池田真紀子のレビュー一覧
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養蜂を軸にして親子・家族について描く。
2098年蜜蜂がいなくなり、人間が植物の受粉をしなければならなくなった近未来の中国。幼い息子・ウェイウェンと夫と3人、受粉作業はつらいけれど愛に満ち希望を持って暮らすタオ。
1852年蜜蜂のための新しい養蜂用箱を研究するイギリスのウィリアム。
2007年、養蜂家として苦しいながらも自然な養蜂を目指す米国のジョージ。
3人の挑戦と挫折と新しい親子関係の目覚めを交互に描いていく。
3人の状況の把握に慣れるのに苦労した。特にウィリアムとジョージは、ともに英語圏の男性なので「どっちだったかな?」と思い出しながら読んでいた。
時代も国も違う3人が、蜜蜂をもとに絡み合うようにあらわされていく。面白い構成だった。 -
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天才犯罪者登場!
先月号に引き継ぎ安楽椅子探偵リンカーン・ライムシリーズです。時計の様に精密に犯行を重ねる殺人犯ウォッチメイカー。犯行現場には同じ時計が置いてあります。そのスタイルも言動も圧倒的な存在感、なかなかかっこいい。今回は新しい仲間としてキャサリン・ダンスも仲間入り。現場に残された微細な証拠を下に計算された捜査を展開するライムとは正反対の精神状態を見ながら証言によって犯人に迫って行くプロフェッショナル。全ったく違う角度から事件の解決にむかいます。またライムのパートナーアメリア・サックスの父親の過去も描かれます。ウォッチメイカーの本当の目的とは!ライムたちは捕まえることができるのか?最後の最後まで手にあせ握る展開はさすがですね。実は本作を読みたかったので第一作のボーン・コレクターを読みました。期待を裏切らない満足度。おすすめです。 -
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ネタバレ「ミツバチが地球上から姿を消した場合、人類はわずか4年間しか生存できなくなる。蜂蜜はなくなり、受粉はなく、植物も動物も人類もいなくなる――」モーリス・メーテルリンクは1901年に出版した「蜜蜂の生活」の中でそう語ったらしい。
1852年、イギリス。ウイリアムは敬愛する教授との軋轢に耐え、娘の助言を得ながら蜜蜂の巣箱を完成させる。
2007年、アメリカ。ジョージは大学へ進学した息子があとを継いでくれるのかどうか不安に思いながら、養蜂家の仕事をまっとうする。
2098年、中国。タオの仕事は人工授粉。蜜蜂の絶滅した世界は食糧難に陥り、手間のかかる人工授粉をしなくては果実も実りづらくなっている。そんな中、久々の休日でピクニックに出かけたタオとクワン、そして一人息子のウェイウェンだが、突然ウェイウェンが倒れてしまい…。 -
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高度なセキュリティで保護されているはずの個人情報が、結局は原始的な手法で抜き取られる。
盗んた情報を悪用して、他人の車を廃車させたり、電気をストップさせたり、麻薬違反をでっち上げる・・
データ社会は、その記録されたデータが正しいことを前提にして機能しています。
もし、そのデータが悪意を持って改ざんされ、個人ではそのデータがねつ造されたものだと証明できない場合、無実の人を簡単に犯罪者に仕立てたり、離婚・失業・破産させたりと様々な形で人生を狂わせることが可能となります。
先日も、FBのいいね!ボタンのあるサイトを閲覧するだけで(いいね!を押さなくても)、個人情報は盗まれているのが話題になっていましたが、個人情報が商売ネタの宝庫である以上、その業者による商業利用はある程度は許容できても、これが第三者に簡単に流出、悪用されるとなると話は別です。
実際には、悪用されない保証などありません。
2008年に出版された本ですので、2011年のテロ以降、「テロ事前防止」という名目でさらに個人情報は様々な形で抜き取られ管理されているのが現状なのでしょう。
たまにニュースででてくる悪魔的天才ハッカーや悪意を持った国家ぐるみのハッカー集団などは、個人情報にも簡単にアクセスできるのでしょうし、コンピュータ管理されている社会的インフラ等のライフラインや航空管制塔を含む交通機関などを狂わせることもやりかねません。
行き過ぎた情報管理社会が、逆に我々の生存を脅かすことにもなりかねない、そうした危険性を告発したミステリーとして読まれるべきです。 -
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リンカーン・ライムシリーズ2作目。
以下ネタバレあり。
都合3回のどんでん返しですが、何点か気になるところが・・
・スティーヴンとジョーディの廃屋での初対面の場面では、犯人目撃者として殺されていてもおかしくないよね
・さらに裏切者ジョーディにやり手狙撃犯スティーヴンがあっさり殺されすぎ
・リンカーン・ライム宅への人の出入りが激しいが、厳しくチェックしている形跡がない
・しかも、その場所でジョーディが殺したい人物が一堂に会しているチャンスをなぜ見送った?
・最後のどんでん返しも、殺人者を雇ってまで殺そうとする動機が弱い
しかし、航空パニック劇が秀逸だったのと、リンカーンがサックスとの親密な関係を避けていた理由にも一ひねりあったのでもちろん及第点です。 -
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ネタバレ久々のリンカーン・ライムシリーズ上下巻完読。あえて感想を述べるのであれば上巻のレビューと同じ。特にハラハラドキドキすることもなく淡々と読み進めていき、結末を迎える。最後の結末はたしかに一捻りしているのだろうけど、これまでのシリーズの事を考えれば、あぁそうなのねと思う程度のことで、大きな驚きとか、騙されたぁ!と思うほどのことではない。
ライムの手術とアメリアの膝のことが最後気になったが、それも特別感動的なわけではなく、まぁそうねというところ。
ただし、最後ライムがトムに、自分は証拠から物事を読み解くだけでいいと語る場面はシリーズを読んで来てものからしてら安心できる話だった。なぜなら、上巻もでもライムが銃をもって自身を持ってている下りはたしかに違和感があった。その上手術成功(きっと成功するだろうから)によりもっと手が使えるようになる、これまでのような歯痒さの中での緊張感はなくなってしますのかなという心配があった。下巻の最後にその心配を払拭させてくれたあたりは、シリーズの中の一冊をきちんと読んでおいてよかったと思った点。
それであってももう少し楽しみたかったなというのが本音のところ。 -
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久々のリンカーン・ライムシリーズ。ここ2作位はどちらかという惰性で読んでいる、というか今回もきっといつもと同じ感じだろうと、期待値を下げて読んでいる。そうしないと、あぁなんだか満足できないなという想いにかられてしまうから。
ということで読み始めたが、やはり期待は裏切られないというか...科学捜査が醍醐味なのに上巻ではほとんどなし。アメリアもライムもそれに違和感を感じているので、下巻では大きく動くだろうけども、そこがまず残念な点。その次は、やはりシリーズを通じて読んでいるので、展開はおおむ読めてしまうこと。例えば、アメリアがカフェで爆弾の餌食になるかもという所。これまでの例で、きっと危機一髪逃げ切れるんだろうなと思ってしまって、読み手に緊迫感が生まれない。同じようにライムが海に突き落とされた所にしても、きっと助かるんだろうなということくらいは分かるので、あぁどうしようとならない。これがウォッチメーカーが犯人だと違うのかもしれないが、そうじゃなきゃきっと予定調和でしょうと思ってします。
読みなれているからかもしれないが、上巻で驚くことは特になし。ワクワクする展開もなし。これは下巻でワクワクがなければ…期待します。