氷室冴子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
2022.07
"いっぱしの女"?と思って
なんとなく本屋で開いて面白そうだったので
会計へ向かうと本屋の店主さんに
「それ、面白かったですよ」と言われた本。
ベルサイユのバラ、関白宣言、ノルウェイの森など
出てくるワードに時代を感じつつ
でも書かれるエピソード自体には
時代を感じないというか"わかる"だった
そしてその"わかる"のエピソードにちくっとして
それすらもまた"わかる"なのだ…なった
(自分でも何言ってるんだろうと思うけど本当にそう)
何度も読み返したくなる気がするし
このところ分厚い本ばかり読んでいたので
この軽さが心も軽くしてくれる気がして
とてもよかった。
***
P46 女性はどうして簡単に、この小説がわかる、というるのだろう。"わかる"という言葉を、かるがるしく使うのがどんなに傲慢なことか、わかってない。かりにも文学を研究するのなら、"わかる"という共感を落としどころにしてはいけない。せめて、私はほんとうに"わかっている"のか、私がわかる(共感する)のはなぜなのか、と自分自身への問いかけを含んでいてほしい。わかる、だけで書いたものは論文とはいわない。それは夜中に書いた片思いのラブレターみたいなものだ、と。
P49 ただ、もうこれ以上、彼女のいう"あなたは〇〇なタイプだから""あなたのことはわかってるわ"ふうな押しつけがましい物言いを聞くのは絶えられない気がしたのだ。
P50 私たちはふだん、友だちだから、女同士だから、親子だから、恋人だからという理由で相手のなにかをわかった気になっているけど、それ自体はなんの根拠にもならないのだということ。いつも、自分はほんとうにわかっているのかを自問した方がいいこと。共感によりかかった態度は、決して誠実とはいえないこと。
-
ネタバレ 購入済み
読んでよかった!
どっぷりジャパネスク世代です。
氷室先生が亡くなり、続きは諦めてましたが…
こんな形で楽しめるなんて!
どのお話も各々に楽しめて…
中でも、瑠璃姫と高彬の10年後の結婚生活「女郎花の宮」…ちょっとハラハラしたけど、大団円で楽しめました。
ちゃんと瑠璃姫一筋で子沢山て、それっぽーい!鷹男の帝も相変わらずで、嬉しかったし。
でも一番好きなのは、煌姫が大活躍の「ジャパネスク・ネオ!」ですね。
ドタバタ感も今まで縁の姫達の登場も楽しいし、瑠璃姫の命の恩人である煌姫の行く末も納得の結末に大満足でした!
大好きな山内センセや後島センセには、各々のお話に挿し絵いれて欲しかったくらい…
ちょっと欲張りすぎでしたね。
とにかく楽しめた一冊でした!感謝! -
購入済み
大大大好きな作品です!!多感な時期に図書館で出会い今まで幾度となく読んできた物語に電子の世界で再び出会えるとは感動しました。この物語に利根ちゃんに何度癒され救われた事か。ラストの光に包まれるような感動は何度読んでも健在です。
-
購入済み
やっぱり好きです
北海道の都会と田舎を舞台にした名作。アマゾンやグーグルがなかった頃の田舎の大金持ちの話は今読み返しても面白いです。梅子ばあちゃんが今生きてたら110才。まだまだ元気そうです、氷室さんがご存命なら、どんな続編にしてくれるかと思います。
-
ネタバレ 購入済み
色褪せない輝き
本当のオリジナル版の北海道弁入りの文章を脳内で再生しながら読んでます。「めんこくない!」とかです。夢見としのぶの関係は氷室さんしか書けないと思います。文化祭前で迎えるエンディングも最高で、「オレガイル」読者にも古典としておすすめします。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ【吉野君生死論争に私的決着】
10年以上ぶりに、「吉野君」編の最後まで読んだ感想。当時は勿論「死んでない」派だったんだけど、ほんのり「死んだのかも」「でも死体見つかってないし」の間で揺れ動いてた。
「死んだのかも」の根拠は、「牛車のところに現れなかったから」。「約束」に返事をしなかったのは、死ぬことを予見または死ぬ覚悟だったからでは?など。でも「逃げられるところまで逃げる」って言ってるし、やっぱり生きてるのでは?でも吉野に現れないなんて変!やっぱり死んだ?などと、ぐるぐる袋小路だった遠い昔。
今自分が、おそらく院に近いいい歳になり出した結論は「吉野君は生きてる」。
昔引っかかった点については、
・牛車を使わなかった→院に迷惑をかけたくない(万が一を考えた)
・馬が一頭いなくなった→吉野君が使った(「逃げるられるところまで逃げる」の約束通り)
・吉野に現れない→瑠璃姫に迷惑がかかる。自分の手は汚れている、会わない方がよい(だから逃げる事は約束しても「会う」約束はしなかった。刃傷沙汰の前も「もうお会いしません」と言い切っていたぐらいだし)
あたりかなと。
昔は「生きてるとしたら矛盾が多すぎる」と考えて「死んだのかも」「あんなに好きなら会いに来るはず」と思ってたけど、いい歳になり、吉野君が生きてたとして、実は吉野君の行動には矛盾が全くないことに気づいた。「好きだからこそ」会わないのもあり得るのだなど。
これだと院と帝に罪悪感が残ってしまう、というのだけが気になるところだけど、吉野君はきっと院にも帝にも自分が無事であることを伝えたと思う。で、2人は、「瑠璃姫の幸せ」を考えたら、瑠璃姫にはそれは絶対言わないはず。また、吉野君もそれは堅く約束させたはず。
メインストーリーは瑠璃姫の一人称なので、つまり、瑠璃姫の語る「ジャパネスク」からは、吉野君の無事は決して語られることはない。
余談ですが、「他人に渡すぐらいなら殺す」「目的を果たすためなら殺人もオッケー」の、サイコパス入ってる吉野君のこと(言葉を飾って高尚に言えば「煩悩を断つため」ってことになるけど、やっぱりサイコパスの思考)、自分が殺した者たちの菩提を弔いながらも、きっと瑠璃姫のことを陰ながらストーカーチックに見守っていることでしょう(笑)
そしてそれに幸せを感じられる徳の高いサイコパスストーカーなのですよ、彼は。
というわけで、最終的にはみんな幸せになれたと思うのです。
ほんとよくできた話だなと感心した次第。 -
購入済み
平安時代のラブコメディー
とりかへばや物語が、綺麗な絵のコミック漫画バージョンになっているのは嬉しく、また古典がユーモアのあるコメディー調に描かれているので、読者が日本の昔の古典作品を身近に感じるにふさわしいマンガだと思いました。
この作者の平安時代のお話が好きです。落窪物語も、なんて素敵にジャパネスクもとても面白かったです。お薦めです。 -
無料版購入済み
とにかく面白い!
とにかくおもしろくて、大好きな作品。原作者の氷室冴子さんは逝去されてしまい、続きが作られることはなくなってしまいましたが、これまでに出版されたものだけでも十分に楽しめるシリーズ。
-
購入済み
懐かしい
『月の輝く夜に』は昔コバルトの雑誌に載っていたのを読んだ記憶があり、とても懐かしくなりました。
源氏物語ではなく、氷室冴子さんのお話で平安時代の風俗を知った者としては電子書籍で読めるのは嬉しい限り。
わかりやすく美しい言葉で書かれているのでサクサク読めます。
現代日本と違い平安時代の貴族の生活は不自由な部分も多いですが、1000年前の人の生活を垣間見る気で読むと面白いです。
氷室冴子さんの作品は中高生から大人まで楽しめるので、他の作品も出してほしいです。