氷室冴子のレビュー一覧

  • 海がきこえるⅡ アイがあるから〈新装版〉

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    この小説が本当にいつ書かれたんだろうと思わず思ってしまうくらい、自分自身の大学生の頃と本当にシンクロする。初めてアパートに入った時の高揚感、何も縛られない自由と、無力さ、そして突然部屋で寝ている大学の先輩女性に思わず焦る主人公。友人との関係や距離感、そういう都会の何かに高揚しつつ、地元に帰った時の安堵感。この小説は全てを網羅している。立ち止まることを許されていた大学生、きっと川の流れをゆっくり見ていたような気がする。自分は、どういう人生を歩むんだろうと、自分に期待しつつ、不安にもなったものだ。今でこそ、堂々と、大丈夫だよ、立派にやってるから、とその当時の自分に伝えてあげたい、そんな暖かい眼差し

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    2025年10月02日
  • 銀の海 金の大地 9

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    より政治的駆け引きというかマキャベリズム的展開に不穏に翻弄されていく話が中心で不穏な気持ちになりながら読んでいたけれども波美王のゴルゴ13的なツンデレぶりにやられました。

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    2025年09月27日
  • 銀の海 金の大地 8

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    内容は言う事ありません。が誤植が多すぎる、酷すぎる。あまりにひどいので手元のコバルト版を確認したところ誤植はなかったのでオレンジ文庫版で発生したようです。シリアスな展開が続く中何度も何度も誤植に出会うので醒めてしまった。編集部はきちんとしてください。せっかく当時のまま復刊され新規の読者も生まれているところに水を差さないで欲しい。

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    2025年09月22日
  • 海がきこえる〈新装版〉

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    故、氷室冴子さんのジブリの原作となった作品。懐かしくて、読みながら、Stay with meがずっと流れ続けていた。昭和の田舎の街、高知、そして東京。誰しも感じる懐かしさ、男女の関係を意識しながら、距離感を掴んで、少しずつ詰めていく。女、男、青春、高校の時の感覚、付き合っていた相手、別れた相手、親友、受験、そういう色々を、切ない思い、甘酸っぱい思い出とともに、ここまで生きてきたんだと思わせてくれる。海がきこえるという最終章まで、希望や可能性を感じられないまま、進んでいく。初めてのサークル、馴染めなかった飲み会、あるよね、きっと。大人がちょっとかっこいい飲み屋に大学生を誘い、それについていって大

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    2025年09月02日
  • 銀の海 金の大地 7

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    残酷なシーンが続き、ページをめくる手があまり進まなかったけれども、後半は一気に読めました。

    あとがきを読んで氷室冴子さんは意図的にそのように書いていたと知り、ああそれにのせられてしまったと思ったのでした。そして解説の平戸萌さんのような世代の方にも読み継がれる氷室冴子の偉大さを感じたりもしました。

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    2025年07月23日
  • 海がきこえるⅡ アイがあるから〈新装版〉

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    「海がきこえる」ってそういう意味だったのか。
     終盤で拓が認知する通り、東京にも埋め立てて造られた街がある。古い昔の土地の形と海を想起することは、ふるさとである高知を思い出すことともに、私たち一人一人がある土地と分かちがたく存在しつつ、人とつながることで果たしてきたことに思いを馳せることだったろうと思う。
     読んでよかった。

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    2025年07月17日
  • 新版 いっぱしの女

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    1992年に刊行されたエッセイ集。その時にすでに成人していた自分はその頃の時代感もわかり、かつそれから30年以上経っても当てはまるようなエピソードも多くて、古さや感覚のずれがさほどなかったことに安心しつつ社会の変わらなさをもどかしく思ったりもしました。

    「銀金」や「海がきこえるII」などその後の氷室作品にも出てくるフレーズが本エッセイ集にも出てきたりして氷室さんの視線や思考が伝わってくる。

    町田そのこさんの解説もとてもよかった。

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    2025年07月06日
  • 銀の海 金の大地 5

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    登場人物が増えるごとに面白さが上がる。

    美知主も相当の手だれなのだけど、それを上回る波美の一族の強者のオーラがすごい。
    佐保、息長の思惑も引き続き見逃せず、ストーリーは群像的な形になってきた。

    真秀を救い出してしまった佐保彦は、自分の行動に戸惑い、仲間からも理解されず…。
    八方塞がりのようになっているのも居た堪れなかった。
    真澄に対しても感情が変わってきているし…。
    古代の人々は、これだけ相手を思いやることができても、自分の立場からそれを抑制しなきゃいけない…。
    真秀は真秀で、佐保彦を忘れられないし。
    好きな気持ちすらまっすぐに認められない状況の二人が、かわいそうだった。

    周囲は国のこと

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    2025年07月06日
  • 銀の海 金の大地 6

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    だんだんと血生臭い場面が出てくるし人も亡くなっていくけれども、その過程で成長していく真秀が少しづつ好きになっていく。

    波美王と美知主は相変わらずかっこいい。

    高瀬隼子さんの解説もとてもよかった。毎回解説の氷室冴子に対する熱量がすごくてそれも嬉しい。

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    2025年07月01日
  • 銀の海 金の大地 4

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    ネタバレ

    すさまじい展開になってくる4巻再読、何か朧に記憶ある…昔は兄妹恋愛系苦手であんまりはまらなかったのも思い出した…しかし30年を超え何でも読むよー何でもあり!になった今この面白さは何?!この物語に引き込む文章力は何?!と感嘆しかない。読み始めたら1冊終わるまで銀金の世界にどっぷり、異世界に行っているようです。入り込み度その辺のVR以上かな。

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    2025年05月31日
  • 銀の海 金の大地 3

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    ネタバレ

    一昨日本屋行ってもう5巻!と思って読書再開。読み始めると1冊終わるまで止められない面白さ。流石の筆力に脱帽。特に古代史知識が浅からず深からず状態で読むとめちゃくちゃ面白いです。知ってる単語がいっぱいでてくるー(笑)みたいな。
    昔は好きじゃなかったかもしれないけど日子坐すごい有能だな!と思う様になった。目的のため手段選ばずぶれない。すげー。そして10代女子ヒロインのジェットコースターメンタルが眩しくて全力で読むのでちょっと疲れるのでした。

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    2025年05月24日
  • 銀の海 金の大地 5

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    波美王のイラストがイメージどおりでまずそれに上がるけど全体を通して政治的な駆け引きが描かれ、緊張しながら読んでいました。

    助演好きとしては相変わらず美知主や速穂児に感情移入しながら読んでいるのですが、今まではそんなに好きではなかった真若王や佐保彦が好きになりつつあります。多分近代より前の十代の子どもは今なら思いもしない運命や政治的駆け引きに翻弄され続けてきたのだろうななどと考えてしまいます。

    相変わらず氷室冴子さんの時代を感じさせるあとがき、飯田晴子さんのイラストあとがき、そして解説の青山美智子さんの『氷室作品に育てられた我々読者たちによる「氷室冴子を絶やしてはならない」という共通した想い

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    2025年05月18日
  • マイ・ディア 親愛なる物語

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    書評集といった趣のエッセイ

    『赤毛のアン』や『秘密の花園』など、1900年前後に書かれた女性向けの海外作品は「家庭小説」というのね。知らない作品も続々出てきて読みたくなっちゃった!

    そして冴子先生の北海道での幼少期の話が「わかるわかる!」というのと「そ、そんなことが!?」と驚いてしまう話とあって、とっても楽しめました♪

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    2025年05月09日
  • 銀の海 金の大地 4

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    銀金って、こんなに面白かったっけ?とビックリした第4巻。
    もちろん3巻までも面白いのだが、4巻から、まつりごとの話や、過酷な出生と運命、そして赦されぬ恋と、これまでの要素がさらに濃くなっている。
    前半は、美知王の聡さと冷酷さに惚れ惚れし、徐々に若造の自分を反省しだす佐保彦にも愛着が湧いてきて…。
    後半は運命とそれに抗おうとする逞しさ、そして真秀、佐保彦の愛憎渦巻く関係に眩暈が…。

    今回はそれぞれのキャラの激情に、涙すら滲んできた。
    夢中になって読んだ第4巻。真秀と佐保彦のなかで、互いの想いが交錯するのも切ないが、真澄も可哀想で…。どのキャラも辛いのだけど、弱さと向き合い、しっかりと前に進もう

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    2025年05月04日
  • 銀の海 金の大地 3

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    ざっくり言うと真若王に襲われた真秀が、真澄の霊力で何とか助けられるも、それで真澄がHPをMPに変えてることがわかり(メタ的に言うな)霊力よくわかんないよ…と扱いに困り途方に暮れてしまう巻。
    そして美知主と御影の過去の経緯や、日子坐がなぜ佐保に執着していったのかをふんわり理解させられる巻でもある…
    耀目が昔とキャラデザ変わったので違和感はあるのですが、真秀がなぜそんなに佐保彦に惹かれるのかはもう運命なんだとしか言えない…。
    悪意のない者の害意には気づかない、という台詞が後々効いてくるんだけど、神々の愛子には憎しみを覚えさせるな、という言葉に耀目の都合とともに佐保の経験というか、なんか背景を感じさ

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    2025年04月29日
  • マイ・ディア 親愛なる物語

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     『なんて素敵にジャパネスク』『ざ、ちぇんじ』『銀の海 金の大地』『海がきこえる』の作者である氷室冴子さんによる、おすすめ家庭小説のエッセイです。『赤毛のアン』『若草物語』『リンバロストの乙女』『八人のいとこ』などなど、、、読んだ事ない本や、《ハウス食品 世界名作劇場》で観てて知ってるつもりになってた本とか色々。読んでみたい本とたくさん出会えました。今年は何冊か読んでみよう。

     氷室冴子さんのお陰で娘が古典好きになり、文学部日本文学科に進学しました。小学校高学年女子や古典で苦戦してる子は氷室冴子さん原作、漫画家山内直実さんの『なんて素敵にジャパネスク』とか『ざ、ちぇんじ』読んで欲しいな。その

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    2025年04月23日
  • 銀の海 金の大地 3

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    この当時の男性、女性、それぞれの過酷な人生を描いた巻。
    それでもやっぱり女の方がしんどいよね…。

    御影の恋心。
    命懸けで真秀を守ろうとする真澄。
    佐保彦に鋭い憎しみを浴びせかけられる真秀。

    弱くて純粋な人たちが伸び伸び生きていけないのは、本当に切ないし、あまりの過酷な人生に息が詰まる。

    真秀は、ただ家族で平和に過ごしたいだけなのに、その生まれによって、振り回されることに…。

    日頃は憎しみは憎しみの連鎖を生むだけ…という考えに同調しているけれど、この作品では理不尽な情況が多すぎる。
    そんなときに、家族に危害を加えようとする相手に、攻撃的な言葉を浴びせかけるのは、当人が奮い立つために必要な

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    2025年04月22日
  • 銀の海 金の大地 4

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    波美王、登場していきなり心を奪われたけど、飯田晴子さんのイラストが無くて残念、と思っていたら次巻での主要人物になるのですね!

    美知主、燿目と推しができて次は波美王か、と思っていたら本作で解説を書かれているマイ推し作家の佐原ひかりさんも波美王が最推しとのことでなんか嬉しくなったのでした。

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    2025年04月22日
  • マイ・ディア 親愛なる物語

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    あの時代の氷室冴子の熱量のこもった語り口で、当時でさえ過去のものとなりつつあった作品の魅力が語られるからこそ「家庭小説」と呼びたい。
    作家ならではの視点による、作劇上のポイントや、女性作家が物語ることへの想いも示されることに心が響く。

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    2025年04月21日
  • 海がきこえるⅡ アイがあるから〈新装版〉

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    4/7〜4/15

    うーん!積読してたのを念願の読破!
    映画を見てとっても感動したので、2を買って読んでみた。1から読めばよかったな〜。うーん、買おう。

    杜崎が魅力的に見えるのはりかこと付き合ってるからで、杜崎にはりかこが、りかこには杜崎が、パズルのようにカチッとハマってるんだよな〜。

    りかこのワガママも強気な発言も、そんなことを言ってほんとは寂しがってるなとか、八つ当たりしてるだけだな、かわいいやつだな〜って見てる、愛のある杜崎の視点から本を読めるのめちゃ良いですよ〜。

    あと水沢の話のあたりも良かったな〜。

    アイってきっと広がっていくものなんですね…。

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    2025年04月15日