あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
世界中のめずらしい本を探し、その本の話を聞かせるよう王様に命じられたふたりの男。ふたりは旅に出て探してきた、さまざまなめずらしい本の話を、一夜ごと王様に語り始めるー。 泣けて笑えて胸を打たれて、ラストはさすがのオチに大笑い! お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹と、大人気の絵本作家ヨシタケシンスケによる、抱腹絶倒・感涙必至の本の旅!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
とても面白かった。
形式にとらわれない、物語のオムニバス。
特に好きなのは第7夜の「その本は、誰も死なない。」。
読み進めると少年時代を思い出すこそばゆい気持ちと惹かれ合う二人のやり取りにジンとくる優しい話に感じるのだけれど、最初に提示されている「誰も死なない」に引っ張られて少し不安をはらんで物語が進む。
それぞれの物語に出てくるキャラクター、例えば第7夜なら子供ならではというか、又吉ならではなのか、ヨシタケシンスケさんならではなのか、「本」との向き合い方がなるほど〜わかる、と思えるんだけれどどこか独特で、クスクス、ゲラゲラ、ハラハラ、ジーン、いろんな感情に振り回される。王様が二人から物語を聞く、という設定の大枠がある本なのだけれど、こんなん毎晩聞いてたら安らかに逝くどころか、もっと聞きたいが勝って長生きできそう。
とにかく自分には刺さりすぎて、とても楽しめました。
Posted by ブクログ
めっちゃ面白いと思う。
本屋さんでふと気になって手に取り読んでみただけだったのに続きが気になり読み進めて行ったら気づいた頃には全部読み終えてました。笑
こんなの初めての経験です、読み初めは物語の繋がりなどがよく分からなかったけれど、どんどん読み進めるにつれてくすっと笑えるようなお話しだったり、あっ!と思えるような事だったり、じんわり感動できるお話しだったり。様々な物語が面白かったです。勿論購入しました!
Posted by ブクログ
2人の男性が、腹を抱えて笑える、時々涙腺が崩壊するような、本についての話を王様に語る物語。
「私の大好きな『その本』については、どのように紹介しようかな?」
と考えたりできるきっかけになりました。
その本は・・・。
Posted by ブクログ
良い話、面白い話、泣ける話、考えさせられる話、バカバカしい話、いろいろある中でまさかの意外なオチ。子供も読めると思うけど、どちらかと言えば大人のための絵本な感じ。こういうの好き。
Posted by ブクログ
全ての話が「その本は」から始まるけれど、2人とも全く違う本ばかりだった。
ヨシタケシンスケさんが書く又吉さんが可愛くてツボだった。
又吉さんの作品も読んでみたいなと思った。
まさかすぎる結末だった。
2人が捕まっているところイラストで石を投げられているのが、ヨシタケシンスケさんで、ヨシタケシンスケさんの優しさ?を感じた。
本でしたも読んでみたいなと思った。
Posted by ブクログ
正直9割はふざけた内容だけど、ヨシタケさんの第6夜と第12夜は本当にそんな本があったら読んでみたいと思った。希望を失った人が立ち直るまでのストーリー・・自分、今どん底からもがいてるんで。もし立ち直れたら自分も書きたいかも。誰かを救うのは、自分を救う事になるんだなぁ。どちらも人生につまづいた人にオススメ
又吉さんの第7夜と第9夜(の、結婚式の話が)泣けた。7夜は絵本作家を目指す小5の岬と転校生の春ちゃんとの話なんだけど、交換日記がほほえましくて、ラストいきなり離れ離れになってしまって岬くんが30年後大人になって本を出すのだけど、もう涙が止まらない
第9夜は娘の結婚式でトランペットを吹きたかった父親が病気になり、結婚式のために演奏ビデオとメッセージを残していて、そのビデオから10年後に結婚式で流されるのだけど、もう、たった4ページなのにもう涙が止まらなくなった。
ちなみに、旅をしてお話を集めるよう王様に言われたのに、全てのお話はでっち上げ笑
で、家でゴロゴロして生活費に使った事がバレて有罪になるラストが面白い。9割はツッコミがいのあるボケネタなので、ツッコミ練習にももってこい。
Posted by ブクログ
某リユースショップで購入し、我が家本棚へお出迎えしました。おかげでゆっくり読むことができました。
その本は・・・
短編で又吉直樹さんとヨシタケシンスケさんの両方の良さがでた1冊で2冊分以上の楽しめる本です。
その本は・・・
時にクスッと 時にウルっと
面白い1冊です。
第9夜と第10夜が好きです。
Posted by ブクログ
おもしろーい!
絵本と短編の組み合わせで、ずっと本について書いてる。
挿絵や装丁もすばらしい!途中桜の花びらがガチで挟まってると勘違いしたり、本のページが少し焦げてるところあったり、こういう仕掛けは大好き!
交換絵日記の話は危うく外で読んでて泣き出しそうになった。ずるいよ、ずるい。これは多くの人に読んでもらいたいし、感想を言い合いたい!
Posted by ブクログ
その本は、ズルい。おすすめの本を紹介する本かと思いきや、まるで人間のように意志や性格持つ本そのものが世界中にあるという裏切り方をしてくる。
更にヨシタケシンスケさんのイラストと絶妙に絡み合って、その本を可愛らしく紹介してくる。
その紹介の仕方が絶妙で滑稽でおかしく、夢中で読み進めてしまうが、途中で同じパターンに飽きられそうな事に気づき、友情をテーマにした悲しく、切ない本を挟んで涙を誘う。
クスッと笑わせ、涙も誘い、私の時間を容易に奪うズルい本である。
Posted by ブクログ
ちょっとクスッとする話だったり、毒のあるユーモア満載のお話だったり、ジーンとするお話だったり。ヨシタケさんと又吉さんの本に対する思い入れも伝わってきて、読んでいて楽しい。今まで出会った本1冊1冊に発見があって、それは確かに自分の中に残っているんだよ、と語りかけてくれているような本。最後がまたブラックユーモア的な…(笑)
Posted by ブクログ
少し前に「本でした」を読んで面白かったので、先に出版されたこちらも読んでみました。
やっぱり面白かったです。
装丁も素敵です。
全部よかったですが、特に印象に残ったのは以下の箇所。
第五夜
ボロボロの本のおはなし。
最後の一文の締め方が、気持ちがキュッとなって好き。
第七夜
交換日記のおはなし。
質のいい短編小説に会えました。
序盤とてもほっこりしていたのに途中から雲行きが怪しくなり・・。
結末は明記されていないけれど、一行目の「その本は、」の説明通りであって欲しい。
岬くんが安易に絵本作家にならなかったところも好きなポイント。
お互いの描いた絵の吹き出しに台詞を入れ合うのは、
「本でした」の構成に通じるものがあるなーと思いました。
第十夜
本と人が入れ替わるおはなし。
本来いるべき場所に帰れてよかったね。
ヨシタケさんのお話は絵が可愛くて字も手書き(多分)で、見ていて楽しいのです。
寝る前に少しずつ読もうと思っていたのに一気に読んでしまった。
久しぶりに又吉さんの長編小説を読みたくなりました。
Posted by ブクログ
又吉さんとヨシタケさんの紡ぐ変わった本の話は、それぞれの個性が出ていて、面白い。第7夜の竹内くんと岬くんの話は読んでいて苦しくなった。ゾンビに襲われたとき、自分がゾンビになってしまえば怖くないというのは、私も以前同じことを考えたことがある。
Posted by ブクログ
又吉直樹さんとヨシタケシンスケさんのお二人による自由な発想が、王様の大喜利に答えるといった形で交互に描かれている。
本とは何かをいろいろと考えさせられた。もう少し楽しむ気持ちで読書と向き合ってもいいんだなと心がフッと軽くなった。
Posted by ブクログ
「本は読むときによって面白さが変わる」
「悲しみが消えない人もいる。自分の決めた正しさに、添うことができない人もいる。しかし、たとえ楽しくなくても、それは間違いでは無い、ということを。たとえ正しくなくても、生きらることをやめる理由にはならない、ということを。」
「どんな人も、自分自身を救うことはできない。できるのは、自分以外の誰かを救うことだけなのだ。だからこそ、誰かを救う努力をしなければいけないのだ。他の誰かに、自分を救ってもらうために。」
Posted by ブクログ
その本は…
又吉さんとヨシタケさんの2人があらゆる「本」に関する物語を交互に語るという「本の話」の短編集で、奇想天外なものからしっとりとした話まで様々な物語が綴られている。
導入の、本が好きだから本に関する物語を集めろ。というのは、「物語を綴じてあるもの」が本なのに、
聞くだけだと「物語」は楽しめるが、大好きな「本」を感じることができないから
「面白い物語」ではなく、珍しい「本に関する話」を探してこい。ではそれこそ本末転倒で、喜劇と言うより皮肉めいていて面白い。
始めは短いアイデア勝負の大喜利みたいな話が続くが
段々ストーリー性のある物語になっていく。
オチを知っていると、回数を重ねるにつれて物語を作るのに慣れてきている描写にも見えてくる。
本筋ではないが
最後、もし王様が生きている時にバレていたらどうなっていたのだろうか。
面白い話が聞けたから良い。と言って許すのか、
騙したな!と怒るのか、
それとも…二人の作家としての能力を評価して、新しい本を書けと命じるのか…
Posted by ブクログ
前半は芥川な感じが、馴染めなかったのだけど、7夜目のおもーい話あたりから、じわじわと染みてきた。絵があるないの違いを途中から感じなくなってた。壮大な大喜利、アイデアに関心。
Posted by ブクログ
やっぱり本はよい。実によい。
交換日記の本
本を全て燃やして、自分を燃やすか、それとも書き記すかで悩んでいる。
その本は、志半ばにして叶わなかった。夢の話がたくさん書いてある。いろんな理由で、思った通りに行かなかった人たちのストーリー。1つの未来を失って、別の未来を見つけるまでのストーリー。(辛いのは自分だけじゃない)、そのことを知るために、立ち直る方法を様々なケースの中から見出すために父が作ろうとした本だった。
いろいろなストーリーを集めて、父は最後に自分の話を入れようとしていた。新しい希望を見つけた自分の姿を本の締めくくりにしたかったのだと思う。希望なくした自分を世界の人々を勇気づけたかったのだ。しかし父はどんなにストーリーを集めても、どんなに時間をかけても、どうしても希望を見つけることができなかった。
そのことに焦り苦しみ、絶望してしまったのだ。
今ならわかる。
悲しみが消えない人もいる。自分の決めた正しさにそうことができない人もいる。
しかしたとえ楽しくなくてもそれは間違いではないと言うこと。
たとえ正しくなくても生きることをやめる理由にはならないということ。
父に教えてあげたかったけれど、彼は真面目で頑固者だったから、わかってもらえなかったかもしれないなと思う。
父が作ろうとし、私が完成させ世に出した。その本は自身を救うことはできなかった。けれど、父の努力と父が集めた。たくさんのストーリーと父の人生はたくさんの人々を救った。
どんな人も自分自身を救うことはできない。できるのは自分以外の誰かを救うことだけなのだ。
だからこそ誰かを救う努力をしなければいけないのだ。他の誰かに自分を救ってもらうために。
この本にメッセージがあるとすれば、そういうことなのかもしれない。
Posted by ブクログ
又吉とヨシタケさんの本。
どちらの話も、独特な視点での話であったり、クスリとくる話や、ジーンと少し切ない余韻を残す話だったり。 王様に頼まれて、世界中を旅して色んな話を集めて披露するというストーリー。
最後のオチで、まさかの披露した全ての話はそれぞれが家の中でぐだぐだしつつ生み出されたものだと知る。
そのことから本は、文章は、絵は、、
自由な発想で、1人の人のものとは思えない多種多様な物語が生み出されるものであると改めて知る。発想は自由なのだ。
そしてそれは世界の全員でなくても、誰か1人にでも届けばいいという願いが込められている。いつかわたしも「これは自分のための物語だ。」と思える一冊に出会ってみたい。
特に好きだった話は、「しおり」を食べる本、その本は誰もなくならない、その本はまっしろである、その本は夢の中では読めない。かな。
Posted by ブクログ
正直、子供騙しの本かと思ってた。
読んでみるとさくさく読めるけど、本に対する様々な想いが載っていて。すこし心がじんわりした。
誰かに1人に向けたメッセージの本がその人のところへ届くということは奇跡で、その分届かなかった本もたくさんある。
私はわたしのために書かれたと思える本にたくさん出会いたい。そのために本をいっぱい読む。
Posted by ブクログ
手書き文字、イラスト、古い紙の感じ、ちょっと意味不明なところ、考えさせられるところ、読みやすくて楽しかった。
王様からもらった費用を正しく使わず、ごろごろしながらでっちあげたという、素直さがいい。
作者ふたりの本への愛情を感じる。
Posted by ブクログ
途中何度も涙をこらえました。
絵本作家を目指す2人の交換日記、結婚式の花嫁の父、よいお話しでした。
こころがギシギシしてきたらまた読み返してみたい。
Posted by ブクログ
様々な本について触れることができた。
絵本作家を目指す2人のお話が特に印象的で切なかった。いつか本を通じて巡り合って欲しいと思った。
その本は、面白いものもあればつまらない本もあった。本とはそういうものだろう。
Posted by ブクログ
いろんな本の話を又吉直樹とヨシタケシンスケが「その本は…」と交互に語り合う、新しいタイプの一冊。作者2人の想像力の豊かさが素晴らしい!「その本は…」からこんなにもいろんな話が生まれるのは凄いなと思いました。形式に囚われず、「その本は…」から続く話が一言のものもあれば、深く長い物語のものもある。面白さにこだわっているというより、"ただ思いついた"という感じの話が沢山書かれていて、面白い面白くないはともかく、全体的にとても自由で、それがとても良かったです。何気にオチも秀逸でした(笑)クスッと笑えたり、ゾッとしたり、切ない気持ちになったり、温かい気持ちになったり、考えさせられたり、読んでいるだけでいろんな感情になって楽しかったです。そして最後には、ふと"自分のための本"に出会いたくなる、そんな一冊でした。
Posted by ブクログ
王様に命じられ「珍しい本」の話を聞いてくる旅にでた2人の男。
2人が語る「珍しい本」の話がちょっと不思議で面白い。特にヨシタケシンスケさんのパートは短くてクスッと笑えるのが多い。
イラストも可愛くて良いし、オチも予想外で良い。
Posted by ブクログ
⭐️その本は
本の帯には抱腹絶倒とあるが、ほっこり・しんみりする話が多かった。又吉さんの「ボロボロの本の話」「岬真一と竹内春の話」「まっしろな本の話」にじいんときた。ヨシタケさんの話はどれも良いのだが、夢がたくさん書かれた本と評判が悪い本の話が心に沁みた。
Posted by ブクログ
発刊当時『王様のブランチ』でも紹介された本。
ヨシタケシンスケさんの絵は、相変わらず、見るとニヤッとしてしまう。又吉さんも又吉さんだ。
絵本的な部分と読み物的な部分が合わさった、これまであまり読んだことのない不思議な本。
各ページが日に焼けたような感じになってるのも興味深い。ページによっては、焼け焦げの後みたいなのとか、クシャクシャになってる風なのもある。
さーっと読めてしまうけど、一夜ずつゆっくり楽しんで読んでいくのも良いのかもしれない。イラストもサッと流してしまうには惜しすぎる。
Posted by ブクログ
その本は…
装丁は図鑑のようにズンとしたものですが、中身は手書き文字だったり、ゆるーいイラストで読み手に対して心温まる手紙のような印象。
色んな本が登場し、いずれも人との関わりには欠かせないなぁと、だから王様も本について聞きたかったのか。
クスッときたり、ジーンと心温まるようなお話まで。
第7夜の交換絵日記が一番印象的。
だけど第3夜のしおりの話は、最後一緒に叫びたくなりました笑
これからも色んな本と出会いたいな♪