池田真紀子のレビュー一覧

  • 少年は世界をのみこむ

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    少年イーライとそれを取り囲む人達とのヒューマン物語。
    事実に基づいた話だけに、キャラクターの個性とさり気無い言葉に人間性をとても感じる。
    少年イーライは周りの噂や言葉に惑わされることなく、自分が接している人達を信じ突き進む。
    たとえ過酷な経験だろうと、立ち止まらない性格は危なかしくもあり、破天荒であり、犯罪と薬物が蔓延る街に彼なりの色彩を作り出す。
    師の言葉のディテールを追い求め、少年の新聞記者の夢を志す姿はたくましい。
    希望を信じれば、悪い状況からでも立て直せると、少し勇気を貰える文学的作品。

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    2022年03月31日
  • デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する

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    SNSとの付き合い方や、スマホを見ない暮らしを説いているが、佐々木さんの解説を読めば内容が理解できる。

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    2022年03月28日
  • ポーカー・レッスン

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    ジェフリー・ディーヴァーの短編集です
    本当はとんでもない傑作揃いの★5なんだけど中に我らがホームズを茶化した短編があるので大幅減点の★3です

    読み終わった後に思わず「このクソヤンキーめ!(失礼、ご婦人方)」と声に出してしまうほどです
    だいたいアメリカ人はホームズを軽く見すぎだ(思い込み)
    もうディーヴァー嫌いになりそう(ならないけど)

    他の短編についてはもうすごいとしか言いようがないです
    最後の数行できれーいにひっくり返ります
    ほんときれいに180°

    これはもうミステリーのショートショートと言ってもいいのではないかと思います
    星新一先生ばりの、文字数多いけど

    最近そもそもミステリーとS

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    2022年03月27日
  • ボーン・コレクター(下)

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    ネタバレ

    なるほど。
    リンカーンは当時自殺志願者だったのか。
    アメリアサックスにも問題があったがリンカーンは指摘しなかった。
    結果的に犯人は捕まえる事ができ、リンカーンの自殺も止めることができた。

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    2022年03月20日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    ファイトクラブと結婚は似ている
    久しぶりに読むの苦しくて、解説を途中で読んでしまった。そして解説で触れてるテーマと、それ以外の部分なのかなにかの隠喩なのかわからない部分なのか判断する読み方になってしまった。

    話は予想していた通りの話で、テーマは解説で理解していた…ページ数も少ないが
    長く感じた。
    この長編の元になった短編版の方が読んでみたい。

    解説を先に読んで後悔、読み終えたのにその説明以上のことを感じ取れてない気がしてる。

    ファイトクラブと結婚は似ている。

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    2022年03月20日
  • ボーン・コレクター(下)

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    映画で鑑賞したはずだが、内容をキレイに忘れ去ることができたので、手に取りました。
    おそらく、ジェフェリー・ディーヴァーさん、初読み。
    いや~、映画化もされてる超人気作家さんって、乗り遅れちゃうとなんか手を出しづらくって。
     
    事故によって脊髄を損傷し、首から上と左手の薬指しか動かせなくなった元ニューヨーク市警科学捜査部長、リンカーン・ライムと、その手足となって捜査をする美貌のアメリア・サックス巡査が、残忍で狡猾な連続誘拐殺人犯を追いかける物語。
     
    定型と言えば定型。
    「羊たちの沈黙」を彷彿させます。
    若くてきれいな刑事を前線に出してハラハラドキドキさせたーい。
    そのためには知識が豊富で、自分

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    2022年03月18日
  • サバイバー〔新版〕

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    チャック・パラニューク『サバイバー』ハヤカワ文庫。

    新装版となり、復刊。443ページから始まった物語は読み進むとカウントダウンするかのようにページが減っていくという変わった構成の小説。結末は最初に解っており、結末に至る理由が少しずつ明らかにされるという趣向なのだが、凡人には理解し難い内容だった。

    主人公のテンダー・ブランソンはハイジャックした航空機にただ独り留まり、燃料が刻々と減り続ける中、ブラックボックスに自身の数奇な人生を語り始める。

    カルト教団で過ごし、外の世界で奉仕活動をする最中、とある間違い電話から日常生活に狂いが生じた主人公のテンダー・ブランソン数奇な人生。やがて、教団が集団

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    2022年01月25日
  • 少年は世界をのみこむ

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    CL 2022.1.18-2022.1.22
    色彩とディテール
    善良な人間

    作者の実体験に基づいた作品だというのが驚き。

    あと、本のタイトルも「少年、世界をのみこむ」でよかったんじゃない?

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    2022年01月22日
  • デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する

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    【背景】
    ①なぜ読むか
    デジタルデバイスとの関係について考え直す。
    ②何を得たいか
    デジタルデバイスに利用されず、上手く利用するためのテクニックを得る。
    ③読後の目標
    本当にやりたいことに注力できるようになる。
    【著者】
    カル・ニューポート(ジョージタウン大学准教授)
    【出版社】
    早川書房
    【重要語句】
    テック企業、依存性ビジネス、Facebook、Google、集中力、時間、孤独、つながり、ソーシャルメディア、いいね
    【要約】
    テック企業の多くは、私たちの“注意”を引くように商品を開発している。それゆえ、私達は無意識のうちにそれらの使用時間が増えてきてしまっている。そして、現在においては、デ

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    2022年01月19日
  • デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する

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    自分はネットに依存していないと思っていたが、この本を読んでいる途中に頻繁にスマートフォンを閲覧している自分に気が付いた。今まで無意識にスマートフォンを観ていたが、この本を読んでいるときにその頻繁さに気づかされた。それだけでもこの本を読んだ値はあったと思う。
    スマートフォンで目的を達成しようと開いて、その目的を達成することなくほかのことに関心が向き、結果もう一度開くという体験を今まで何度も経験している。本書でも紹介されていたが、スマホを観ないよう、腕時計を購入したという方法にとても納得した。アップルウォッチを持っている人はスマホのヘビーユーザーと思っていたが、逆にスマホから逃れるツールとして使っ

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    2022年01月06日
  • デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する

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    デジタル依存気味なのでデトックスをしたくて読みました。
    できそうにないと思ってしまうが、覚悟を決めてやった方がいいとは思いました。(できるかどうかは別として)

    以下本書まとめ

    30日と期間を決めて、かならずしも必要のないテクノロジーの利用を休止
    その30日間に楽しくてやりがいのある活動や行動を探す、発見する。
    休止期間が終ったらまっさらな状態の生活にし、休止していたテクノロジーを再導入する

    1人ですごす時間(孤独)が必要
    スマートフォンをおいて外出、長い散歩、自分に手紙を書く
    ソーシャルメディアのいいねをしない

    余暇の行動、趣味を取り戻す
    受け身の消費より体を動かす活動を優先する
    スキ

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    2022年01月06日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーの絵をテーマにしたアンソロジー。著者によって作風が全く異なるが、ミステリ多めの17篇。

    〝キャロラインの話〟、〝海辺の部屋〟、〝夜のオフィスで〟が好み。
    ボッシュシリーズのマイクル・コナリー、ジェフリー・ディーヴァーやスティーブン・キングの短篇を読めたのもミステリ好きとしては嬉しい。

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    2022年01月06日
  • クリスマス・プレゼント

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    J,ディーヴァ得意の「大どんでん返し」が、次々と押し寄せる。しかも必ずしも「勧善懲悪」ではなく、あと味の異なるものばかり。

    前書きで「作者は読者に責任を負っている」と言い、長編では期待される結果を裏切らないように作ったという。
    それが短編では、あと味が妙などんでん返しの結末を意識して取り入れている。
    そこが、なんとも楽しそう。

    短編って「イイね」ってこと……。

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    2021年12月28日
  • 12番目のカード 上

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    リンカーンライムシリーズ。謎の男に襲われたJKを保護しつつ、殺し屋を追う話。シリーズが続き、事件そのものはマンネリで、ストーリーの展開ではなく、科学捜査の雑学を愉しむようになっている。また今作はアメリカの黒人の歴史についてスポットを当てているので、そちらに興味があれば楽しめると思う。今作のメインは事件ではなく、登場人物たちのそれぞれの「ナックルタイム」であり、メインの少女だけでなく、ライムやセリットーなどメインキャラクターの達の内なる探求が見どころでした。

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    2021年12月26日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーという一人の画家が残した17の作品に対して別々の作家が絵から着想を得た話を展開する。作家による作風というのが現れるのがなかなか面白い。映写技師ヒーローが話としては面白かった。

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    2021年12月22日
  • フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ〔上〕

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    エロ小説。一つ一つの表現がエロシーン以外もかなり深いのでそのようなものが好きな人・特に生粋の小説好きは好きかもしれん

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    2021年11月24日
  • 蜜蜂

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    少しヤングアダルトな印象は受けるけども、養蜂にかかわる三つの時代、過去、現代、未来で、それぞれの家族が、次代へと繋げていく様子は、暗いことがあっても希望を抱かせてくれる。

    そうだよな、最近蜜蜂見ないよな…。

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    2021年11月23日
  • 少年は世界をのみこむ

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    たくさんの賞を受賞し、
    たくさんの国で翻訳され読まれている本。
    とても波乱にとんだ内容だった。
    イーライは、おしゃべりで、
    お話を作るのが得意で、ちょっと泣き虫。
    オーガストは、ひと言も話さない。空中に指で書く文字は、予言めいたものもあれば、意味不明な文字列のこともあるが、賢い兄で頼れるアドバイザー。
    母の恋人ライルは、父親も同然。
    麻薬密売組織に連れ去られ、なぜ消えてしまったのか?真実を探しに行く。
    ベビーシッターで、年齢差60歳の親友スリムからたくさんのことを学ぶ。
    みんなでハグ!
    愛情や信頼を感じる家族。
    けれど、世間から見たら悪人と呼ばれるのかもしれない。
    本書の半分は著者が実際に体験

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    2021年11月22日
  • エンプティー・チェア 上

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    ネタバレ

    リンカーン・ライムシリーズ。慣れない土地での捜査。
    前半は少年の追跡。後半はライム対サックスへとシフトする。慣れない土地だからか科学捜査よりも銃撃戦のほうが印象に残る。読後感は良かったが、サックスの裁判は少しご都合主義だし、企業の不正や不良警官などあとから詰め込みすぎだと思った

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    2021年11月09日
  • コフィン・ダンサー 上

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    コフィン・ダンサーの読み味良かったー。
    初っ端から事件が起きるまでの疾走感。
    その後犯人像が不明瞭な下巻冒頭までよくわからない巻き込まれた傍観者みたいに読み進めるけれど、犯人とジョーディの下りになって初めて世界観に入り込めた気がした。
    章題ごとにカウントダウンが為されるので、その差し迫った感覚。
    そして相手の一歩先を読み合おうとする思考合戦。
    主人公を支える多彩なサブキャラクター。
    そして四肢麻痺と言うハンデを背負っているが上の意志と相反する現実の壁、仲間の危機、自分への憤りなど見るべきところが多かった。
    ラストを文字で表してしまうとどうボヤかしても未読の人へネタバレになってしまうのだけれど、

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    2021年10月28日