氷室冴子のレビュー一覧
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銀金って、こんなに面白かったっけ?とビックリした第4巻。
もちろん3巻までも面白いのだが、4巻から、まつりごとの話や、過酷な出生と運命、そして赦されぬ恋と、これまでの要素がさらに濃くなっている。
前半は、美知王の聡さと冷酷さに惚れ惚れし、徐々に若造の自分を反省しだす佐保彦にも愛着が湧いてきて…。
後半は運命とそれに抗おうとする逞しさ、そして真秀、佐保彦の愛憎渦巻く関係に眩暈が…。
今回はそれぞれのキャラの激情に、涙すら滲んできた。
夢中になって読んだ第4巻。真秀と佐保彦のなかで、互いの想いが交錯するのも切ないが、真澄も可哀想で…。どのキャラも辛いのだけど、弱さと向き合い、しっかりと前に進もう -
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ざっくり言うと真若王に襲われた真秀が、真澄の霊力で何とか助けられるも、それで真澄がHPをMPに変えてることがわかり(メタ的に言うな)霊力よくわかんないよ…と扱いに困り途方に暮れてしまう巻。
そして美知主と御影の過去の経緯や、日子坐がなぜ佐保に執着していったのかをふんわり理解させられる巻でもある…
耀目が昔とキャラデザ変わったので違和感はあるのですが、真秀がなぜそんなに佐保彦に惹かれるのかはもう運命なんだとしか言えない…。
悪意のない者の害意には気づかない、という台詞が後々効いてくるんだけど、神々の愛子には憎しみを覚えさせるな、という言葉に耀目の都合とともに佐保の経験というか、なんか背景を感じさ -
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『なんて素敵にジャパネスク』『ざ、ちぇんじ』『銀の海 金の大地』『海がきこえる』の作者である氷室冴子さんによる、おすすめ家庭小説のエッセイです。『赤毛のアン』『若草物語』『リンバロストの乙女』『八人のいとこ』などなど、、、読んだ事ない本や、《ハウス食品 世界名作劇場》で観てて知ってるつもりになってた本とか色々。読んでみたい本とたくさん出会えました。今年は何冊か読んでみよう。
氷室冴子さんのお陰で娘が古典好きになり、文学部日本文学科に進学しました。小学校高学年女子や古典で苦戦してる子は氷室冴子さん原作、漫画家山内直実さんの『なんて素敵にジャパネスク』とか『ざ、ちぇんじ』読んで欲しいな。その -
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この当時の男性、女性、それぞれの過酷な人生を描いた巻。
それでもやっぱり女の方がしんどいよね…。
御影の恋心。
命懸けで真秀を守ろうとする真澄。
佐保彦に鋭い憎しみを浴びせかけられる真秀。
弱くて純粋な人たちが伸び伸び生きていけないのは、本当に切ないし、あまりの過酷な人生に息が詰まる。
真秀は、ただ家族で平和に過ごしたいだけなのに、その生まれによって、振り回されることに…。
日頃は憎しみは憎しみの連鎖を生むだけ…という考えに同調しているけれど、この作品では理不尽な情況が多すぎる。
そんなときに、家族に危害を加えようとする相手に、攻撃的な言葉を浴びせかけるのは、当人が奮い立つために必要な -
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4/7〜4/15
うーん!積読してたのを念願の読破!
映画を見てとっても感動したので、2を買って読んでみた。1から読めばよかったな〜。うーん、買おう。
杜崎が魅力的に見えるのはりかこと付き合ってるからで、杜崎にはりかこが、りかこには杜崎が、パズルのようにカチッとハマってるんだよな〜。
りかこのワガママも強気な発言も、そんなことを言ってほんとは寂しがってるなとか、八つ当たりしてるだけだな、かわいいやつだな〜って見てる、愛のある杜崎の視点から本を読めるのめちゃ良いですよ〜。
あと水沢の話のあたりも良かったな〜。
アイってきっと広がっていくものなんですね…。 -
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少女小説は「読み捨て専用のゴミ本」なんていわれていたことがあったのね…。しかし氷室冴子さんの名前や作品は後世までずっと語り継がれているので「どこがゴミ本?」とはなりますけれど。
前々から読みたかったこの本、復刊してくれて本当に嬉しい。表紙のデザインもとてもかわいい。
有名な海外の家庭小説・少女小説を愛とシニカルさと気軽さを交えながら、雑談調に話してくれるのでとても読みやすくて1日で読み切っちゃった。
リンバロストの乙女と8人のいとこ、ものすごく読みたくなりました。リンバロストの乙女はいわずもがな、8人のいとこは100年以上前の逆ハーものらしいのでめっちゃ気になるやつじゃん。
それにしても氷室冴 -
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氷室冴子さん。出会いは小学校高学年。当時大人気の斉藤由貴主演の映画、恋する女たちを観て、その原作が氷室冴子さんと知った時です。さようならアルルカンを読んで、衝撃を受け、白い少女たちも続けて読みました。当時、なんて素敵にジャパネスクも流行っていたと思うのですが、何故かそれには手をつけず、クララ白書も読まず、恋する女たちを読んで、高校生活に憧れました。氷室冴子さんの王道読書はしてこなかったけれど、可愛いだけじゃない、考える女の子を教えてくれた作家さんです。
その氷室冴子さんが家庭小説について語るエッセイ。面白くないわけがない。そうそう!と大きくうなづいたり、クスッと笑ったりしながら読むのが、氷室冴 -
購入済み
シンデレラ迷宮が大好きで続編がある事に歓喜!少し大人になった利根ちゃんが再びトリップし謎を解き明かしていくのですが、すべてが明らかになるラストにまたまた心揺さぶられた。愛するってままならないよね。そしてオディール、、愛。
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佐保の一族を知った真秀が、情報を集めようとして、周りの好奇の目や大人になりかけで彼女の身そのものを邪な目で見始めた男たちによっていろいろピンチに襲われる巻。
古代の女子の生理(月のもの)ってどう扱われてたのかとか、そんなことをこの小説を読むまで考えたことなかったので、とても衝撃的でした。
そしてついに佐保彦登場。
真秀と真澄(兄)を佐保の滅びの子、禍つ子と呼ぶ、母との確執で傷つきすぎて自己認識が自身を尊く、なおかつ佐保にとって敵の血を引くことから激しい葛藤のある佐保の王子です。
真秀と佐保彦の出会いの瞬間、無窮の時に、見つめ合うシーンが本シリーズ屈指の名場面だと思っています。
真秀は彼に何も先 -
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本作は続編であり、それぞれの大学時代を現在進行形で描いている。(1巻は大学に進んだ拓の回想と現在が入り混じっている。)
やはり本作品は登場人物それぞれの魅力が強い。
しかも、それぞれ異なる魅力のため人物への思い入れも強くなる。
前作からそうだが、拓が意外と女性の心情に疎かったのは読者もやきもきさせられて面白い。また、この時代は明確に付き合う付き合わないを言葉で決断するのではなく、海外のように会う回数を重ねることやお互いの雰囲気から自然とそのようになるということを知らなかったので驚きだったが、今よりも自由な雰囲気を感じて羨ましく思った。また、何よりも驚いたのは当時の大学生(作品の人間だけなの -
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発売当時雑誌コバルトでドキドキしながら挿絵やストーリーを楽しんだ古代(転生できなかった)ファンタジー。転生後まで行き着かなかったのは著者の氷室冴子さんががんで亡くなったため。続き…読みたかった…!
古代ヤマト王権が始まって少し経ったころの奈良と滋賀(近江)と丹波あたりを舞台にしています。
今で言う知的障害を持つ母と兄(作中では神々の愛子)を持つ真秀は、家族を守るため周りに噛みついてでも食い扶持を稼ぐ逞しさと、誰にも頼れないという寂しさ、危うさ、やるせなさを持つ女の子です。
彼女がいないと思っていた自分の母なる一族、春日なる佐保を知ったとき、物語は動き始める…。
彼女の一家はなぜ佐保を追われ、丹 -
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この作品を知ったのは一年前、ル・シネマ渋谷宮下でのリバイバル上映だった。アニメの質感や音楽、携帯電話がない時代が新鮮で、いたく感動した。
そこからビジュアルブックを購入し、気に入ったので友人と高知に旅行しに行こうと話が出たときに、旅のお供に原作小説も読みたいと思い購入した。
アニメが比較的短い時間でまとめられていた分、原作でより里伽子と拓の心情を読み取ることができて嬉しかった。自分が生まれる前の時代を描いた作品なので、昔はこんな風にデートの約束や友達との連絡をとっていたのかと思い、中々自分から動くことができないため、年下の拓や松野に感心してしまった。。
また、アニメを既に観ていても、ここま -
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コバルト文庫版は今も手元にありますが、もう30年以上も前の書籍ですからボロボロで、復刊されると聞き喜び勇んで購入しました。全11巻ある真秀の章の1巻は序章も序章で、真秀が「佐保」の存在を知り、郷愁の念に囚われる場面がメインです。今後の展開を知っているだけに、実はこの頃が一番幸せだったのではないかと思ってしまいます。真秀の苛烈さが鮮やかに描かれる一方で、彼女の寂しさや孤独が引き立ち、読んでいて苦しくなるほどでした。また、イラストの飯田晴子さんがたくさんの美麗なイラストを新たに描き下ろされていますが、コバルト文庫版の頃の雰囲気を壊さないよう、昔の絵柄に寄せてくださっているかも?と思いました。ところ
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第二巻は役者が揃い、さらに面白い!
読みやすいのに、世界観が、キャラクターが、とにかく濃い。
少女小説の枠にありながらも、古代日本らしい大和言葉の美しさ、力強さがある。
やっぱりいい。
冒頭は、忌屋なるものが出てくるのだが、これがなんと、女性が生理のときに篭る場所なのだ。
この辺りの話は、若い時に読んだ時にもビックリしたのだが、女性の月のものをどうしているかなんて、生々しい話を少女小説でぶっ込んでくる、それでいて、ちゃんと女の体の神秘性や、一人の女が大人になることの意味に、つなげてくる。
第二巻はわたしの中で、女性の身体について考えさせた巻だった。
運命に翻弄されるという言葉がピッタリな、 -
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