佼成出版社作品一覧
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-262文字にこめられた観音さまの智慧が説かれた般若心経を、人生行路の御守りとして携えようという視点で読み解く。人知を超えた観自在の力をいただくために、どんな心がけで日々を過ごすか、その秘訣を語る。 「殺しといてくれたらよかったのに」 癇癪を起こす私に祖母は涙声を絞り出すようにいった。「親が我が子を殺せるかいな。無茶なこといわんといてあげてえな」 岡本かの子、西郷隆盛、良寛、夢窓、乃木希次、大石内蔵助など偉人の、せつなく優しい気持ちになれる感動秘話を多数織りまぜ、「父母の愛」「観音様の救い」「空の世界」を語る。自殺、ノイローゼ、殺人、少年犯罪など現代日本の大問題に「般若心経」はどう答えるのか。泣ける! 安らぐ! 希望あふれる一冊!
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-立正佼成会開祖 庭野日敬(にわの・にっきょう/1906-1999)による信仰随筆集。 私たちが現実社会を生きていく上で、必ずと言ってよいほどわき起こるマイナスの感情……すなわち「欲にかられてむさぼる心」「怒りにまかせて責める心」「卑屈になって愚痴をこぼす心」。消しがたいこれらの感情(三毒)を制御することで、だれもが心の安定を取り戻すことができる。それがッダの教えの真髄です。 仏教の基本である三法印(さんぽういん)の解説をはじめとして、生老病死の受けとめ方、八正道(はっしょうどう)・六波羅蜜(ろくはらみつ)の実践など、ブッダが説いた教えを現代に生かす16章。
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-鎌倉仏教を代表する祖師の一人、道元禅師(1200-1253)の著作をスリランカ上座仏教の長老が独自の視点で読み解き、道元思想がブッダ(釈尊)の教えに直結するものであることを明らかにする。
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-日本近現代文学評論の大御所による渾身の「戦後文学の読書ガイド本」。全部で 105 人の作家と、その作家を象徴する文学作品1点を取り上げ、2ページで解説する。作家の生い立ちや思想形成、作品が執筆された社会背景などを踏まえながら、作品を端的に読解し、一冊を通して 80 年の戦後日本の歩みと実像を浮き彫りにするとともに、「昭和から平成の文学が果たした役割と、未来への可能性」を考えさせるものとなっている。特に平和・反核・人権などを考えさせる作品に着目し、被爆者や在日韓国朝鮮人、沖縄の人々などの「小さな声」「声なき声」を文学によって記録した作家たちの作品を敬意を込めて取り上げられている。 読書離れが言われて久しい昨今、その理由の一つには、「何を読んだらいいのか分からない」という悩みがあるかと思われる。そこで本書は、「今こそ読まれるべき秀作」を厳選し、若い世代の読者には戦後文学作品との出会いを、壮年から戦後世代の読者には「あのころ読んだ、あの作品」との再会をもたらしてくれる。 ところで、なぜ「現代日本文学」ではなく「戦後文学」なのか――。それについては、のちにノーベル文学賞を受賞する大江健三郎氏が、1986 年に行った講演「戦後文学から新しい文化の理論を通過して」の中で次のように語っているところに、その答えがある。 〈文学の役割は――人間が歴史的な生きものである以上、当然に――過去と未来をふくみこんだ同時代と、そこに生きる人間のモデルを作り出すことです。日本において、近代・現代の文学は 100 年を越える実績を持つわけですが、個々の文学者の、時代から突出した達成ということはあるにしても、一群の作家たちが、あきらかな文学的潮流として、日本の近代・現代文学の歴史に、同時代とそこに生きる人間のモデルをはっきり提出したのは、戦後文学とわれわれが呼ぶ一時期においてでした。〉 本書で取り上げられている戦後文学作品( 105 作品)は、著者の 50 年にわたる近現代日本文学研究者および文芸批評家としての経験を基に選んだものであり、本書もまた、「生きる人間のモデル」が満載された一冊である。
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-仏教の言葉は多くが、相対的な表現で説かれてきた。「差別と平等」「生と死」「迷いと悟り」「我と他」「明と暗」……ここに、互いに相反する言葉をあげて、そのなかから、二つに分かれる以前の真心が現れてくるところを証してゆく。読み手は、仏教の哲学的思考を再確認するための重要性に気づかされる。 内容的には、趙州従シン(778~897)、関山慧玄(1277~7360)、臨済慧照(?~876)、雲門文偃(864~949)、至道無難(1676~1750)、白隠慧鶴(1685~1768)、明庵栄西(1141~1275)など多くの禅者の語録から取材。「空」「無」「無明」「十二因縁」「五蘊」といった膨大な哲学体系にふれながら、禅仏教の「言葉」と「考え方」理解のための、これまでの一般書からは一歩踏み込んだ深い創造的アプローチを試みている。 巻末に日本人に最も親しまれる「般若心経」を段落ごとにていねいに解説。原文にルビ(読み仮名)、書き下し、現代語訳付き。 著者は、一般の寺院住職ではない。檀家にたよらず、禅修行・指導に日夜はげむ「異色の僧」である。著書『禅に問う』(大法輪閣)、『心が動く・一日一話』(佼成出版社)、『無心という生き方』(ベストブック)他。
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-今“林住期”を迎えている団塊世代へ、「個々の人柄、味、品をもって若き世代に何を残せるか、伝えていけるか」を、臨床医の視点から真摯に綴る。69歳から96歳へと向かう、団塊世代の「団塊愛」にあふれるエピソードが満載。団塊世代の役割を臨床医の視点で綴った一冊。
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-「ZEN問答」とは、禅宗の禅問答を日常化した問答マニュアル。よりゆたかな心に、ピンチを乗り越えるための自問自答のプログラムです。龍澤寺僧堂に入門してから日々作務と老師から与えられる禅問答(公案)に、戸惑いと不安がいりみだれる。一人前の僧侶となるには、こんなに気遣いが必要で体力が消耗してゆくのか…「犬に仏性があるのか」「雨の音を聞け」「蚊にさされない方法とは」などなど。老師からのユニークな問題に若き禅僧の脳みそは「?」だらけに。臨済宗独特の修行…公案の意味と実際を、ずっこけながらも奮闘した雲水時代に重ね、クイズもまじえユーモラスに描き出し、コロナ禍で疲れた心と身体を調節するための指南書をめざします。
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5.0人を救い、世を建て直す。その一念から立正佼成会を創立し(1938年)、東西の宗教者と協力して世界平和の実現に心血を注いだ庭野日敬(にわの・にっきょう/1906-1999)。激動の時代と共に歩んだその半生を、みずから筆を執って記した“自伝”です。 雪深い故郷・新潟県菅沼で過ごした少年時代の記憶。父の言葉を胸に上京し、世のため人のためと懸命に働いた青年期。やがてわが子の病をきっかけに、その生涯を捧げることになる『法華経』と出遇う――。昭和51年の発刊以来、多くの人に読み継がれ、信仰の喜び、生きる勇気を読者に与え続けている一冊です。
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-立正佼成会開祖 庭野日敬(にわの・にっきょう/1906-1999)が晩年に語った法話を初めて編纂した法話集。 シリーズ第1巻は、法華三部経の経文や、庭野開祖自身が影響を受けた人々とのエピソードに触れながら、一人ひとりが菩薩の心に目覚めて仏道を歩む大切さ、人の幸せを願い自ら縁を結び、互いの仏性を輝かせる生き方を説いた法話がまとめられている。加えて、競争や争いの絶えない現代社会の中で、調和を生み出す菩薩の姿勢、信仰者としての精進のありようが示されている。カラー口絵付き。書名の「菩提の萌を発さしむ」は無量義経徳行品にある一節。 【出版社からのメッセージ】 「一人でも多くの人に、法華経に示された人間の生き方を知ってもらい、本当の幸せを自分のものにしていただきたい」。立正佼成会の開祖・庭野日敬はこのような願いで立正佼成会を創立し、以来、法華経の流布に努めつつ、世界で平和活動に取り組みました。 さまざまな師との出会いや、出来事など自身の原点とも言えるエピソードを述懐しながら、「人間の生き方」を示してきた庭野開祖。長年にわたる法話の中で、平成に語られた晩年のものを、初めて本書にまとめました。 人を幸せにしたいと願う気持ちが出発点――。人として心に留めておきたい智慧、幸せに生きるためのエッセンスが詰まった本書に、ぜひ触れていただきたいと思います。
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4.0仕事を終えたサラリーマンたちが、寝る前のほんのひとときブッダのことばに耳を傾けることで、自分を反省し、心を癒し和らげ、明日への希望を持つための実践的人生書。2002年2月刊「出社前に読むブッダのことば」姉妹編。
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-科学技術者(制御工学専攻)の立場から、仏教を学び実践することの大切さを訴え、仏教の著作も多い森政弘氏。本書は、著者が自ら体得し、体系化した仏教哲学の核心部分のみを「ノート」(覚書、注解)として著すものです。 著者の仏教思想は、光と影、陰と陽、無と有など、“この世のすべては、相反する二つのものがあって一つになっている”という合一の真理を示す「二元性一原論」に集約されます。「二元性一元論」の理論と実践が網羅的に説かれている既刊書籍『仏教新論』の姉妹本として、同書ではポイントを端的に説明しつつ、二元性一原論を支える「智慧」(=般若)の解説に特化した一冊です。 仏教を学ぶうえでの心構えから、科学的見地から仏教を考察する論理的な視点で、仏教が説く智慧の核心に迫ります。 『退歩を学べ』(2011年、6刷)、『仏教新論』(2013年、3刷)と併せて、著者晩年の“仏教哲学三部作”の完結作品。
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4.0「何かと失敗や間違いの多かった人生に、その終盤に生半可、ではない決意が私には必要だった」。60代後半にタイで出家した直木賞作家に何が起こったのか…本書は、著者がタイ国、チェンマイの古寺にて出家して1年が経つ頃と、それからさらに1年半余りが経過した頃、寺の副住職と連れ立って日本を旅した記録であるとともに、生き直しへの決意表明でもある。古希の老僧(著者)と35歳のマザコン副住職のけなげで可笑しい珍道中は、文化や国民性、道徳観の違いが分かる「仏教文化エッセイ」といえよう。満員電車に戸惑い、街では女性を避けて歩き、東京タワーや新幹線にビックリ。東大寺や増上寺でご本尊に五体投地…タイ仏教の経文や戒律が日本仏教とは大きく違うことが読み通すことでよく分かる。全体にちりばめられた筆者の心境は印象に残る。母の生家でのタイ仏教式の追善供養のシーンは感動的。後悔、悲歎、絶望ののちに出家。そしてこれからの人生をどうするのか――新鮮な「団塊の世代」論ともなっている。