あらすじ
「これってもしや、異世界召喚ってヤツ――ぅ!?」
俺の名前はナツキ・スバル! 無知無能、無力無謀、四拍子欠けた現代日本出身のどこにでもいる高校生だ! そんな俺が突然招かれたのは、見知らぬファンタジー世界だった!
超絶美少女と美幼女のお出迎えを受け、いざ異世界冒険譚!って話かと思いきや、どうもそんな単純な話じゃないらしい。
俺が記憶喪失? 塔の『試験』続行中? おいおいこいつは、暗雲立ち込めてきやがったぜ!
「もっと強い人も、頭のいい人もいるのかもしれない。でも、私はあなたが、スバルがいい」
大人気Web小説、喪失と再生の第二十三幕。――『ナツキ・スバル』、オマエハダレダ?
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Posted by ブクログ
読者の心を容赦なく抉る展開。これぞ“Re:ゼロ”の真骨頂。
記憶喪失状態から始まるので、他の巻とは毛色が違うかもしれない。
この異例のスタートが、疑似的に“初見のスバル”を体験させ、まるで新章の幕開けのような錯覚すら覚えた。この過酷な体験が、スバルをもうひと段階成長させる為に必要だったのか?
面白い事に、この23巻と、次の24巻の冒頭は同じシーンから始まっている。
つまり、死に戻りしまくって時系列は何も進んでいないのだ。しかし物語は確かに進んでいる。
持ち帰ったのは、断片的な情報と、仲間から信頼されているという確信だけだ。
時間は停滞したまま、スバルが持つ信頼だけが積み重なる。
Re:ゼロ特有の“内的進行”が光る巻だ。
この“詰み”の状況を、スバルはどう打開していくのか、目が離せない。