ある朝、見知らぬ広い部屋で目覚めたら3人の女性に囲まれていて、しかも彼女たちは招待された客だと言う。そして「あたし」は名前以外の記憶を失っているみたい…女性たちは領主の奥方と王女と踊り子で、後から現れたもう1人の女性は王妃らしいし、きっとこれは夢に違いない! でもどうしてこんなことになったんだろう…。一人称で書かれた、ファンタジーのようなミステリーのような少女小説です。女性たちのところに滞在しながら、少しずつ少しずつ現実の出来事を思い出していく主人公。本ばかり読んでいる内向的な子どもだった人なら、自分の子ども時代をほろ苦く思い出すかもしれません。これを読んだら、続刊『シンデレラ ミステリー』もお忘れなく。
...続きを読む感情タグBEST3
大大大好きな作品です!!多感な時期に図書館で出会い今まで幾度となく読んできた物語に電子の世界で再び出会えるとは感動しました◎この物語に利根ちゃんに何度癒され救われた事か。ラストの光に包まれるような感動は何度読んでも健在です◎
Posted by ブクログ 2018年01月29日
再読。
登場人物をうっすらと覚えていたけれど、肝心のストーリーはすっかり頭から抜けてました。
ビックリ!こんなシリアスだったっけ?!
随所で胸の痛くなる思いでした。
でも、不思議と読む手が止まらない。
次は次はと気になる展開。
さすが氷室冴子さん。読み手を飽きさせないのが魅力的です。
続きにあたる...続きを読む「シンデレラミステリー」も気になります。
Posted by ブクログ 2017年11月10日
小中学生の頃、著者の作品が大好きでした。
(私の読書人生は、若草物語と氷室冴子作品から始まったのです)
先日ジェーンエアを再読したのですが、そもそもジェーンを読むきっかけはこの作品にジェーンが登場し、どんな作品か知りたくなったからでした。
そのことを思い出し、こちらも再読してみました。。
...続きを読む・・・30年以上前に感じた感動がよみがえり、感無量です☆
コバルトだからって全くバカに出来ません。大人の私が今読んでも名作。
繊細で内向的な女の子が、白雪姫の継母、白鳥の湖のオディール、眠れる森の美女の姫などが登場する別世界にトリップしてしまい、彼女らと関わりながらなぜここにトリップしてしまったのかを深く探るうちに、自分の内面と向き合い、救われない自分の絶望から乗り越えようと成長していく、そんな物語です。
今の子にも読んでもらいたいなあ。
冴子作品、どんどん読み返してみたくなりました。
Posted by ブクログ 2015年02月19日
♪あらすじ
昔、どこかで会ったことがある物語の中の登場人物たち。
でも、どうしてなの?
みんな、不幸な顔をしている…。
白雪姫とその継母の王妃、「白鳥の湖」のオディールとオデットなどが登場する迷宮の世界。
♪感想
昔小学生の時に読んで、深い男女関係の機微が解らず、当時は全く面白くあ...続きを読むりませんでした。
それでも心の片隅に魅力を感じていたのかもしれません。
大人になって無性に読みたくなり、オークションで探して手に入れました。
大人になった今、思ったより難しい本ではなくなっていたけれど、おとぎ話の主人公たちの恋愛の悩みがとても考えさせられます。
とても切ないお話です。
思いっきり私情が入りますが星5つです。
Posted by ブクログ 2013年04月19日
中学生の頃に読んですごくハマった作品。
再読です。やはり面白い。
思春期の頃に読めてよかったなという一冊。
何回でも読みたい、また読みたくなる。
Posted by ブクログ 2015年06月29日
氷室冴子初読み作品。可愛い挿し絵に惹かれて買ったはいいけれど、中学生当時の自分にはストーリーが超難解!
にもかかわらず、とても惹きつけられるものがあり、色々解釈を試み何度も読みました。
今でも思い出深くて大好きな一冊です。
Posted by ブクログ 2009年10月07日
ライトノベルというか、青春小説というか。何だろう?と考えてみて、正真正銘の「少女小説」だと気がついた。
少女特有の悩み、葛藤、劣等感、社会や異性に適応しきれていないあやふやさを、シンデレラ症候群、迷宮、森にかけてうまく書いてある小説。
あいかわらず、読んだ後、「うまいっ!」と思ってしまう、氷室先生の...続きを読む本。
ほぼ遺稿となってしまった「銀金」がリアル世代の私だけど、昔っから氷室先生の書いてるものは同じなんだと分かりました。
ミステリー仕立てなところ、国と国とかの政治話がからんでくるところ、愛すべき女の子がたくさん出てくるところ・・・。
河合隼雄がシェイクスピアと森について語ってる本を読んだ次に読んだのが、この本っていうのも、不思議なめぐりあわせ。
私は、こんなに少女期のあやふやさを書けないだろうな。あれやこれや思い出すと辛くて、自分を掘り下げて見ることができないよ。
いつかそれができて、書くことができれば、創作的にも、人間的にも、一つの丘を越えることができそうな気はするけど。
Posted by ブクログ 2012年11月25日
無茶苦茶な振れ幅の思春期の女の子を、氷室冴子は凄く丁寧に書いてくれる。
今読めば「ああ、分かる分かる」と思えるんだけど、あの時期の混乱の只中にいた時は掴めない芯みたいのがある。
閉じられた世界の中で必死に足掻くもどかしさ。その中で目覚めていく少女の自我、と書くといかにも、だけど、そのいかにもを...続きを読む書ける人は少ない。
今も大好きな一冊。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
随分前に読んだのですが、かなり影響を受けた作品です。
馴染みの深い童話の登場人物の意外な姿に、共感したり驚いたり、ドキドキしながら読んだ記憶があります。続編「シンデレラミステリー」共々大好きな作品です。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
私の心のバイブルです。
自閉気味な空想好き御用達!(自爆)
ミュージカル化された際に新書として再版されたのですが、文庫版が断然オススメ!!
挿絵可愛いし!
…うちの中で現在迷子〜
Posted by ブクログ 2018年02月11日
「朝、目覚めたら、あたしの部屋とは似ても似つかぬやけに古びた館にいた。。。」主人公利根はそこで”ソーンフィールドの奥方“、”暁の国の王女“、”湖の国の舞姫“、”王妃”と出会う。読書好きの女の子なら1度は読んだはずの本の登場人物の陰の部分を描いた作品。物語の最後利根が現実と向き合う様がほっとする。
Posted by ブクログ 2012年09月30日
再・・読。中学の時から大好きで、手元に置いてある一冊です。臆病で内気、ヒキコモリの愛情不足の少女が初めて心を許した人に失恋し、自分の大好きだった童話やモノガタリの登場人物の世界を歪め、記憶を失った形でその迷宮に閉じ込められる。それぞれ不幸な境遇の彼女たちと接していく中、自分の辛い気持ちも思い出してい...続きを読むく…的な話?うまくまとめられないっorzピュアな感じがいいなぁ、と、たま~に読み返しては気持ちだけでも若返らせてます(^^;)
Posted by ブクログ 2011年10月31日
多感な中学1年生のころに読みました.そのころの私には,大きな人生観の転換になりました.大人になってから読むと,また違った感想がありますが,やっぱり大好きな作品だなと思います.かつての私のような,自信のない女の子にオススメです.
Posted by ブクログ 2010年03月09日
この評価は、私の懐かしフィルターがなせる評価です。
ほんと、夢中になって読んだなあ。今読んでもそれなりに面白い。
これも、ラノベの走り。新井素子と氷室冴子は永遠の先駆者です。私の中で。
でも、作品の中で、主人公が結構、女性はあんまり使わない、汚めの言葉を使ってるのが気になっちゃったんだよね。「~...続きを読むしちまった」とか。わざと?
Posted by ブクログ 2013年01月28日
昔、どこかで会ったことがある物語の中の登場人物たち。
でも、どうしてなの? みんな、不幸な顔をしている…。
白雪姫とその継母の王妃、「白鳥の湖」のオディールとオデットなどが登場する迷宮の世界。
Posted by ブクログ 2009年10月07日
ごく普通の15歳の少女だったはずの利根(リネ)は、目覚めると見知らぬ洋館にいた。名前以外の事をほとんど思い出せない利根を取り囲んでいたのは、彼女に招待されたという踊り子のオディール、姫君ゼランディーヌ、そして奥方と王妃。四人それぞれの家に滞在する内利根はそれぞれの抱えた苦しみを知る。それは利根もよく...続きを読む知っている感情で……。引きこもり(……)には大変共感出来る話です。
Posted by ブクログ 2010年02月15日
本当はー、もっと可愛いー、1994年のー、表紙だったー!
・・・のですよ。夢の中のおとぎの国を思わす表紙で選び、氷室冴子さんだったので読んでみました。
童話の悪役から(?)見た童話の実際。
童話は分かりやすさが必要なので、それぞれが役に徹しているけど、実際にはこういう裏事情があってもおかしくない...続きを読む。
特に「白雪姫」はやるせなかった。人の弱さや傲慢さがあり、それを自覚しても流されてしまう弱さがつらい。
誰もがシンデレラ症候群のように「扉を開けてくれる誰か」を求めているけど、それを否定する強さをもっとハッキリ書いて欲しかったなぁ・・・。
共感を求めるのは十分過ぎるけど。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
挿絵がかなり可愛くて、気に入っていたのを覚えています。色々な物語の2次小説と言った雰囲気でしたが、この本から興味を持って読んだ物語がありました。