氷室冴子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
懐かしすぎる物語の再読。えーと多分、高校生の時に読んだかな?80年代ですね!
もしかすると令和時代の若者がこれを読んだら、ふーん、この時代って田舎では封建的な跡継ぎ問題とかが日常で若者がそれを避けるためには(偽装も含め)不純異性交遊などの既成事実を作ったり駆け落ちしてみなくちゃならなかったのかぁ、、、なんて思われたりするのでしょうか?絶対違うからご安心(?)ください。当時でも「嘘?古っ!ありえないっ」と思いながら読んだ記憶があるので、敢えて古風な設定を試みた作品なんだと思われます。なんでもかんでも今風!今風!でなければすべてダサい!などと分類されてしまう風潮のあった時代だから、もしかしたら著者は敢えて反逆的に古めかしやかな作品を世に出したのかもしれないですね。著名な作家さんなので誤解はないと思いますが敢えて申し上げます。決して重い話ではないです。ギャグまんがテイストの軽微な読み物です。ぶっとんでいて笑えますので、安心してお手に取りくださいませ。 -
Posted by ブクログ
トンチキ少女小説家たちによる仁義なき争い
80年代を代表する少女小説家、氷室冴子のコメディ作品が40年以上の時を経て復刊。
どうやら、当時の表現のままで修正などは加えられていないらしい。
「〇〇なのよー」とか「あたしったら」みたいな、昔の少女漫画のような癖の強い口語体が印象的な一作。
とにかく笑える作品だ。
5人の売れない少女小説家は、揃いも揃って癖のある作風の人ばかり。そんな作家らが、勝ち上がるために執筆に精を出す……なんてことは一切ない。
相手の作品を全力でコケにしつつ、いかにして相手を蹴落とすかに尽力する姿は、読んでいていっそ痛快。
時代を感じさせるような、令和ならすぐにコンプライアンスに引っかかりそうな遠慮のない罵詈雑言が飛び交っているのもすごい。
登場人物で最も好きだったのは、ルンルンポルノ作家の都エリ。作風から身の上話まで、全部キョーレツで笑える。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ時代がかわり、多くのひとの手や口を通過すると、ものやコトバの意味やニュアンスは変わってしまう。新鮮なものは古めかしくなり、個性的だったものが凡庸になる。発生した順序や経緯は顧みられず、「その時」の都合や常識で判断されがちになる。なにかを誰がいつしたことなのか、いつの間にか消えてしまいやすい。
だから、きっぱり宣言しておく。
少女小説とは、氷室冴子の影響下にあるもののことだと。
彼女がいたから、この国のすべての本好きな少女たちは、少女小説を読むことができるようになった。彼女の作品が読まれるかぎり、彼女のように自分も書きたいと願うひとがあるかぎり、少女小説家は死なない。
p.293 解説 久美沙織
小説家は死なない。 -
Posted by ブクログ
あの時の青春を思い出して感傷に浸ると同時に、青春の儚さのようなものを味わえる作品。
等身大の青春物語であるからこそ、自分のものとは違う青春として読むことができる。青春はこれだ、というような王道な話ではなく誰もが経験しそうな内容であり、大きすぎるイベントも発生しないところが本当に良かった。
地元を離れて都会の喧騒に揉まれながら、大学生的な生活を続けて変にカッコつけず、それでいてどこかカッコつけているような主人公の姿が良かった。
武藤里佳子の脆さも物語の良さを引き立てていた。高校時代、文武両道をこなし弱みを握られないような振る舞いをしていた彼女の、ふと見せる幼さに惹きつけられる。尖っていて常に牙を剥いているのにも関わらず、その幼さと脆さがそれを否定してくれる。
回想と現在が交差するような構成でいて一見複雑なように見えるが、全くそう感じさせない書き方で一度も飽きずに読み進めることができた -
購入済み
文句無く面白い
当時から何年経ってもほぼほぼ細部まで本文については記憶していて、初めて読んだ時ほどでなくともやはりゾクゾク、ワクワクしながら読み進めてしまう作品です。
構想の全てを描ききることができなかったものではあってもオススメはしたいです。
当時の読者にオススメするポイントとしては、
▪️新たな表紙イラスト+当時の挿絵イラストという点で飯田晴子さん好きに刺さる
▪️当時の後書きも収録されていて色々しみじみできる(さすがに各巻の細かい後書きまでは記憶薄いので)
▪️先生と交流のあった方々の解説や思い出話が追加されている(この巻収録のは目が潤みました)