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カオスやフラクタルという物理の理論が経済分析にも応用できることが証明され、新たな学問が誕生した。経済物理学の第一人者が、その最先端の研究成果を中間報告する。
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Posted by ブクログ
久しぶりに高安秀樹先生の本をまとめて読み返すことにしました。 第一弾は本書。特徴はとにかく読み易いことです。 加えてこれからの課題についても触れられているので関連図書を読み進める動機となります。
経済学の悪いところを消し去ってくれるかのような物理学の融合。 経済学は実証データというよりも現在の事象に対してどのようなことをするのが適当なのかということを論じる学問なので、正直胡散臭さもあります。 経済物理学では膨大な実証データの研究により、デリバティブと呼ばれる金融派生商品の理論価格の形成に使...続きを読むわれる金融工学の前提となっている市場の価格は正規分布に沿って推移するということはなく、べき分布に沿って推移するということを明らかにするなどという功績を世に残しています。
異文化の思想が合体したときにパラダイムシフトが起きる場合があるが、それを予感させる内容の本。経済畑の人には抵抗があるかもしれないが、そもそも、経済の人は数学が苦手なので、物理学者の力を借りるのは良い考えかも知れない。 とにかく、私にとっては面白い本だった。
最近書かれた本だと思ったら、出版されたのは2004年だった。意外と古い本でびっくり。でも当時読んでも全く理解できなかっただろう。今までの経済学の前提がことごとく覆されていて、非常に興味深かった。べき分布とかフラクタルとか、わかりにくいテーマについてわかりやすく書かれており、このテーマの入門書としては...続きを読む良書だと思った。 このテーマはこれからのビジネスや経済を考えていくうえで、主流になっていくこと間違いないと感じた。2004年当時でもここ10年くらいのテーマだというから、最近もっと良書が出ているに違いない。関連図書をぜひ読んでいきたい。
フラクタルとカオスの世界へようこそ。この本を読んでの率直な感想がこれである。多少なりとも学んできた経済学の論理は線形であることを基本としている。しかしながら現実はそうではなく非線形である。この原理はどのようになっているのか。先日レビューを書いた書籍のタイトルではないが、“知の逆転”である。第一章は経...続きを読む済物理学が生まれるまでの話が書き連ねており、少々退屈ではあるが、第二章からは読むのはあっという間だった。物理学や経済学だけでなく、数学の好きな人にもおすすめです。
経済学では説明できない現象を物理学で説明している。経済物理学には前々から興味があり、その興味を満たす内容だった。もう少し勉強してからまた読みたいと思う。
先輩のススメ&研究室の助教の方が登場していると言うことで購入。 内容は難しく、理解できないところも多かった。 最も印象に残ったのは、ハンガリーでインフレ時に発行されたという10億兆ペンゴ紙幣。 10垓と言ってもいいが、なじみのある単位で10億兆と言うらしい。 たしか昔クレヨンしんちゃんが「100億万...続きを読む円くれ〜」ってゆって、みさえに「そんな数ない!」って怒られてような気がするが、あったんだな〜。 全く本筋とは関係ないけど。
需要と供給が釣り合う均衡点は、取引の力学的考察からみて、実際には安定的に到達することはない。相転移でいう臨界点とみなすことができる。 この考え方を用いると、市場の挙動についてマクロ的な視点から数学的な武器を用いた解析を行いやすくなることがある。 最後のほうは、あまり面白くなかったかな。
★べき分布からフラクタルへ★多量のデータを解析すれば、金融商品の価格変動の分布は、正規分布よりすそ野が広いべき分布になるとのこと。これは理論ではなく観測の結果。だからこそ予想以上の危機が頻発する。べき分布を基にしたブラックショールズ式がなぜ生まれないのかと不思議に思うが、データを増やすほど平均や分散...続きを読むが逆に拡散してしまう(とんでもない値が混じってしまう)のがべき分布の特徴だけに、数学的に扱いが難しいようだ。 文末に記してある研究の価値評価の考え方は興味深い。研究開発にどれだけカネとヒトを費やすかには、研究開発の工程をシナリオごとに考えて中止時期も考慮したうえで全体の価値を判断する方法(リアルオプション)があるという。研究成果はべき分布に従う(ほとんどが微少だがときに大当たりする)と考えられ、ならば効果を上げるにはまずはサンプル数を増やすべき。青色発光ダイオードの価値について、研究者の立場からは、「特に重要だったと思われるのは失敗した結果を報告した地味な文献」という。数多くの失敗例を学び、見当することで、独創的な研究の道を速やかに進めたはずだから。「失敗を記録することが科学の底力」というのは重い指摘だ。
物理の手法を用いて、現実の経済現象(主に金融)を分析しています、というお話。『カオス』や『フラクタル』、『エントロピー』と言った言葉がぽつぽつ出てくるあたり、「『複雑系』とは何か」(講談社現代新書)と重なる部分もあるけど、対象が経済だけあって、こっちの方が入りやすい(あちらは人工生命とかが話の中心)...続きを読む。 従来の経済学が見落としているモノ、また経済物理学は金融工学とは違う、といった件が興味深かった(自分なりの解釈では、金融工学は「市場のゆらぎ」を過小評価し過ぎている)。 しかし何より注視すべきなのは、その「市場のゆらぎ」という言葉であると思う。 「市場のゆらぎ」という考え?が、本書全編にわたって伏流している。 具体的には、現実の多くの現象は正規分布ではなく、ベキ分布に近似されるという事実のことを指している(と思う)。 こういう点に立脚すると、「あまり起り得ない」現象そのものに対する評価を根本的に改めないといけないのかもしれない。 これは僕が勝手に感じたことだけど、宝くじを買わない理由に「期待値」を持ち出すのが、陳腐に思えてくる時代がくるのかもしれない(ちょっと違うか)。 はっきりいってわからない部分も多々あったけど、そもそも僕は金融の専門家になりたいわけではなく、そういう先端を行っている人にしか見ることのできない知見を、あくまで一般人の視線から体感したいがために新書を読んでいるだけなので、そういう意味ではある程度満足のいく内容ではあった。 しかし、新書としてはやっぱり長い。 先端の研究内容を知ってもらいたいという著者の思いは分からないでもないけど、政策の提言とか(他にもいろいと)、そこまで書かなくてもいいだろうよと思う部分がありました。 余談ですが、最近自分の中で「金融」に対するネガティブなイメージが徐々に払拭されつつあります。 (2007年09月21日)
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高安秀樹
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