吉川永青のレビュー一覧

  • 闘鬼 斎藤一

    Posted by ブクログ

    かっこよかったです。

    寡黙な暗殺者、相手が誰であろうと不遜で無礼な態度なイメージの斎藤一だったけど、この小説だと結構喋るし、何より年長者に敬語ってのがまた良かった。

    会津での最後の戦い、その後生き延びた斎藤一が、かっこよく書かれてて、斎藤一推しの私も納得の一冊となった。

    因みに途中、土方が怪我した後に斎藤一が新選組隊長になったのは真実なのかな?誰か教えて。

    0
    2025年09月16日
  • 第六天の魔王なり

    Posted by ブクログ

    久々の信長、そして人間味あふれ人々を思い遣る心の脆さゆえに強くみせて魔王と成り果て、それでも心の葛藤がある弱い信長でこの信長も好きかも。色々な作家が信長を書いているがこの手は初めて読む。

    0
    2025年05月29日
  • 義仲これにあり

    ネタバレ 購入済み

    「隅々まで遍く幸ある世」を造ることを夢と掲げる木曾義仲。
    まずはそのために平家を打倒すると。なぜならば平家は幸を独占しているから。
    世話になった中原兼遠に甘いと言われながら、それが理解できないまま旗揚げすると、
    平時はどちらかといえば穏やかな気性が一転、源氏の荒ぶる血の故か、バーサーカーと化してしまう。
    特に倶利伽羅峠の戦で平家を壊滅させたその戦のさなかの高揚と後の落ち込みの落差が激しい。

    京に上った後は、今度は公家や法皇との「付き合い」に翻弄され、人の欲を知り、苦悩する。
    また叔父である新宮十郎行家や遠く鎌倉の源頼朝は、同族であっても心を一つにできないことがなかなか理解できない。

    今まで

    #感動する #アツい

    0
    2025年02月24日
  • 華の蔦重

    Posted by ブクログ

    大河ドラマ「べらぼう」の予習•復習として読みました。
    べらぼうがとても面白いのはドラマの脚本がいいのはもちろん、やはり重三郎の生き様が面白いからだと改めて思い知らされました。

    サクセスストーリーではあるけれども数多の苦難に襲われながら信念で打ち勝つ姿はまさにドラマチック。
    読後感の温かさが心地よいです。

    他方、他の書物などでは強引、剛腕な描かれ方をしている重三郎でもあるので、あくまで読み物として捉えるのがこの小説の正しい向き合い方だと思います。

    0
    2025年02月18日
  • 華の蔦重

    Posted by ブクログ

    大河ドラマがはじまった蔦重。
    関連番組も多くて、読んでおくと繋がりが分かる。
    歴史に名を残す著名人を発掘したすごい人だった。

    0
    2025年01月19日
  • 華の蔦重

    Posted by ブクログ

    今年(2025年)の読書1冊目は、大河ドラマの主人公の蔦屋重三郎さんのお話。
    表紙の絵も、良いですね。
    歌麿や写楽や馬琴や北斎等々、多くの方々を発見し成長させ世に出した人だとは、全く知りませんでした。蔦重とお甲さん夫婦も、とっても素敵でした。
    大河がますます楽しみになりました。

    0
    2025年01月06日
  • 華の蔦重

    Posted by ブクログ

    蔦屋重三郎の一代記なんと素晴らしいことよ!これこそ時代の先を読むことが事業を行う者にとって大事な事なんだよ。倅に言ってやりたい!蔦重の他に登場人物が多数登場するが皆よく知っている人物だったことも良かった!

    0
    2025年01月04日
  • 虎と兎

    Posted by ブクログ

    アメリカに渡った若きサムライ、命を狙われるインディアンの娘、仲間になる陽気なカウボーイ、敵であるエージェントや軍の偉いさん、面白くない訳がない!!

    0
    2024年10月18日
  • 人斬り以蔵の道理

    Posted by ブクログ

    数多の小説で岡田以蔵が描かれていたが、本作の岡田以蔵はユニークな人物像としてその精神性の奇異さを表していた。
    歴史小説が事実と事実の間を創作で埋めるのだが、本作の隙間の埋め方は新たな見方を提示していてかなり興味深く読めた。
    「救うために殺す」という以蔵の道理と、それに感化されてしまった横目の小田切の結末が意外過ぎて読み応えのある歴史小説だった。

    0
    2024年06月22日
  • 人斬り以蔵の道理

    Posted by ブクログ

    時代小説でありながら心理サスペンス的で、大変面白かった!でも怖かった。
    サイコパス以蔵、ほんとにそうだったら土佐勤王党はやばかったですね。

    0
    2024年05月25日
  • 家康が最も恐れた男たち

    Posted by ブクログ

    日本人なら誰でも名前は知っているであろう「徳川家康」が人生を振り返るお話

    ただその振り返り方が常にリスペクトと畏怖に溢れているのが新鮮。家康と同じ目線で「信長こわい」「武田には勝てない」「前田はすごい」「秀吉は変わってしまった」と戦国時代の名だたる武将たちの凄さを感じることができる。

    中でも「あと5年待てば…(勝てそうにないライバルがこの世を去り、自分が繰り上がる)」という考え方には驚いた。
    昨今の自分の悩みや大変さなんてどうでも良くなるような規模の戦術。人生の組み立て。元気がもらえました。

    0
    2023年09月06日
  • 家康が最も恐れた男たち

    Posted by ブクログ

    題名に「家康が」と在るが、徳川家康を主要視点人物に据えた時代モノの小説である。
    「徳川家康」とでも言えば、「誰でも名前位は知っている」という程度に大きな存在感の史上の人物で、小説等の劇中人物としても限り無く多く登場している。そういうことだが、本作は「在りそうで、余り無かった?」というような感じで綴られているかもしれないと思った。
    本作は、最晩年に至った75歳の徳川家康が登場する。既に身体も少し弱っていて、先は長くないと自身でも自覚しているような状態だ。
    そういう中で徳川家康は自身の来し方を振り返りながら「遺訓」というようなモノを纏めようとしていた。そこに学者の林羅山が訪ねて来る。
    林羅山は、徳

    0
    2023年02月01日
  • 家康が最も恐れた男たち

    Posted by ブクログ

    秀逸。遺訓から始まり、人物、内容、時間軸までよく考えられた構成になっている。最後の、タイトルへの言及も良い。

    今年最後に良い作品を読めました

    0
    2022年12月31日
  • 家康が最も恐れた男たち

    購入済み

    家康の実像にせまるために

    いろいろなヒントをもらった。
    ともすれば江戸時代に神格化された徳川家康にやや嫌悪感を感じた若き日の記憶がある。この書を読んで家康の心のヒダまで書き出して人間、家康に大きく近づけたように思う。近年家康への親近感が高まってきた。奇しくも来年のNHK大河ドラマも家康だ。楽しみたい。

    0
    2022年12月26日
  • 治部の礎

    Posted by ブクログ

    とても心に残る一冊でした。個人的には大谷吉継がとても好きなので、三成と吉継の友情が多く描かれていて嬉しかった。
    冷徹で生真面目すぎる三成の印象を覆してくれます。本当に良い一冊でした!

    0
    2022年09月21日
  • 賤ヶ岳の鬼

    Posted by ブクログ

    柴田勝家と羽柴秀吉の賤ヶ岳の戦いを佐久間盛政の目から見た一冊。信長横死から清洲会議をへて賤ヶ岳まで。短い期間をたっぷりと描く。
    清洲会議だけを描いた映画が有ったが、清洲会議から賤ヶ岳まではホントに面白い。
    映画にしたら面白いのでは。

    0
    2022年07月08日
  • 関羽を斬った男

    Posted by ブクログ

    思えば吉川さんの本に初めて出会ったのは、三国志モノだった。彼の書く三国志、大好きだ。この本は少し古くてなかなか手に入らず、古本でようやく手に入れた。

    内容は、必ずしもメインに置かれる訳では無い人々にスポットが当てられた7話。どれも良いが、特に良かったのは曹節(曹操の娘)の話。心理描写が巧み。
    買って良かった。良い本だった。

    「人というのは、最後の最後でどうしても嘘のつけない生き物でしてね……心根が全て顔に出てしまうのです」諸葛孔明の言葉が、最後に残った。

    0
    2022年07月03日
  • 決戦!川中島

    Posted by ブクログ

    信玄ファンも謙信ファンも納得させる骨太のアンソロジーでした。それぞれ作家さんが独自の発想から大胆な物語を書かれていて楽しかったです。

    0
    2022年07月02日
  • 写楽とお喜瀬

    Posted by ブクログ

    「世の中、おめえさんが思うほど悪かねえよ」「人って……多かれ少なかれ、誰かに何か皺寄せをしながら生きている気がします」

    世間の悪い部分に翻弄される写楽とお喜瀬。特にお喜瀬は心と体の不一致を理解されずマイノリティとして苦しみ続ける。それでも世間は悪い人ばかりではないし、互いに迷惑をかけあって生きていくものだとお喜瀬自ら気付き、一方で世間に絶望しかけた写楽を諭すシーンは大きなカタルシスを味わえた。

    作者の他の作品とは異なる人情者でこんな作品も書けるのかという大きな驚きがあった。ただ、他の作品でも1人の人物の心情描写は丁寧で今回は2人のみにスポットを当てた関係でより丁寧に心を描けたのだと思う。

    0
    2022年05月21日
  • 独眼竜と会津の執権

    Posted by ブクログ

    蘆名氏筆頭金上盛備、吉川さん、なかなか渋いところを突いてくる。
    人それぞれ正しいと信じるところがあって、それがあちらこちらでぶつかり合う。そして、それがどう転んで行くのかは、誰にも分からない。結局、自分の信じた道を歩いて行くしかないんだね。

    0
    2021年09月23日