カジノを専門に研究する著者が夜遊べるスポットの効用について自身の研究やデータから解説した一冊。
1日の中で夜暗くなってから朝が来るまでの時間を過ごせる場所として、ハロウィンなどのイベントとして近年定着はしてきましたが、本書を読んでニューヨーク、イギリス、シンガポールとさまざまな国のナイトタイムビジ
...続きを読むネスと日本との比較を読んでもまだまだ足りない部分があることを感じました。
地下鉄の24時間運行やナイトメイヤーによる振興活動といったことを自治体が率先して時間をかけて取り組んでいることが功を奏していることは印象に残りました。
また、日本の中でもルミナリエと新宿ゴールデン街や湘南地域と渋谷のスクランブル交差点を対比していかに地域や顧客と向き合っていくかも書かれており、非常に印象に残り、有用な知識となりました。
また、著者が専門分野でもあるカジノを軸とするIRについての解説もシンガポールと韓国の事例をもとに解説されており、成功と失敗の要因がわかり非常に勉強になりました。
行政、市民、産業の相互理解やぼったくりなど不正への取り締まりなどのリスクや治安、騒音といった問題があるとは思いますが、遊休不動産を活動することによる地方税収や訪日客消費の増加など国家においてもプラスになることがかなりあり、今後重要視されてくるであろうと感じました。
法的な部分や利便性などすぐには解決できない問題は多くありますが、うまく折り合ってナイトタイムエコノミーが普及していけばいいとも感じました。