小川高義のレビュー一覧

  • ねじの回転(新潮文庫)

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    アンソロジーに入っていた短編が面白くて、ヘンリー ジェイムズの本を読んでみた。

    これは面白い!
    翻訳のせいなのか原文のせいなのか、最初読みづらかったけど、慣れてくるとグイグイ入り込める。

    ヘンリー ジェイムズって思わせぶりが凄く上手で読んでる最中も先が読めない。

    他の作品も読んでみたいけど、ねじの回転を別の翻訳で読んでみたい。

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    2017年08月29日
  • 魔が差したパン―O・ヘンリー傑作選III―

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    なんとも普通なんだけど、普通の中にある小さな小さなひっかかりに焦点があたってるかんじかな。結構、心に残ります。きっと再読したくなる一冊。

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    2017年07月29日
  • グレート・ギャッツビー

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    ネタバレ

     過去に縛られる男の話といえば、私の中ではやっぱり『秒速』だろうか。男は過去に、女は未来に。そんな二元論が嫌いなのは、それが幾分的を得ているのだという考えが自身の心の中にあるからなのかもしれない。

     本作の主人公であろう「ジェイ・ギャッツビー」は、かつて愛した女性に再開したが、彼女にはすでに婚約者がいた。あとはもう当然起こるであろう出来事の連続で、当然起こるであろう結末を迎える。これはもう様式美なのではないだろうかと思うほどに。

     主人公の名前だけのタイトル、冒頭の語り手の独白、物語序盤から始まるミステリアスな「ギャッツビー」像がだんだんとなくなってゆき、最後には実直な青年だった彼が現れる

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    2017年06月10日
  • 若者はみな悲しい

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    代表作「グレート・ギャッツビー」で知られるフィッツジェラルドの自選短編集。
    数多くの短編を書いたものの、中には良質と言い難い作品もあるようだ。
    9編の掌編が収められているが、重々しい作品というよりは、読後に爽快感が感じられる作品が多かった。劇中で発生する出来事によって、主人公が成長するという内容がほとんどであった。
    しかし、ヘミングウェイもそうだが、狂騒の20年代と呼ばれる1920年代のアメリカの都市が持つ時代感といったら。現代ではいずれの国も持ちえない空気感ではなかろうか。若干の退廃的な雰囲気を感じさせつつも、未来への明るい展望を感じさせる。

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    2017年05月21日
  • アッシャー家の崩壊/黄金虫

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    ネタバレ

    思ったことだけ

    ヴァルデマー氏の症例
    催眠に関する物語の1つ。死者に催眠は有効かという議論。今やったら絶対医療倫理に反するだろう。早く死なせてくれという言葉が印象深かった。

    解説の"dissolution"をめぐる解釈がおもしろい。死と言うと簡単で、しかし物足りなさが半端無い。

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    2016年06月11日
  • 賢者の贈りもの―O・ヘンリー傑作選I―

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    ラスト2~3行の大どんでん返しがあったり、あっと言わせるようなオチが待っていたり。短編らしい短編がたくさん詰まった小説。
    「賢者の贈りもの」は昔CMにも使われてた記憶がある。
    クリスマスの夜、貧しい夫婦の物語。
    妻は夫が大切にしている金時計につける鎖を買うために自分の美しい髪の毛を売り、夫は妻の髪の毛に使う櫛を買うために自分が大切にしていた金時計を売ってしまう。お互いの贈りものは無駄なものになってしまうけれど…というお話。
    これを美しい夫婦愛と取るか、馬鹿げた皮肉的な物語と取るかは、読み手に委ねられてると思うけれど。

    感動系、思わず笑ってしまうもの、そのオチにただ感心してしまうもの、シニカ

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    2020年11月24日
  • 緋文字

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    ネタバレ

    税関の部分は、だらだらと長く続き、読みにくい。しかし、『私』のセイラムの地への愛着は郷愁を喚起し、寂れた街で過ごす人々もまたセイラムの地に縛られているのかと考えると哀愁を帯びて感じられ、改めて読み直すと共感を覚えた。地縁的なものに敏感な人には、通ずるものがあるのではないか。
    本編は、ストイックな牧師の姿が印象的だった。三角関係とそれぞれの変化は解るが、パールの役割や緋文字のAについては消化不良に終わった。

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    2014年04月27日
  • アウルクリーク橋の出来事/豹の眼

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    『悪魔の辞典』で有名なビアスの短編集。『悪魔の辞典』は家にあるので名前だけは知ってるけど作品は知らない作家のひとり。どの短編も死(あるいは幽霊)を扱っていて最後にドンと落とされる。多分一回読んだだけじゃ完全にこの世界観を理解するのは難しい。芥川龍之介は、「月明かりの道」を下敷きにして「藪の中」を書いたと言う。ビアスの最後が失踪して行方知れずというのもこの作家の不思議さが増す所以かも知れない。2012/150

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    2013年11月14日
  • 若者はみな悲しい

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    フィッツジェラルドの自選短編集。華やかな人生の影にある虚しさや、自分の思うようにいかないのだという嘆きを感じた。

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    2011年09月25日
  • 若者はみな悲しい

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    理想の女性を追いつづける男の哀しみを描く「冬の夢」。わがままな妻が大人へと成長する「調停人」。親たちの見栄と自尊心が交錯する「子どもパーティ」。アメリカが最も輝いていた1920年代を代表する作家が、若者と、かつて若者だった大人たちを鮮やかに描きだす珠玉の自選短編集。

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    2011年04月20日
  • 翻訳の秘密――翻訳小説を「書く」ために

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    ジュンパ・ラヒリの名訳で名前を覚えた、小川氏が翻訳のハウツー本を出したと聞き、書店に走った。面白かった!言葉のリズムやテンポ、スピードをとらえなければならない翻訳家は指揮者である、との言葉に深くうなずく。その他便利なサイトや辞書の紹介もあって興味深い。時折手にとりたい本になるだろう。

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    2009年10月04日
  • 若者はみな悲しい

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    若者!アメリカ!て感じ。
    年代と文化が違うからちょっととっつきにくかったけど、
    いつの時代も若者ってこんなものなのねと思った。
    ブラックというか皮肉な話が結構良かった。
    「グレッチェンのひと眠り」が好き。

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    2009年10月07日
  • 海辺のルーシー

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    ネタバレ

    “今はもう昔のことだが”、このフレーズだけで、あぁルーシー・バトンだなぁと、ストラウトの世界へと帰還する。
    ロックダウン、BLM運動そして議事堂襲撃と分断と対立が増してゆくアメリカへ、離れて暮らす家族の問題へとルーシーの心は、あちらへ彷徨い、こちらへ想い悩みと、晴れることはない。

    貧困、不確かな家庭環境など、子供時代のバックグラウンドなしに人を理解することはできないし、それでも人は皆それぞれ違った人生を辿るよなぁという、当たり前だろうと言われても割り切る気になれない感じが潮の満ち引きのように寄せては返す。
    それでも人はわからないなりに、人生を切り抜けていくしかないという人生訓は、まぁそんなも

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    2026年09月13日
  • 賢者の贈りもの―O・ヘンリー傑作選I―

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    かの有名なオーヘンリーの短編集。

    有名な賢者の贈り物は知ってるが、それ以外は初見。
    でも、ある種の型というか、似た様な話が多い印象を受けた。賢者〜とは違うが、基本的に見栄っ張りな人が本物の裕福な人に見栄を張ってしまい恥ずかしい思いをするっていう話が多い気がする。
    もっと、言ってしまうとアメリカンジョークの様な話が多いのかな?

    古いからか、翻訳本だからなのか若干の読みにくさを感じてしまう一冊だった。

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    2026年09月01日
  • 海辺のルーシー

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    ネタバレ

    離婚再婚、再再婚やステップファミリーについての許容やドライさは、アメリカと日本ではだいぶ距離があるんなあ、とまずは改めて。ルーシーの娘との関係や愛情と寂しさ、ロックダウンのニューヨークへの寂しさなどは、ちょっと私には過度にも思われる。いよいよ次の作品で、ルーシーとキタリッジとの2本のラインも総決算になりそうなので楽しみだ。

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    2026年08月27日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    家庭教師は子どもたちを守ろうと必死になりますが、それが現実なのか妄想なのか、読み進めるほど分からなくなりました。
    印象に残ったのは、子どもたちが助けを求めないこと。そして、家庭教師の見ている世界と子どもたちが見ている世界が少しずれているようにも感じました。なぜか幽霊の正体よりも、家庭教師の心理に不安を覚えたのと、
    読み終えても何が起きていて、何が真実だったのかは曖昧なままの感覚、しかし、人の思い込みや心理の怖さを感じる作品でした。

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    2026年08月07日
  • 魔が差したパン―O・ヘンリー傑作選III―

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    ネタバレ

    本屋さんで見かけて題名が面白かったので、購入。
    短編がたくさん入ってました。
    有名な人なんでしょうが、全く知らないので、先入観なしで読めました。古い時代の本なので、ちょっと読みにくかったです。表題の「魔が差したパン」「荒野の王子様」「紫のドレス」が好きでした。

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    2026年08月01日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    ネタバレ

    海外小説の何の本だか忘れたけど、その中で紹介された本だったので興味持って読んでみたけど古典サスペンスという意味では面白かった。登場人物がそれぞれ狂人ばかりで読んでいておいおいそれはないだろうって突っ込みをいれたくなるような凶行を犯すのだけど、心理描写も滑稽でワクワクしながら読むんだが、犯行描写もエグイ。昔ならゾッとしただろうけど昨今の小説はそれ以上のもはやスプラッター描写になってしまっているから古典物はほっこりする。
    モルグ街の殺人は推理小説の先駆けらしいんだけど、シャーロックホームズよりとんがった推理考察を持ってくるからえ?え?ってなる。そしてその結末があーそう来るかって思わずニヤリ。こうい

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    2026年08月01日
  • アッシャー家の崩壊/黄金虫

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    アッシャー家の崩壊/アナベル•リー/ライジーア/大鴉/ヴァルデマー氏の死の真相/大渦巻への下降/群衆の人/盗まれた手紙/黄金虫

    よくわからない作品が多かった。
    前半が怪奇系、次第にミステリー系になる構成で、『黄金虫』の謎解きはよくできていて良かった。読んでいる中で、神経質さ、音への過敏さ、女性に対する思慕?が共通して感じられることが多かった。
    きっと自身の経験(妻を失う)を重ねているのだろう。
    乱歩が尊敬する人なので私もハマるかと思ったが、細かく神経質さを感じる描写が見られ、おおらかさを感じられない。おそらく乱歩は自分にないものを持っていることに憧れがあったのではないか。前半の怪奇系は女性が

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    2026年06月19日
  • 黒猫/モルグ街の殺人

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    推理小説の元祖。その後の探偵小説の原型にもなったオーギュスト・デュパン。
    物事にはなんでも始まりがありますから。ずっと読んでみたかったモルグ街の殺人。
    正直に言えば物足りないし、がっかり感は否めないですが、読めてよかった。これで心置きなく世に数多あるミステリーを、残りの人生賭けて読み続けていけます。

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    2026年06月16日