氷室冴子のレビュー一覧
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今の時代では送れない青春を過ごす拓と里香子が羨ましい!里香子は相変わらずわがままで自己中心的だけど、芯があって脆くて側を離れられない気持ち、わかる。
拓もどっちつかずな性格だけれど人に寄り添ってあげられて、人を素直に尊敬できる良い子だなぁ…ってしみじみ思った。北原さんも、最後のほんの少ししか登場しないのにその人柄と、私自身が駅伝好きだからこそ胸に突き刺さった言葉があった…。
1990年代の時代設定の小説だけど、この若者言葉はこんな時代からあったんだ!という驚きや、平成初期の雰囲気が残る言い回し、ファッション、情景に私もそんな時代で青春を過ごしてみたかったなぁと思った。 -
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ネタバレ1990年代、女の子に連れ回される男の構図も今はないものだから新鮮だった。爽快でもなく、ハートフルでもないのに読み終えた後にじんわりくるのは、アイという主題と、里伽子が見せた弱みと、手を繋いだ二人を読めたからか。
作中のおばあちゃんのビデオを見た後の気持ちと同じような気持ちになることを狙って作者は作ったのかも。
昔の大学生の話で、村上春樹とは違って遠くに感じなかったのは、親の姿を物語に見たからか。
あと女のひと同士の静かな争い、読み応えがある。展開が大きかったからドキドキしたのか。
里伽子っぽい知り合いが全く思い浮かばなかったことで憧れパワーで楽しく読めたのかも。
あとは、最後がすごい良い、「この夜はそのためにある」ってとこ、前作で主人公たちが高知城見た時の心情と同じ、繋がっているのかも。ひとりでいる時に読みたい文章。 -
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1巻を入手できたことでやっと2巻を読むことができた。
1巻では、里伽子も千沙も男を振り回す女性で同じタイプだと思っていた。
2巻を読むうちに、全く違うタイプだと思えてくる。彼女らは男性を振り回すタイプでも、里伽子は両親のことから派生することに目を背けようとして、拓を振り回していくが、人の痛みがわかるのではないだろうか。
千沙は妻子持ちとの不倫の解消から精神不安定に陥り、人の痛みには鈍いのでは?と思うようになってきた。
バブル絶頂、90年代前半を舞台にした青春であり、出てくる大学生の男子は皆いい人ばかりでした。
歳を重ねた今、読んであまり理解できていないけれどまた読んだらもっと理解できるのだろうか。
安斉のおばあは嫌いでした。 -
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氷室冴子さんのエッセイ。
私は学生時代、小説を読まずに漫画に浸かっていたので、大人になるまで氷室冴子さんの作品を読んでなかった。そして大人の私の感想は、独特の空気感と女の子たちの心情や言動がとても好きだ、だった。
そんな氷室冴子さんのエッセイ。
作品に通ずる、愛の深さと潔さと多彩さを感じた。深くもあり、けれど一瞬にしてそれが飛散するような儚さもある。でも、ゼロにはならない、ような。そんな、感じ(私の感じた雰囲気の話なので、それを伝えようとしてたというわけではない、と思う、多分)
どん、と胸に重みを感じる言葉がたくさんあった。そしてほんの少し、昔だったり今の私が思い浮かんでくることも。
そして、当時の氷室冴子さんが生きていた世界と、そこで過ごしていた氷室冴子さんに、なんだか窮屈だな、そんな時代だったのかな、そんなふうに思い生きていた人たちが、道を少しずつ作ってくれて今があるんだろうな、と。
いっぱしの女が、たくさんいたんだろう。
私も、もしも何かぐぬっときたとき、つぶやこう。自分のために。それはもしかしたら、この先の誰かのための、道のカケラくらいにはなるかもしれない。
町田そのこさんの解説も、愛が溢れててとても好きだった。ほんの少し、寂しさがあって、それこそ、愛だなと感じた。 -
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ネタバレついに決着の時…。
ほんと、女っていざという時に肝が据わってるというか…男性である高彬には理解し難い強さがあるんでしょうね。
そんなわけで、女御様一の女房・大弐は命を懸け、高彬の妹・由良姫は女の命(=髪)を懸けて、帥の宮と女御様の命乞いをする。
こんな時でも変わらない調子の煌姫には本当に救われるわ~。笑
いつでもお役目第一の高彬だけど、今回ばかりは忠節を曲げて、二人を遠くへ逃がす算段をつけてくれることに。(後の藤宮様談によれば、このような働きをしたのは“瑠璃姫に惚れた弱み”とのこと♡)
でもよく考えたら吉野君の時もそうだったしなぁ…やっぱ、より惚れた側が負けみたいなもんなんでしょうかね?笑
「(女御様か帥の宮のどちらかが)気を取り戻したら、逃げるように説得するんだ。一人が生きようとすればあと一人もそうする」と、二人を瑠璃姫に託した高彬。
だから逆も然りだよね。一人が死を選べば残りの一人も後に続くに違いない…。
結局先に目を覚ましたのは女御様の方。ある意味ここが瑠璃姫VS.帥の宮、最後の大勝負か!?と期待していただけにちょっと拍子抜け。だけど、ここでも女の強さを見た気がする。あんなに悩ましげだった女御様だけど、帥の宮が目覚めたら必ず生きるよう説得する~と約束してくれたから…*
最後は高彬とんでもなく大変なことになっちゃったけど、とにかく無事で良かったー!
まぁ瑠璃姫を妻にしたからには今後も苦労しそうだけどw
シリーズこれにて閉幕です☆ -
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さようならアルルカン、白い少女たち、クララ白書、アグネス白書、シンデレラ迷宮、シンデレラミステリー、恋する女たち、雑居時代、少女小説家は死なない!、ざ・ちぇんじ、なんて素敵にジャパネスク、なぎさボーイ、多恵子ガール……
ちょいとマセた小学生が児童文学に飽き足らず、大人の階段のぼる読書にハマるにうってつけのコバルト文庫。
そういえば、シンデレラ迷宮のあとがきに登場人物ジェーンの由来があって『ジェーン・エア』を手に取ったのだった。11歳だった。
復刊エッセイ。
いっぱしの女として。独立して生きていく上で、断絶する社会と、友人たちとの違和感。少女小説家は世間とどう抗っていたのか。その怒りと行動に、思わず(わかる……)と苦笑していると、ピシャリと叩かれる。
「私たちはふだん、友人だから、女同士だから、親子だから、恋人だからという理由で、相手の何かをわかった気になっているけれど、それ自体は、なんの根拠にもならない」 -
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30年前の作品とは思えないほど現代に通じるフェミニズム&シスターフッド。そのような言葉はまだないのでレズと表現されているのに時代を感じる…
ただ、「男は奢って当たり前」という価値観はこの頃には最新だったというのが驚きなんだけど、本当か?!
30歳過ぎて(私はまだ過ぎてないけれど)女友達が昔とちょっと変わってしまった淋しさ、男は男でオトナぶっていて、それを冷ややかに見たい一方で自分だけオトナになれていないようなやはり淋しさ、でも自分はプライド持って生きてるしどこかに仲間だっているんだから、という意地に大いに共感、元気が出た。
なんなら最後の対談の貧乏暮らしエピソードにもめちゃくちゃ元気もらった。マジ生きるぞと思った -
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子供のころよく読んでたコバルト文庫。その中でも特に人気で、映像化もたくさんされているのがこの著者。久しぶりに新版が出たと知って、懐かしくなって読んでみた。
30年近く前に出版された本を、2021年に新装版で出版したもの。解説(町田そのこ)が追加されている。町田そのこと言えば、今大人気の「52ヘルツのクジラたち」の著者だ!
氷室冴子は小説以外も読んでいたので、この本ももしかしたら昔読んだのかもしれない、覚えてないけど。
30歳前後で独身、小説家という自由業、そして女であるということでの世間の風当たりの強さなどが書かれている。今では結婚しない人も多いし、当時もセクハラという言葉はあったみたいだけど、今では〇〇ハラもいっぱいできて、他人との距離感の取り方が変わってきているので、他人の生き方、趣向にずけずけ踏み込んでくる人もあまりいないけど。
「結婚なんかより大恋愛をするといいのよ。いい思い出になって、幸せなものよ。」というのが心に残った。完全に理解はできないけど、そうなのかな…