【感想・ネタバレ】月の輝く夜に/ざ・ちぇんじ!のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年03月27日

初夏のある日、部活帰りに友達が「これ、面白いから読んでみて」と貸してくれたのが「ざ・ちぇんじ(前編)」。そう、昔は前編と後編に本が分かれていたのだった。夕暮れどきの薄暗い部屋で電気も点けずに読み耽ったのを思い出す。当時、私は中学一年生。この本で「直衣」や「御簾」の読み方を覚えたのではなかったかな。
...続きを読む
平安時代の登場人物たちが現代の言葉で生き生きと話し、恋に悩み嫉妬に狂えば、人生に迷う。私たちと大して変わらないじゃんと歳の近い彼らに親しみを覚えた。一気に読んで翌日、後編も貸して欲しいと友達にお願いしたのは言うまでもない。

10代前半で読んだ時は80年代当時の感覚として特に引っかかることもなかったけど、ジェンダーで役割分担がガッツリ固定化されていた平安時代は姉綺羅のように能力ある者にとっては、さぞかし窮屈で生きにくかっただろうなと同情する。初版から40年近く経った令和の現代ではジェンダー役割が流動的になってきているから、今の子供達が読んだら何と感じるだろうか。そして、十人並の容姿でこれといった特徴もない三の姫が宮中で姉綺羅と人気を二分する宰相中将をしっかり射止めるところが昔の少女マンガの王道的展開(読者の少女達の夢を壊さない著者の優しさ)のようだなぁと微笑ましく思った。

空蝉の術や、あらぬ人の恋の恨みを買う夕顔や葵の上、といったような源氏物語に由来する例えがちょくちょく出てくる。とりかへばや物語を下敷きにした小説だけど、氷室先生は設定に源氏物語からヒントを得たところもあるのではないだろうか。

セリフに「おたんこなす」と出てくるあたりが昭和の作品らしいと、ふと懐かしくなった。

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購入済み

切ない

2021年12月11日

「月の輝く夜に」は切ないお話でした。誰かに傷つけられ誰かを傷つけ、人の心のままならなさに胸がつまされます。

#切ない #深い

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Posted by ブクログ 2021年08月04日

ざ・ちぇんじ! が、氷室冴子さんとの初めましてでした。平安時代がこんなに身近?

何人にこの本をプレゼントしたか!

青春と読書の連載、女性誌の連載、ずっと読み続けていたのに、亡くなられた時は、悲しくて ご冥福を御祈りします。

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購入済み

懐かしい

koa
2022年09月28日

『月の輝く夜に』は昔コバルトの雑誌に載っていたのを読んだ記憶があり、とても懐かしくなりました。
源氏物語ではなく、氷室冴子さんのお話で平安時代の風俗を知った者としては電子書籍で読めるのは嬉しい限り。

わかりやすく美しい言葉で書かれているのでサクサク読めます。
現代日本と違い平安時代の貴族の...続きを読む生活は不自由な部分も多いですが、1000年前の人の生活を垣間見る気で読むと面白いです。

氷室冴子さんの作品は中高生から大人まで楽しめるので、他の作品も出してほしいです。

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購入済み

2019年08月23日

昔読んだ「ざ・ちぇんじ!」目的に購入。
懐かしい(*^^*)
もう手に入らないと思ってたけど、
電子になって嬉しい。
小学生か中学生くらいの頃に読んだけど
やっぱり面白い!
クララ白書などの番外編も読めて
お得感満載の1冊です。

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Posted by ブクログ 2014年03月28日

単行本に未収録だった「月の輝く夜に」が収録されているだけても価値がありますが、クララ白書や少女小説家は死なないの番外編も収録されていて充実した内容でした。

今先生の表紙が美しく、収録作の「ざ・ちぇんじ」の挿絵も書いて欲しかったです。

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Posted by ブクログ 2013年10月22日

なつかしの「ざ・ちぇんじ」も収録されている豪華版。
内容は文句なく面白かったです。
それにしても、懐かしいなぁ~

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Posted by ブクログ 2013年01月03日

何組もの恋人たちのお話が重層的に出てきて、ものすごい読みごたえ。
それもほぼ悲恋だから、すごく印象的で。
キレイでものがなしくて、こういう話が書けたらいいんだけど。

一度では追いきれないくらいの話だったので、何度か読んで、頭にしっかり入れたいところ。

ほかには、少女小説家は死なない!の番外編2作...続きを読むも面白かった。
宗教にかぶれさせよう作戦と、ハーレ由子との嘘の賭けの話。
火村先生のキャラが強烈かつ、まわりもすごいから、話が転がる転がる!キャラ小説ってこうあるべきなんだろうな。
同じく分析しつくしたい一作。

クララ白書の番外編もあり。こちらは本編読まないとー。

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Posted by ブクログ 2012年12月08日

小学生だか中学生だかの若かったころ、氷室先生の「ジャパネスク」にはまったのを良く覚えています。このシリーズがきっかけで、源氏物語とかの王朝ものに興味が出てきたんでした。そういえば。
懐かしくて、つい手にとってしまいました。
名作といわれる「ざ・ちぇんじ」も恥ずかしながら初めて読みました・・。なんつぅ...続きを読むか、瑠璃姫と融君に似てません??
でも女房として後宮に乗り込みはしても、瑠璃姫は男装して出仕したりはしませんでしたっけ。

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Posted by ブクログ 2012年09月18日

表題作の「月の輝く夜に」がいい。わずか数十頁の短編にどれだけ話を詰め込むのか。
そして有実に萌える。悶え死ぬ。
今市子のイラストも合ってる。涼しい顔して内心はドロドロ。ぴったり。

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Posted by ブクログ 2012年09月30日

・クララ白書
地味に高校一年から読みたかったものでした。クララ、アグネスを読み返したくなるのに、読んだのが高校図書室の本だったという罠。

・少女小説家
(死なないの方は未読)作者、基本のなっていない少女小説に何か言ってやりたかったのかしら。

・ざ・ちぇんじ
これが文庫買った目的なのです...続きを読む。とりかえばやは読んだことあったけれど、うまくコメディ調にアレンジされてるというのが初っ端の感想。母親の性格が…(笑)

・月の輝く
ドタバタ以外も書くんだな、と。
最初てっきり二人でなにかやらかしてめでたしめでたし、ってストーリー想像していたから重い話に余計打ちのめされました。

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Posted by ブクログ 2016年02月17日

まず厚さに衝撃を受けた。
これ読み終わるのか?と。
てことでとりあえず、ちぇんじ→くらら→月の~の順で読むことに。

ざ・ちぇんじはさくが名作と言われるだけあってむちゃくちゃおもしろい。先がきになるきになる。と同時に古さもちょいちょいひっかかる。古いんだから仕方ないけれど。それでもおもしろい。帝がア...続きを読むホなのもいいねえ。

月の~はざ・ちぇんじと真逆。ずーーっとシリアス。ラストはゾクっときた。こわい。こわすぎる。でもおもしろくはないかな。

このふり幅に一番感動した。

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Posted by ブクログ 2014年04月17日

氷室冴子さん追悼という事で購入。相変わらず、うまいなぁと思う。本当は、最後まで書いて欲しかったと貪欲な読者は思う。でも、書かなくてもいいから、もっともっと生きていて欲しかったな。

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Posted by ブクログ 2013年10月06日

昔、読んだ「ざ•ちぇんじ」を思い出して手に取った一冊。リアルタイムに読んでいた頃が思い出されると同時に、今読んでもやっぱり面白い。

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Posted by ブクログ 2013年03月02日

ものすごく分厚くて、読み応え抜群。
『月の輝く夜に』
『ざ・ちぇんじ!』
『少女小説家を殺せ!』
『クララ白書 番外編 お姉さまたちの日々』の四編。
1980年代に書かれたものがほとんどではあるが、今読んでも全く遜色のない作品ばかり。
現在のラノベの礎である。

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Posted by ブクログ 2013年01月14日

表題作が、もうっ、ツボでした。
この方が、書く桜はどうしてこうも美しいのか!
表題作だけだと★5で。

たくさんはいってるのはうれしいけど、文庫でこれは厚すぎてとても読みにくかった、個人的には。

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Posted by ブクログ 2012年10月26日

(No.12-76) 文庫・単行本に未収録だった「月の輝く夜に」が読めます!コバルト史上最も分厚い本ではないかと思う。

買ってすぐ「月の輝く夜に」を読み、「ざ・ちぇんじ」はとばして「少女小説家を殺せ!1」は読んだけどその先で挫折、そのままにしてあった本。
だって「ざ・ちぇんじ」は持ってて、何度も読...続きを読むんだことがあったし、「少女小説家」や「クララ白書」はやっぱり好みじゃなかった。

ふと思い立って「ざ・ちぇんじ」を読む。だってせっかく買ったんだから。
おお~、やっぱり面白いよ!最後に落ち着くとこに落ち着くので気持ちが良いしね。

勢いで続けてまた「月の輝く夜に」を読む。
なんだか氷室さんがコバルトを離れちゃったのは分かる気がした。
この短い話の濃さといったら・・・・。
ここまでになったのに、もっともっと素晴らしい小説が書けたはずの人なのに。
この無念さはどうしようもない。改めて悲しくなってしまった。

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Posted by ブクログ 2012年10月08日

ホントに「コバルト文庫」だよ。厚さは2倍も3倍もあるけど!
月の輝く夜に、と、ざ・ちぇんじ!、少女小説家を殺せ!、クララ白書番外編が1冊にまとめて650頁!なんでまとめる必要があるの??

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Posted by ブクログ 2012年10月29日

2008年6月に逝去された氷室冴子さんの(多分)最期の作品「月の輝く夜に」が収録された作品集です。

3㎝弱ある分厚い一冊ですが、単行本未収録作品は全650頁のうち200頁のみです。
その殆どは「ざ・ちぇんじ!」の再録が占めているので。
でも氷室作品は「なんて素敵にジャパネスク」シリーズのみしか手元...続きを読むに残していないので(山内直実版は持ってますw)、久しぶりに読んだ活字の「ざ・ちぇんじ!」は良かった!
山内さんの再現率の高さも今更ながら感心してしまいます。
そしてこの濃い目のピンクの背表紙は私の中学時代のど真ん中に在していました。
手にした時にはあの頃の青い思い出たちが鷲掴みに目の前へと突きつけられたようで嬉しいやら気恥ずかしいやら。

中学生にしか出来ない読書があると思います。
それを私に授けてくれたのは、氷室冴子さんであり新井素子さんであり久美沙織さんや田中雅美さんといったコバルト作家陣でした。
漫画じゃないけれど漫画の頁をめくるようにすらすらと、そして色鮮やかに脳内で漫画化(映像化とは少し違った気がする)されたコバルト文庫の秀作たち。
特に氷室冴子さんの「なんて素敵にジャパネスク」があったから今源氏物語を趣味のひとつに挙げられる私がいると言えます。

その氷室センセが鬼籍に入られて4年が過ぎた今、こうして単行本未収録作品が随分なごちゃ混ぜ編集ではありますがまとまって単行本として世に出たことは氷室ファンにとって僥倖以外の何物でもありません。

長くなりますが各作品について。

・月の輝く夜に ★★☆☆☆
2005年2月号Cobaltに掲載された作品。
掲載時のコメントに、

「月の輝く夜に」は書いた時から、好きな作品でした。ページ数が足りなくて苦労した記憶が・・・。掲載原稿を元に打ち直して、幾らか増えています。

と、背表紙裏にあります。
「銀金」シリーズはどうにも合わなくて読んでいなかったのですが、体調・精神面・創作意欲といった色んな面からも「月の輝く夜に」の頃から既にかなりトーンダウンしていた感が否めません。
この作品自体が、平安時代の受け身でしか結婚も恋愛も出来ない女人を主人公にしているので暗くロートーンになるのは仕方がないと言えますが、それにしても作品に力が無いというか・・・。
未完作品の「碧の迷宮」もここまで中途半端に物悲しいだけのお話では無かったように思います。

しかし、氷室冴子は少女小説家でしたが生涯少女小説家だったわけではありません。
対象読者の年齢を上げて内容も少しずつオトナになっていった結果がこの「月の輝く夜に」に見受けられます。
読者だっていつまでもコドモじゃないんだ。
オトナの恋愛、どうしようもないってことが現実にはあるってことを「なんて素敵にジャパネスク(人妻編)」では既に描いていますしね。

読後感がいまひとつ良くないのとなんとも言えない物足りなさを感じてしまったのと、やはり久しぶりに新作を読む期待値が大きすぎたせいで星が減りました(苦笑)
でもこんなんじゃ読めないままでもよかった、とは思いません!
山内さんのコミックス版も読みたいなぁ。
初版は売り切れ、今は再販がかかるかどうかもわからない状態です(-_-;)

・ざ・ちぇんじ! ★★★★★
「とりかえばや物語」を元に創作された平安ラブコメディの代表作ですね。
帝の純情で単純なところが今読んでもかわゆいですw
ほんとよく出来たお話ですよねぇ。
おとなになってから読むと何か違うかしらと思ったのですが、心は一気に中学生の頃へと巻き戻されてしまってなんてこたーない楽しいばっかりでしたw

・少女小説家を殺せ!Ⅰ・Ⅱ ★★☆☆☆
「少女小説家は死なない!」の番外編。
相変わらずの火村彩子センセに若干引き気味になりますw
今なら「ラノベ作家」となるのでしょうが呼び方が変わっただけで内実は案外このままなのかも?w
脳みそからっぽにしてがーっと読める作品ですw

・クララ白書 番外編 お姉さまたちの日々 ★★★★☆

このシリーズ大大大好きでした!
女学校!寄宿舎!中高一貫のお嬢様学校!お姉さま!
あこがれてんこ盛りですw
自分自身高校が女子高で一年上のバレー部のエースに憧れていたのですが、超地元だったため寮に入ることは出来ずあることないこと想像して憧れを強くしていたものです、あぁ懐かしいw

この番外編は本編とは違ってお姉さま方達が主役です。
地の文章は煌めきの虹子女史。
そこへ軌跡の高城さんと今回の台風の目清らかなる椿姫白路さん!
しーのと一緒になって憧れまくっていたお姉さま方たちが主役の番外編なんてもうたまらんですw

みさきのあさんのコミックスは再読しまくりで本棚に並んでいますが、この番外編も漫画化されないかなぁ。
そういえば中学の国語の授業課題で「短編小説を書く」と言うのがあって、私は「アグネス白書ぱーと2」の後日談を書いたのでしたw
冒頭400字程は一気に書けたのに、構成も何も考えずの見切り発車だったのであっという間に頓挫して完成させることなく中途半端な状態で提出しました。
お陰で小説家になろうなんて夢を見ずに済みましたが!(苦笑)

本編を読んだだけではまさかここまでとは思ってませんでした、白路さんの天然ぶっ飛びぶりwww
虹子女史の、

白路のアホッ!だから、あんたの友人、やめたいのよ。

は、ソウルボイスですwww
めいいっぱい楽しませてもらいました。
読めて良かったー!

Cobalt本誌を購読してない方にとってはこの200ページは至福の時を与えてくれると断言しちゃいます。
初版後たった2週間で再販がかかったことからも、まだまだ氷室ファンは健在だぜ!とガッツポーズをしてみせたい気分です。
氷室センセ、ずっとずっと大好きですよー!

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Posted by ブクログ 2012年09月23日

 故・氷室冴子さんの文庫未収録の短編&絶版の本の再録。
 中身は少女小説にコメディに平安モノとまぁごった煮(笑)

 タイトルの「月の輝く夜に」はマンガを先に読んだせいか、「ああ、原作に忠実に漫画化されていたんだね」と言う感想。あと小説のほうが少しだけ伏線が分かりやすく容赦ない。漫画の方がミステリの...続きを読む謎解きとしては面白いかなと思ったり。でも先に読んだ順で面白いのかもなぁ。
 クララ白書は噴いた。すごい高校生たちである。

 こんな感じで、過去の未収録作品とか、草案とか出るなら読みたいなぁ(でも出されたくないものは生前にきっちり片付けておられそうだよね)
 

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Posted by ブクログ 2012年09月05日

ざ・ちぇんじが読み直したくなって買ったけど、月の輝く夜にもなかなか良かった。
ざ・ちぇんじの元ネタのとりかえばや物語も昔読んだことがあるけど、私的にはやっぱりこのくらい明るいほうが読みやすくていいと思う。

元ネタは綺羅が宰相中将の子供産んだりして半端なくどろどろだったからな……(-"-;...続きを読む)

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Posted by ブクログ 2021年01月01日

面白かった。
話の筋としては面白かったんだけど、話し言葉に外来語が入ってきたり妙なハイテンションだったりするのが、やっぱりティーンズ向けなんだなと限界を感じて残念。軽薄な感じがしてしまう。少女漫画のノリ。
ただ話の展開は面白かった。とりかへばや物語。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年12月23日

短編4編。長編1編。
『月の輝く夜に』『少女小説家を殺せ1、2」『クララ白書番外編」
『ザ、チェンジ!前、後編」

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Posted by ブクログ 2012年09月26日

氷室冴子さんの単行本未収録本を含む4作をまとめた一冊。
どちらかというと、元気いっぱいの頭が切れる女の子が活躍する話が多かったけど、表題作『月の輝く夜に』は淡々とした静かな話だった。自分の思惑や政略の通りにするために妬み、貶めるループが凄かった。小説の方がその様子が色濃く出ていたと思う。平安時代の恋...続きを読む愛のやり取りと言うよりも政略をメインにしていたところが残念。

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