吉川永青のレビュー一覧

  • 写楽とお喜瀬

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    阿波徳島藩お抱えの宝生流能役者・斎藤十郎得兵衛を謎の絵師「写楽」とし、写楽誕生の物語を推理した作品。矢場で働く陰間のお喜瀬と出会いが、最終的には写楽を救うことになる。

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    2019年12月21日
  • 悪名残すとも

    ネタバレ

    相良ってやつは本当アホだと思うし、ひいてはそんなやつを重用する大内義隆も馬鹿なんだと思う。まだ泰平の世でもなく、尼子も健在なのに、その現実から目を反らして連日宴ばかりって。おまけに自分が重用してたその家臣から裏切られてるとも知らず。おまけに相良って主君が危ないときさっさと真っ先に逃げるクズだしw そんなクズをもう1度呼び戻す義隆って本当アホだな。というかこんなどんなに諫めても言うこと聞かない主君なんか見限って出奔とかすればいいのにと思う。

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    2019年11月20日
  • 決戦!川中島

    購入済み

    書きつくされたテーマだけに

    川中島の合戦はあまりにも有名で書きつくされたテーマだけに、これだけの気鋭の作家を並べても「どこかで見たこと読んだことのある視点」と思えてくるのが残念。各作者の中で乾緑郎の作品が印象に残った。

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    2019年11月16日
  • 写楽とお喜瀬

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    写楽の正体については様々な説があるが、この作品では阿波徳島藩お抱えの能役者・斎藤十郎兵衛という最有力説を採っている。
    その上で、なぜ写楽の活動期間がわずか十ヶ月程度なのか、なぜ初期の頃と末期の頃とで画風が変わったのかというその謎について一定の納得出来る筋となっている。

    吉永さんと言えば戦国もののアンソロジーでしか読んだことがなかったが、こういう情に絡めた物語も書かれるとは意外だった。

    十郎兵衛の心の内に溜め込む苦悩に対し、喜瀬の方は境遇が過酷で切ない。諦めと一筋の希望に縋る健気な喜瀬は、相手に嗜虐性と保護欲という相反する想いをを掻き立てさせながら、逆に母性も併せ持つという万能のキャラクター

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    2019年11月06日
  • 決戦!関ヶ原2

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    とても好きなシリーズだ。
    でも回を重ねていくうちにクオリティーが下がっている気がする。それでも秀作に会えると次回も是非読みたいと思ってしまう。
    「名だけを残して」、「蜻蛉切」は秀作。

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    2019年10月08日
  • 化け札

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     文章や展開が少々ワンパターンだったり、説明が冗長で読みにくかったりはしましたが、策謀に次ぐ策謀のサクセスストーリーは読んでいて小気味良かったです。とはいえ、敵方が皆、あっさり策に嵌り過ぎているような印象も受けました。戦国時代に精通している人が読めば、また違う感想になるのかな?

     「くすくす笑う」という時代小説ではあまり見かけない表現が多様されているのですが、いかついおっさんたちがくすくす笑っているかと思うと可愛い(笑)
     それと、新平が登場するとほっこりします。なんなんですか彼は、マスコットキャラクターですか(笑)

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    2019年07月18日
  • 決戦!関ヶ原

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    同時刻で起こったことが、様々な作家からの視点で、書かれている。もっと立体的になるかと期待して読んだ。新しい説での展開は良いが、ちょっとしっくりこない印象であった。

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    2019年04月06日
  • 第六天の魔王なり

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    ざっくり言えば、織田信長がなぜ第六天魔王と呼ばれるに至ったかの解釈バリエーションのひとつと言える作品で、優しく民を思う若き信長が人の心を捨てる過程と、明智光秀が本能寺の乱に至る過程はうまく構成されていると感じるものの、やはりそこにある微妙なこじつけ感、解釈のインパクトの物足りなさが、物語を最後まで牽引するにはちょっとパワー不足だったように思う。

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    2019年03月22日
  • 闘鬼 斎藤一

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    新選組の斎藤一の話。読みやすく面白かった。忠義というのが好きなので、こういう書かれ方、好みだ。沖田総司とのやりとりがいい。
    2019/3/16

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    2019年03月16日
  • 奪うは我なり 朝倉義景

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    信長を翻弄した朝倉義景。
    着想は面白いし、筋も通っているとは思うが……如何せん、義景がきもい……そのきもさ故に、家臣が付いてこないって言うのもあるんだけれど……

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    2018年06月03日
  • 決戦!三國志

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    それぞれの作品は面白かった。

    でも、こうなると決戦シリーズとしてはどうなんだろう。
    一つの戦いを、そこに関わっているそれぞれの視点で描くという点が面白かったのに。

    三国志なら、それも十分に可能。三国志で何作かシリーズしてくれたら良かったのに。
    それこそを読みたかったなあ。
    これでは単に、三国志の普通のアンソロジーでしかない。

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    2016年06月19日
  • 決戦!三國志

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    決戦シリーズでの日本の合戦ネタが尽きたか、先の本能寺に続き、国を変えた三国志ネタとなっているが、やはり中国では合戦の背景となった武士の葛藤という根幹の部分での感情移入ができず、イマイチか。戦国ものからさかのぼった応仁の乱とか源平ものとかに戻っていただければなとは思うが、武士階級が確立していない時代では、それはまた違うものになってしまうかな。

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    2016年03月19日
  • 決戦!三國志

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    ネタバレ

    中国を舞台にしたことといい、広大なテーマといい、シリーズ番外編の趣き。5篇の短編集。昔吉川版三国志を一度読んだきりなのでついていけるかどうか不安だったけれど、まずまず楽しめた。でもやはり有名どころの周瑜を主人公にした「天を分かつ川」(天野純希)が一番楽しめた。彼が長生きしてたらどうなっていたかな。

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    2016年02月13日
  • 決戦!三國志

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    シリーズ初の海外?モノ。
    このシリーズは、目次で誰の話なのか明記されていたのに、今回はそれがなかった。読みはじめてもしばらく誰が主役か分からない話もあってもやもや。細かい事だが、編集の時に、やはり誰の話か書いておいてほしい。特に三國志は登場人物がやたら多いので。

    許攸、周瑜、法正、すぐき(?)、劉璋

    バリエーション豊かで面白かった。
    やはり田中芳樹は巧い。劉璋を使って、英雄の虚しさと凡人の情けなさを合わせ鏡のように描いていて、特に誰を対象にというわけでもなく、その時代に生きるということに切なくなった。
    歴史小説を読む醍醐味だと思う。

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    2016年01月13日
  • 義経いづこにありや

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    前作『義仲これにあり』の姉妹編…。
    源平合戦の最終盤、平家滅亡~奥州藤原氏滅亡までを描く。

    前作『義仲…』では、
    悪名高く語られる木曾義仲を、義の哀将として描いており、
    その続編的な位置付けとなる本作への期待感は高かったが、
    各キャラクターの設定が、ちと酷過ぎたかもしれなぃな~。

    物語は、世の歴史書をおおむねトレースしていましたが…、
    義経やその郎党は、すべて偽者で、静も女海賊で…って…。
    結果として、有名かつ大事なエピソードに皺寄せが生じ…、
    平家滅亡以降の最後の盛り上がりに向けて失速したかも…。

    作者は、お話自体は、とても丁寧に書かれているので…、
    もぅ一人の義の哀将である義経の一代

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    2013年12月28日