面白かった!同じく面白かった「具体と抽象」の著者だと読後に気づいた。
・比熱=熱しやすさ冷めやすさは物質ごとに決まっており、熱しやすさと冷めやすさは比例する。人や物との関係も始まり方で終わり方が決まる。お金で始まった人間関係はお金で終わる。衝動買いしたものは飽きやすい。
・アイデアは遠いもののかけ合わせほど価値がある。回転寿司のアイデアはビール工場の製造ラインから。新しいアイデアを出すには①遠い世界の情報を仕入れる幅広い経験(遊びや趣味)②無理矢理つなげてみる
・問題は以下に分けられる
①解決済み
②問題だと認識しているが未解決
③問題と認識すらしていない
(②→①問題解決、③→②問題発見)
問題は認識した時点(②)でほぼ解決したも同然。
頭が固いと③の領域があることを忘れがち。
・比較サンプル数が少ないほど自分(や属する世界)は特殊と考えがち。相手のことは一般化して考えがち(よくある悩みだ、等)
意識して「相手は特殊、自分は他と同じ」と考えるとコミュニケーションは円滑化。
・時代の変化は「特殊なケース」から始まる。想定外の使い方をした結果や値段以上の期待によるクレームの中にアイデアの芽が隠れている。
「間違っているのは自分では?」という考えが頭の柔らかさにつながる。
・精神的世界は物理的世界の言葉で表せる(投げる=諦める、骨を折る=苦労する、煙たい=気詰まり、等)。身の回りに起きる物理的現象を概念に置き換えると、発想力の助けになる。
・人間関係でも作用反作用の法則が働く(押す力と返す力は同じ)。相手を変えるには自分が変わる。
・救急車はすれ違った後の音が違うように聞こえるドップラー効果は、心理的にも存在。子供の頃は20歳が大人に見えるが、過ぎると大して大人ではない。向こうから来るものと過ぎた後は違うように感じるが、当事者はそれに気付きにくい。
・上流(抽象的・価値がはかりにくい)と下流(具体的・価値が数値化できる)では評価ポイントが違う。実際の価値と売ることができる価値にはギャップがある。(見積書を作るまでの作業は無料になりがち)
・一見対等に対立しているように見える二つの事象の間にも侵食する/される不可逆的な関係がある。ルールは増え始めたら減ることはない、整形し始めるとエスカレートしがち、等。必要以上に流れに逆らうとストレスになりがち。
・成功と失敗は対義語ではない。成功も失敗も行動した結果。対義語になるのは「行動する/何もしない」
・良し悪しの判断は前提条件とセットで。個人や組織のポリシーや哲学を基準に、どういう場合に良いのか。
・自分の常識と他人の常識は一致していると考えがちだが、実際は一致していない。常識を絶対的な目的と考えず、単なる手段の一つと考える。
・選挙区や日付変更線など、連なったものに便宜上線を引いただけ。線は変えられない絶対的なものではなく、必要なら変えられる便宜上のもの。
・メリットはデメリットにもなる。メニューや旅行など自由に選ぶとハズレは無いが新たな発見や偶然の大当たりも無い。
・論理的には正しいが感情的には納得できない、感情的には納得できるが論理的には正しくない、が存在する。会社統合後親会社のルールに合わせる、好きなタレントのCMだから買う、等。集団の意思決定やルール作りは論理に基づく必要があるが、個人を動かすのは感情や心。
・原因を環境や人のせいにすると思考停止に。全て自分の責任と考えれば、ではどうすれば良いかを考える。