病気であるとかないとか以前に、著者は物事をよく見て分析し、考えて行動する方なのだろうと思う。
相談内容はややシリアスなものが多いように感じる。でも、以前読んだ『オタクの息子に困ってます』でも、新聞のお悩み相談でも、似たような相談を見かけた気がする。みんな悩むことは同じなのかもしれない。
ちょっと
...続きを読む過激にすら思える言葉もチラホラ出てくるけれど、どの相談に対しても同じ熱量で答えておられるように感じる。
解答を、一見無関係な話から始めるのは多分、文章を読み物としても面白くする意図があるからだろう。これ、相談内容となんの関係があるの? と思っていたら、読んでいくうちに分かってくる。
読んでいるうちに段々と「何事にも悩まないで生きていられたらなあ」という気持ちになった。
あとがきも書かれているように、相談者たちは頭の何処かでは、やるべきことがわかっている。でも、そこまで辿り着くのを邪魔する障害物――決めきれない理由が心の中に山程あるのだ。それは本人も気付いていないものが多かったりする。著者はそれらを一つ一つ指摘してくれているように感じる。
なにかに躓いたとき、自分は一体なにに躓いているのかをひたすら目を凝らして探してみようと思った。