吉川永青のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
なんだろうな、昨今の小説買って、文章の上手さとかこだわらないのかね。
漫画で言うと、構成とかアイデアはいいが、絵が下手、線が汚いって言うそんなレベルじゃないかと感じることが多い。
推敲とかしてんのかなあ。それとも、編集者も含めて、こんなもんでいいと思ってんのか。
大した話じゃないんだから、引き込む筆力って必要だと思うのだけど、感じない。
登場人物が記号。
ストーリーが陳腐。
臨場感がない。
言いたいことがうざい。
西部劇とサムライの組み合わせは飽きたし、修羅の刻を超えるものを見たことがない。
多分ここが一番描きたかったろうと言う、ラストは悪くないなあ、と思ったのだが、そのために無駄 -
Posted by ブクログ
幕末の志士「人斬り以蔵」こと岡田以蔵がサイコパスだったという設定
うーん、そうかー
うーん、そうねー
うーん、そうかー(何回言うねん)
とっかかりの設定としては悪くないと思うんだけど、なんかこうすごい重厚なテーマを扱ってるわりに全体が緩いというか…
結局なんかサイコパスの言うことにも一理あるみたいな危ない思想にいっちゃってるし
でもって終わり方もちょっとフィクションが過ぎるというか
歴史観みたいなんがゆるゆるなところに斬新な設定持って来て全体が崩れちゃってる
軸がしっかりしてないから以蔵がサイコパスって設定を支えきれてないんよな
なんか惜しい
そして多分岡田以蔵好きの幕末オタには受 -
Posted by ブクログ
正直であること
私の持つ美徳のひとつである
已で言うか?と思われるかもしれないが、これも正直であるが故である
正直に言おう
表紙を見て借りた
えーだってサムライとインディアンの女の子だよー
で、裏っ側にめっちゃガタイのいいガンマンいるんだよ
そりゃあ借りるやんかー
はい、西部劇の中にサムライ(白虎隊の生き残り)を放り込むという、ありがちすぎる設定
いいの、いいの
わい、ありがち設定大好物だからw
そんでもってビリー・ザ・キッドまで出てきます
いいの、いいの
わい、そういうの大好物だから
しっかーし!
西部劇なのにアクションシーンの描写がちょっと軽かったかなーってところが残念
あと敵 -
Posted by ブクログ
タイトル通りの老侍を主役とした短編6編。特に好きなのは、最初の『意地の天寿』の龍造寺家兼。息子、孫が亡くなる中、曾孫を立て再興・下克上を果たす壮大な力作。それゆえ、その後の短編があまり唆られず。唯一、最後の『過ぎたるもの』は島清興(左近)を主題としながら短い話の中で石田三成との友情がよく描かれていて非常に良かった。作者の『治部の礎』の三成も気になる。
全体的な感想としては、やはりいつの時代も「老兵は消え去るのみ」前線を退いて後進育成に努めるべきだと思う。『魂の檻』の武田信虎はまさにその典型で力を失ってもなお王様気取りは序盤から苦笑を続けざるを得なかった。その他の朝倉宗滴、長野業正、宇佐美定 -
Posted by ブクログ
新撰組のイメージの一つに、最後の剣客集団というものがあると思います。武士道を重んじ、剣と剣の勝負を挑む。そのため、時代の流れに取り残されて滅んでいった、というようなイメージ。
そのイメージを研ぎ澄まして不純物をそぎ落とした先に、一人の人間として戦いだけを望む存在が出現します。それが今作の主人公、斎藤一です。
近藤勇。土方歳三。沖田総司。山南敬助。芹沢鴨。伊東甲子太郎。
多くの新撰組隊士との触れ合いを通じて、己の求める闘いについて、それぞれの人物が適合しているのかを見極めてゆきます。個の闘いを押しつぶしてゆく、多の争いが
時代を作り出そうとしてゆく中で、己を燃やす場所を探しもがき続ける様は、哀 -
Posted by ブクログ
石田三成。
感情よりも規律を優先する官僚。人間味は感じられず、冷徹で完璧主義者のイメージ。
彼が、どうしてそのような行動原理を持つに至ったのか、なぜ最後まで家康と敵対し破滅に至ったのか。このなかでは、秀吉への忠義心があったからこそ、という形になっています。
汚れ役は自分が請け負い、天下人たる秀吉には一点の曇りをも与えないという自己犠牲。
理解者の少なさと、あえて理解を求めなかった三成の性格が孤立を深めていき、破滅へと繋がっていったのでしょう。
徳川に対して協力してゆくべきだった、福島・加藤のような武将たちとも分かり合えなかったのが、辛いところですね。
最初から生じていた隙間は、どこまでも埋