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Posted by ブクログ
前巻と前々巻から 空回りし続けるナツキスバル・・・
自分が認められたいという気持ちは誰しもが必ず持っているもので、周りの人達が凄ければ凄い程自分も何かやらなければならないという気持ちに急かされる。
さらに死に戻りする度に大切な人を失い、世界でそれを知っていたのは自分だけなのに何も良い方に向けられない、進められない、悔しさともどかしさに心が草臥れてしまう・・・
本作のラスト前迄のナツキスバルは心が折れてしまった状態であり、ラストで彼はレムと一緒に逃げようとし、小さな幸福を得ようとする。しかしそれは妥協から得られる幸福であり、色んなものへの後悔の上に成り立つ幸せである。
しかし、そんな幸せを願っているだろうレムがそんな幸せを認めなかった それでもナツキスバルをレムは見離さず彼女がスバルに寄せる想いを全て吐露したことにより、そしてナツキスバルが何も持っていない事をお互いが認識し合い ゼロからのスタートを誓う所の一連の場面に涙が出てしまった。
これからの新生ナツキスバルの活躍に期待が持てる次巻が楽しみです。