコフがなにを考え殺害に至ったかがわかる。そう言うことかぁ。

    後半は私のもう一人の推しキャラであるスヴィドリガイロフ(名前が長い!)が登場。会話が成立していない感じが好き。ソーニャと聖書の朗読シーンは聖書がイマイチわかんないからアレだったけど、ラストのポルフィーリーとの対決は面白かった!
    いやぁ、盛り上がり場面

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    2021年08月23日
  • 謎とき『悪霊』

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    亀山さんはとにかく『悪霊』という作品を理解したいんだろうと思う。それもそれなりに十分な根拠を持って。
    どうしてこんなことを書いたのか、どうしてそれぞれの人物はこんな出自・性格に設定されているのか、作者がどんなつもりだったかをまずあたるには創作ノートが重要だろうし、現代ロシアの研究者の見解も参考になるだろう。作者の執筆当時に置かれていた状況も、過去にあった事件も考慮に入れる必要がある。
    といった具合にふくれあがっていったのが、他の「謎とき」シリーズにくらべてもだいぶ分厚い本作品なのだと思う。いろいろ参考になって興味深く、面白い。

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    2020年07月03日
  • 悪霊 3

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    『罪と罰』『白痴』とこの『悪霊』と読んできて、どれもまだるっこしい序盤に不穏になりはじめながらも混沌とした中盤、一気にスピードをあげて破局になだれ込む終盤、というのは同じだなと思った。特に『悪霊』と『白痴』は、終盤のなだれ込み加減と、あまりにも急展開かつあっけない幕切れが似てる。

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    2020年05月27日
  • 白痴3

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    ネタバレ

    結核を患い余命幾ばくもないと信じている若者・イッポリートによる、長大な手記「わが必要不可欠な告白」を含む第3巻。感情の混乱や激発が頻発し、読む側の意識まで揺さぶられているような心持ちになる。
    ムイシキンとロゴージンとの関係性は変化することなく続く一方、ムイシキンとナスターシヤとの関係性は間に若き令嬢・アグラーヤを挟んで複雑化する。深く絡まり合った感情の糸が幾らかでも解けるのか、最終巻の展開を待ちたい。

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    2020年05月19日
  • 白痴2

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    ネタバレ

    第2巻では、主人公・ムイシキン公爵について「黄金時代にすら聞いたこともない純真さ、無垢さを披露したかと思うと、今みたいにとてつもなく深い心理観察でもって、いきなり弓矢みたいにぷすりと人の心を射貫く」という人物評が語られる。その評は的を射ているが前巻のムイシキン像に近く、本巻でのムイシキンはそのように聖人然とした様子だけでいることはできず、懐疑や嫉妬といった人間的な感情に苦しんでおり、物語全体にも不安感が漂う。

    本巻では、ムイシキンとロゴージンとの対話が印象的だった。特にロゴージンがどのようにムイシキンのことを感じているか語る場面が面白い。
    「レフ、おれはな、あんたが目の前からいなくなると、と

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    2020年05月15日
  • 白痴1

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    ネタバレ

    癲癇を患って他人からは「白痴」と呼ばれる青年・ムイシキン公爵、ならず者ながら一途な男・ロゴージン、凄まじい矛盾と葛藤を抱える美女・ナスターシヤ、3人の関係性が語られ始める恋愛小説第1巻。
    どの人物にも厚みがあるが、「完全に美しい人間」として描かれたムイシキンの人物像が特に印象的。純粋で高潔で、物事の本質を見抜く目を持つ彼を、多くの登場人物は愛さざるを得なくなるし、読者もまたそうだろうと思う。それでいながら、彼の哲学、死生観などは(長台詞で度々語られながらも)まだまだ底が見えず、興味が唆られる。

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    2020年05月13日
  • 悪霊 3

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    正直ちゃんと理解はできてないと思うけど、それでも面白かった。
    特に三巻目はいろんな事件が起こり大量に人が死ぬなど、動きが激しいしわかりやすい部分も今までの巻よりは多かったので読みやすかった。

    『祭り』でのカルマジーノフのあたりはすごく笑えた。
    実在の人物であるツルゲーネフがカルマジーノフのモデルらしいが、どれだけドストエフスキーは彼に不満があったのかと…。

    最後に読書ガイドもついているので、あぁなるほどあれはそういうことだったのかと発見できることも多くて良い。

    (2024/02/16:再読)

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    2020年05月03日