うつぶせを先に読んだからなのか、少しアクティブな感じがしたけど、弱音を弱音として吐き出せること、吐き出す場所が確保されていることは、人に安心を与えてくれる。それがとてもよくわかった。
p.48 人は本当にしんどくなると、すべてのものが好きでも嫌いでもなくなる
p.107 しあわせとは、自分の持っているものを上手に使えること
p.116 好きな人には、大事な人には、いいものを見せてあげたい。親の役割とは、子どもに対して、何があっても楽観的でいてあげること。
p.130-137 努力とは、物語とは、身も蓋もない現実を、せめて肯定的に捉えるために使うものだ。君の体には、君の脳には、どんな使い道があるのか。得意なことと好きな事はどう違うのか。正解があるとすると、どこからどこまでなのか。確かめてみたくない?「音速の壁」みたいなイメージで行こう。一番きついところを超えたらすごく楽になるイメージで。超える直前が1番辛いからって言うイメージで。誰かに届けることが目的ではなく、本人から外に出すことだけが目的の表現がある。作家が文字や絵を組み合わせて物語を作るように、書店員さんは本を組み合わせて書店に物語やメッセージを描くのが仕事なのです。手すりを作るような作業がしたい。安心して景色が見れるように。高いところでも怖くないように。本を届ける仕事とは、種をまくだけの仕事なのだ。育てることも世話することも収穫もできないけれど、種を撒き続ける仕事なのだ。
p.175 人間の脳は、基本的に2つ以上の価値観を同時に実装できないため、「正解は1つではない」が納得できない。どんなにお腹いっぱい食べても、次の日にまたお腹が空くみたいに。どんな言葉を尽くしてわかってもらえた気がしても、次の日にまた言葉を尽くさなくてはいけないのだ。