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あなた、やっぱり処女なんでしょ――。「少女小説家」は嘲笑された。『なんて素敵にジャパネスク』『クララ白書』ほかベストセラーを多数送り出し、セクハラという言葉が世間に登場し始めた頃、「いっぱし」の年齢・三十歳を超えた著者。女としてただ社会に在るだけで四方八方から襲い来る違和感を、まっすぐに、そして鮮やかに描いた不朽のエッセイが満を持して復刊!
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Posted by ブクログ
1992年に刊行されたエッセイ集。その時にすでに成人していた自分はその頃の時代感もわかり、かつそれから30年以上経っても当てはまるようなエピソードも多くて、古さや感覚のずれがさほどなかったことに安心しつつ社会の変わらなさをもどかしく思ったりもしました。 「銀金」や「海がきこえるII」などその後の氷...続きを読む室作品にも出てくるフレーズが本エッセイ集にも出てきたりして氷室さんの視線や思考が伝わってくる。 町田そのこさんの解説もとてもよかった。
未婚、女性、社会人であるがゆえに感じることをピタリとハマる言葉と繊細な言葉で表現しており、その時々の心の揺れが鮮明に伝わってきた。今でも古くないエッセイ。
もう先生が執筆した年齢をはるかに超えましたが、読んでいると10代20代に自然と戻ります。 いつまでも繰り返し読んでも飽きない。
エッセイの内容はさることながら、言葉の選び方や紡がれた言葉のリズムがとても綺麗で、読んでいて感動を覚える。
2022.07 "いっぱしの女"?と思って なんとなく本屋で開いて面白そうだったので 会計へ向かうと本屋の店主さんに 「それ、面白かったですよ」と言われた本。 ベルサイユのバラ、関白宣言、ノルウェイの森など 出てくるワードに時代を感じつつ でも書かれるエピソード自体には 時代...続きを読むを感じないというか"わかる"だった そしてその"わかる"のエピソードにちくっとして それすらもまた"わかる"なのだ…なった (自分でも何言ってるんだろうと思うけど本当にそう) 何度も読み返したくなる気がするし このところ分厚い本ばかり読んでいたので この軽さが心も軽くしてくれる気がして とてもよかった。 *** P46 女性はどうして簡単に、この小説がわかる、というるのだろう。"わかる"という言葉を、かるがるしく使うのがどんなに傲慢なことか、わかってない。かりにも文学を研究するのなら、"わかる"という共感を落としどころにしてはいけない。せめて、私はほんとうに"わかっている"のか、私がわかる(共感する)のはなぜなのか、と自分自身への問いかけを含んでいてほしい。わかる、だけで書いたものは論文とはいわない。それは夜中に書いた片思いのラブレターみたいなものだ、と。 P49 ただ、もうこれ以上、彼女のいう"あなたは〇〇なタイプだから""あなたのことはわかってるわ"ふうな押しつけがましい物言いを聞くのは絶えられない気がしたのだ。 P50 私たちはふだん、友だちだから、女同士だから、親子だから、恋人だからという理由で相手のなにかをわかった気になっているけど、それ自体はなんの根拠にもならないのだということ。いつも、自分はほんとうにわかっているのかを自問した方がいいこと。共感によりかかった態度は、決して誠実とはいえないこと。
私にとって氷室冴子さんといえば、『海がきこえる』。2冊を一晩で一気に読んだことを思い出す。あぁ、そうか。あの瑞々しい描写の背後には、こんな淋しさや、怒りや、そしてそれでも手放さなかったユーモアがあったのだな。
この本を読んで「やはり!」「なるほど~」と言ってしまう人がかなり居るだろう。流石な「いっぱしの女」なのである。
とてもおもしろかった。鮮やかでシニカル時に感傷的総じて聡明な…自分の知人で一番捻くれている最高な人と重ねながら全編楽しく読んだ。氷室冴子さんて、こんな人だったんだ。ご存命だったら今は何を書いたかな。好き。
女の子が好きで女の子に甘いところも、「わかる」と思いながら「わかる」に立ち止まるところも、たくさん傷つき闘いながら「いっぱしの女」として生きるところも、全部素敵だった。こんなひとが少し前のこの日本にいた。それだけで気分が良くなる。そんな風に生きてくれてありがとう。
氷室冴子さんのエッセイ。 私は学生時代、小説を読まずに漫画に浸かっていたので、大人になるまで氷室冴子さんの作品を読んでなかった。そして大人の私の感想は、独特の空気感と女の子たちの心情や言動がとても好きだ、だった。 そんな氷室冴子さんのエッセイ。 作品に通ずる、愛の深さと潔さと多彩さを感じた。深くもあ...続きを読むり、けれど一瞬にしてそれが飛散するような儚さもある。でも、ゼロにはならない、ような。そんな、感じ(私の感じた雰囲気の話なので、それを伝えようとしてたというわけではない、と思う、多分) どん、と胸に重みを感じる言葉がたくさんあった。そしてほんの少し、昔だったり今の私が思い浮かんでくることも。 そして、当時の氷室冴子さんが生きていた世界と、そこで過ごしていた氷室冴子さんに、なんだか窮屈だな、そんな時代だったのかな、そんなふうに思い生きていた人たちが、道を少しずつ作ってくれて今があるんだろうな、と。 いっぱしの女が、たくさんいたんだろう。 私も、もしも何かぐぬっときたとき、つぶやこう。自分のために。それはもしかしたら、この先の誰かのための、道のカケラくらいにはなるかもしれない。 町田そのこさんの解説も、愛が溢れててとても好きだった。ほんの少し、寂しさがあって、それこそ、愛だなと感じた。
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