古市憲寿のレビュー一覧

  • 社会不満足 ―乙武洋匡 対談

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    2014年初版
    乙武洋匡 対談

    現代社会のおかしさ、課題についての8篇の対談集。

    若手論客8人対乙武さんという対談本 (R25の対談企画の書籍化)。八人八様の社会への向き合い方・戦い方を紹介しつつも、共通している「既存勢力・既得権益との向き合い方」については東氏のまとめた「内側・外側」のまとめがわかりやすい。既存のルールの上でも戦える準備をする=内側。既存のルールを真っ向否定し、トリックスター的に変革を目指す=外側。

    論壇会にも世代があるし、スタンスの違いもあるということがなんとなくわかった一冊。それにしても乙武さんのスタンスがいい意味でずるい。いいところを結局持っていくような構成でした

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    2014年12月23日
  • だから日本はズレている

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    若者の価値観や生き方を研究している論客の観察録で、日本の社会的リーダーのズレとその影響を受けた若者たちの価値観を説明している。ソーシャルや若者に社会は変えられない、「正しさ」ではなく「もっともらしさ」が勝つ、能力は遺伝する、など面白い意見も多い。2001年発刊の雑誌には夢に向かってひたむきに生きる若者たちがまぶしく肯定的に取り上げられていたが、彼らの現在の話も興味深い。30年後は「貧困問題」や「格差社会」は社会の前提で語る人はいなくなるという、幸福な階級社会の姿を予測しているが、納得できる部分は多い。

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    2020年10月26日
  • 社会の抜け道

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    読みやすいけど、これを出発点に考えを深める可能性がありそうな一冊。ショッピングモール、保育園、など題材は身近。だからなんだ、といいたくなるような個人の感想的な部分もあるけど、それすら裏付け部分に厚みがあるために興味ひかれた。

    興味深かったのは、社会的な運動をする際、それ自体を楽しむのか、変革を目的として啓蒙をするのかという二つのタイプについての話。前者は波及力は少ない代わりに永続的、後者は無理が生じて破綻しやすい。。など。

    確かに、周りをかえよう!という運動ってどこかしんどい。多分本人も、まわりも。割合の問題と思うけど、自分はこれが楽しい!という割合が高いほど長続きしやすいだろな。

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    2014年09月07日
  • 社会の抜け道

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    思ってたより面白かった。随分前にぱらぱら冒頭を読んでいたときは、ざっくばらんであると同時に雑多な会話の集積という印象だった。けれど、今回ふと通読してみると、なかなかどうして面白い。視点が共有されていると同時に違うことで、話が面白く転がっている。
    気になるのが、國分さんの加筆・修正部分。取ってつけたような感じだし、とっちらかった印象は加筆のせいでもあるはず。
    とはいえ、「消費と浪費」、「暇と退屈」の話を引き継いでいるものとして、『暇と退屈の倫理学』の修正点も聞けたのが収穫。

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    2014年05月20日
  • 社会の抜け道

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    國分&古市の軽い対談集。古市さんがいつもの調子で國分さんの発言をうまく引き出している。軽いけど、それなりに考えさせられる点もある。

    IKEAとコストコでは、消費社会を否定するのではなく、新たな意味を消費者側が付加していく(ゲームセンターが高齢者のたまり場となっている例)ことで、望ましい方向に少しずつ変えていけるのではないか。それをこの本では「社会の抜け道」と言っている。

    今の社会システムにはいろいろとマイナス面もあるけど、それをひっくり返すのではなく、少しずつ上書きしていくことで、少しずつシステムを変えていくべきだし、現実的にはそれしかできない、という主張はもっとも。

    革命一発で社会を変

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    2014年01月17日
  • 社会の抜け道

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    この窮屈な、閉塞感一杯の社会の抜け道は、やっぱり、一見か弱くも実は逞しく強かな、現場の人々によって見つけられて(作られて)いくのだなぁと。興味深い対談でした。

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    2014年01月16日
  • 社会の抜け道

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    予想していたとおり居酒屋トーク的にスタートしていく。いろんな本が紹介されているので、わあ読むものがまた増えたなあ、と喜びながら。しかし、本は過去のことが記録されているもので、世の中のオンタイムからは遅れてしまうのだ、キャッチアップできないのだ、とも…まあいいや。
    消費派と半消費派的立場からショッピングモールをあれこれ。新しい公共の場であるとも、疎外感や帰るときの虚無感など。
    本書は外国の例も出しながら、あくまでも日本の「社会」を論じていて、そしてあくまでも社会の全体像ではない、と言っている。ただそこに示されている抜け穴、水漏れ穴は僕にはわりと好意的に映る。人生は、つまらないと隷属する。不満があ

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    2014年01月08日
  • 頼れない国でどう生きようか

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    同年代、同い年ですでに社会で活躍されてるお二方の対談本。

    日本や中国の現在や未来をもっと熱っぽく語ってるかと思いきや、意外とドライだし、語学の学び方なんかについての話題もあって思ったより柔らかめの感触だった。

    ただ加藤さんの熱さと古市さんのクールさというかドライさは極端すぎて、どっちに寄ってもしんどそうな気がする。それくらいお二人ともキャラが立ってるからこそのご活躍なんだろうけど。

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    2013年11月30日
  • ニッポンのジレンマ ぼくらの日本改造論

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    出てくる話し手がみんな熱心でかなりのレベルの高さが伺える。
    すごく良心的な作品だと思うけど、テーマがテーマ。自分にはとっつきづらいテーマでした。
    東北の被災地復興論と、地域活性化論の二つ。前半の復興論は、おもしろかった。
    もっと「復興」という言葉をいろんな面からとらえてほしい、という専門家の言葉が、印象的でした。復興は、もっとささいなことからであってもいい。

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    2013年11月13日
  • 社会の抜け道

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    ネタバレ

    國分氏のやや難解な説明を古市氏が噛み砕いて説明していく流れ。
    フーコーの下りが出てくる前半部分はやや難解。
    幼稚園・保育園の下りからぐっと読み易くなる。

    古市氏の脱力感はここでも健在。

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    2013年10月20日
  • 僕たちの前途

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    【HIKO】
    面白いことを書いているのだけれど、個人的には作者があんまり好きでなかった。「後生恐るべし」ということで、許してね。

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    2013年09月25日
  • 僕たちの前途

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    起業のいろんなケースを紹介ということでしたが、どのケースもあまり差がないような気がしました。登場する人の年齢や血液型まで書いてあるのはちょっとめんどくさい。あと人間関係をワンピースにたとえるとことかよくわかりませんでした。若い人が読んだらはまるかも。でも随所にはっとさせられるような文章があって、読んで損はないです。

    ホリエモンのこと、バカにしてるんだろうなあ・・ 

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    2013年09月18日
  • 頼れない国でどう生きようか

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    古市さんを読み進めていく中で、タイトルが気になり選んだ本。加藤さんとの対談まとめ。少子高齢化の日本、発展しているけど先が見えない中国…今後生きていくには、”自分の市場価値を上げる必要がある”というよくある結論。
    語学や人脈という苦手分野に関して、活躍している2人の考え方は1つの方法として参考になる。
    空気を読みながら、回りと極力浮かないようにとしてきた私には、読んでてこの人とは合わないなぁ…という部分も。

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    2013年06月24日
  • 僕たちの前途

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    起業家をはじめとして、いくつかの人たちの働き方に関するルポ。
    本書を手にとった読者のなかには、これからどう働けばいいのか不安に思う人が多いとは思いますが、それぞれが思うように進んで行けばいいのではないでしょうか。
    何が正解なのかは誰にも分かりません。
    そして幸せとは何か、一人一人違うはずです。
    それは本書を読めばわかることです。
    だってこの本のなかにはこうすればいいという答えが書いてありません。
    模索し続けるのが楽しいんですよね。

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    2013年06月03日
  • 僕たちの前途

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    やっぱり興味深い。ぽえさん。。。

    非日常だとか友達、仲間、起業家などなど
    キーワードひとつひとつに古市サンの斜めな視点が絡んでいっていて、とっても刺激的。

    一気には、読めないので、
    のんびり、気ままに読んでます。

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    2013年05月08日
  • 僕たちの前途

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    古市さんの本を読み進めて5冊目。相変わらすの皮肉表現はあるけども、今までの本よりは比較的ずっしりした印象。前半は若い起業家のドキュメンタリーでキラキラしてる?世界、後半は労働/経済政策の中で起業家がどのように捉えられてきたのかや現代社会/将来における働き方について。
    個人の働き方を考えると同時に、
    能力とやる気がある人にとって自由な社会で、そこから漏れた人へ社会保障は何をすべきかっていうのを思う本。

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    2013年04月20日
  • 遠足型消費の時代 なぜ妻はコストコに行きたがるのか?

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    女/子供の消費を「お父さん」に解説した、マーケティングについても書いてある社会学の本。
    古市さんらしく皮肉にもとれる表現がちらほら。
    大型消費から日常の生活をキラキラさせる雑貨への消費の変化とその社会背景、流行の成功例紹介。
    共感消費/エシカル消費も高級ブランドと同様にそこにある物語を消費してる気がする。

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    2013年04月13日
  • 僕たちの前途

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    「スケッチ」という言葉は非常に便利だなと思いました。
    働きかたのスケッチ集&これまでの労働観の再検証がメインの本。
    古市さんの世渡り上手さがあってこその内容でした。

    「当たり前だと思われていたことが、実は歴史や文献を読み解くと当たり前じゃないんだよ 」という、社会学系の一般書によくある手法がとられている章もありますが、確かにそういう目で見ると「働きかた」論も面白いです。
    学術論文からイロモノ本まで膨大な資料を参照されているけれど、それを面白おかしく編集する古市さんの力は、批判はあれどやっぱり凄いです。

    いつものごとく、結論ナシ。上手に煙に巻かれてしまいました。
    イラッとさせてくれる脚注も健

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    2013年03月26日
  • 僕たちの前途

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    ワークシフトの流れで読んでみた。本にも書いてあったけど、旅先で何をしたいのかは決まらなかったけど、行きたい大陸は決まった感じ。こんな例えで合ってるかな。

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    2013年03月07日
  • 頼れない国でどう生きようか

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    ネタバレ

    新進の文筆家・加藤嘉一、古市憲寿両氏の対談本。

    印象に残ったところを箇条書きで。
    ・日米中の言語構造
    ・日本の「新書」
    ・所有というリスク(家も賃貸)
    ・パーティや会食でのピンポイントなパフォーマンス(自己PR戦略)
    ・孤独という状態がデフォルト過ぎて
    ・部分最適は得意なのに、グランドデザインが描けず場当たり的
    ・他人に経験への安易な同一化がもたらす弊害
    ・実力主義から程遠い日本

    有益な情報・内容と言うより、いろいろinspiringで、それがよかった。
    やっぱりこういう若手トップランナーの話は好きだし、刺さるなぁ~・・

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    2013年03月04日