天童荒太のレビュー一覧

  • まだ遠い光―家族狩り 第五部―(新潮文庫)

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    読み終えて、長い旅を終えたような気持ちになりました。

    不器用な生き方しか出来なかった人たちが、自分と向き合うことで、道が開け、遠くにゆっくり光が見えてくる・・・。


    最初から、上手に生きられる人なんかいないのかもしれません。

    上手に生きられないからこそ、人との絆が大事だと感じさせてくれる作品です。

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    2014年08月17日
  • まだ遠い光―家族狩り 第五部―(新潮文庫)

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    問題児を抱えている家庭で、無理心中と思われる事件が発生、別の家でも再発し、警官、教師、子供ケアの専門家などの登場人物が、家族を失った人、家族崩壊などの問題を通し家族愛を描く。

    著者の家族、社会に対するメッセージを強く感じ、考えさせられる。普通の家族だと思っていても、本当にそうなのか?普通の家族という関係を維持することの大変さ。

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    2014年08月11日
  • まだ遠い光―家族狩り 第五部―(新潮文庫)

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    久しぶりに読み終わりたくない気持ちに。白夜行以来かも。次々に投げかけられる問題に、親として娘として妻として考えながら五部作あっという間に読んだ。哀しく辛い話だけど、読んで良かった。

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    2014年05月27日
  • 静人日記 悼む人II

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    ネタバレ

    亡くなった人々の姿を思い、“悼む”旅を続ける青年のお話。前作(?)「悼む人」と違って本作は日記形式で綴られているので、主人公の思いがよりダイレクトに伝わってくるような気がします。

    その日記は(ほとんど)毎日違った人を悼む内容になっていて、短い日記の中に死者一人一人の人生や、残された人たちの死者に対する思い、考えが詰まっています。それを日替わりで連続的に読み続けて行くと、畏敬の念に打たれたような気持ちになりました。なんというか…日々、多くの命が生まれ出る反面、失われて行く多くの命もあるということや、「無名」の人生にも記憶に残すべき何かがあるんじゃないかとか、自分の”今”はそうした命の積み重ねの

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    2013年01月14日
  • 贈られた手―家族狩り 第三部―(新潮文庫)

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    年末に読み終えた!全5巻の3巻目!
    こんなに丁寧に細かく書かれている小説は久しぶりだ。
    胸に突き刺さる部分が多すぎる。何度本を閉じて考えたか・・・
    ただのミステリと決めてかかっていた1、2巻のイメージがここで完全に改めさせられた。もう事件なんてなくても成立しそうな小説だ。
    亜衣のくだりはショッキングだったなぁ・・・読み進むのが辛かった。

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    2012年01月13日
  • 巡礼者たち―家族狩り 第四部―(新潮文庫)

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    そして4巻目! 前巻で苦しみの沼にどっぷりはまり込み、もがく姿を見ていたと思ったらさらにどんどんと深みにはまって行く・・・
    助けて、と、助けたいが上手く合わなくてもどかしい。
    新しい生き方、救いを見つけられたと思っても、過去に引きずり戻される。
    そしてついに事件も核心に迫って行く・・・

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    2012年01月13日
  • 贈られた手―家族狩り 第三部―(新潮文庫)

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    この作品が書かれたのは阪神淡路大震災の年だったらしい。でも親子・家族の問題は今でも存在しています。
    人と人との絆が見直された今年の終わりに、この本を読むと心がちくちくと痛みました。
    愛情を信じていた者との関係に苦悩する登場人物それぞれの立場に共感、同情してしまいます。
    続きの第4章を早く読みたいです。

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    2011年12月29日
  • 悼む人 下

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    平年より12日も早い梅雨の雨が降り濡つ中で、今日もどこかで静人は悼んでいるのか。
    『なぜあんなことをしていたのでしょう…何が目的ですか…』 静人にも分からない答を蒔野や倖世が彼らなりに見い出すように、読者も自分なりに見い出すのだろう。
    見い出すとすればその人なりにしか出し得ない答。他人に家の中を覗き込むような露悪な表現の中から生への静謐な感謝が湧き出てくる。
    蒔野が亡き両親のことを『二人の善い面だけを考えていくと、自分の知る彼らの実像とは離れるが、二人が幼い頃にはまだ持っていたはずの〈無垢な魂〉に、ふれているような気がする』と語る時、巡子が高齢者の老人に対して『あの老人は寝ているだけの存在のよ

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    2023年03月23日
  • 巡礼者たち―家族狩り 第四部―(新潮文庫)

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    5部作の4作目にもなると、さすがに思い気分になってくる。
    それでも読み進めてしまうのは、どこかに救いがないかと思ってしまうからなのかもしれない。
    この第四部では四国のお遍路さんが全編に描かれる。
    みな、どこかで救いを求めている。
    他の国と違って、生きることに絶対的な宗教心を抱くことの少ない日本人にとって、信仰は救いになるのだろうか。
    もし、自分がこういう立場であったら、どこに救いを求めるのだろうか。
    そんなことを思いながら読んだ第四部だった。

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    2013年09月22日
  • 贈られた手―家族狩り 第三部―(新潮文庫)

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    5部作の3冊目。
    このあたりに来ると、もう止まらなくなる。
    どこに行くのも文庫本を手放せず、少しでも時間があると、先を読みたくなる。
    それはエンタテイメントに対する楽しみ方とは違い、読み進めるうちに「どうしたら解決の糸口が見つかるのだろうか」という気持にさせられるからだ。
    家庭の問題はそれぞれだとはわかっていても、どの事例も自分に当てはまるような気もしてくる。
    もし、この子が自分だったら…
    もし、この親が自分だったら…
    もし、…

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    2013年09月22日
  • 遭難者の夢―家族狩り 第二部―(新潮文庫)

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    「家族狩り」5部作中の第2部。
    ここではさまざまな家族が登場し、それぞれが問題を抱えていることが表出してくる。
    この作品はあくまでもフィクションなのだが、家族の問題一つ一つが、現実に起こった問題とシンクロしているため、まるで実際の事件を追っているかのような錯覚に陥ってしまう。
    我々が目にするそれらの多くの事件は、報道を通じてのものにしか過ぎない。
    しかし報道されない真実も必ずあるはずだ。
    そして問題をはらんだ家族は、何も特別な家族ではなく、どんな家族にだって潜在的にあるのだと、改めて思わされる。

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    2013年09月22日
  • 悼む人 上

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    直木賞作品。
    死について考え続ける話。だけどしばらくの間は苛立ちのほうが多い、極めて独特な作品。

    亡くなった人を悼む。善としか言えないはずの行為なのに、蒔野や倖世と同じく、静人の行動が偽善に感じて苛立つ。
    次第に、自分の身近で起こった死にも照らし合わせてしまい、覚えていてくれるというのが救いになることもある、と思えてしまう。

    朔也の独白は、静人への反論のようですごく良かった。改行少なく文字が続く。畳みかけるような圧迫感も見事。

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    2026年01月23日
  • 陽炎の旅人

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    この作家さんが時代小説書くんだ!!と驚いた。何作かあるらしいので読みたい。
    大政奉還のころは、世の中カオスだったんだな。

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    2026年01月15日
  • 青嵐の旅人 上

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    おへんろ宿で姉と弟として育てられた二人が医術を志し、男に扮して戦の調練に同道する。
    坂本龍馬や新選組も出てきてからはグッと面白味が増した。
    下巻も楽しみ。

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    2026年01月08日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    読む人の年齢により感想は変わるかもしれないが、作者が描きたかった探偵のイメージはわかる。タイトルの昭和には「れとろ」とルビが振られていて、もう、そうなるのか、と少し寂しい。
    この作者で探偵もの?と不思議に思っていたが、スラスラ読めた。
    殺されるのは1人じゃないし、携帯はないし、途中まで、犯人の目的もわからず、早く、謎解きやってくれないかなと思いながら読んだ。
    さりげなく、戦争中の体制を批判していて、息子を亡くした親の悲しみが伝わる小説だった。

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    2026年01月08日
  • 陽炎の旅人

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    表紙からなんとなく察してはいたものの、開いてみたらやはり時代もので、なんとなく今読む気分じゃないな〜と思いつつも読み始めてみたら、スルスルと最後まで読んじゃいました…リーダビリティーの凄さよ…。

    そして…シリーズものなのね…(^◇^;)また前後も読まなくちゃだわー(笑)

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    2025年12月29日
  • 悼む人 上

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    モノローグの人物たちの濃い痛みと、切実な動きに引き込まれた。
    一方で、主人公の行動や思いは、モノローグの人物たちからしか聞こえない。
    その対比も面白くて。
    ストーリーが重厚で、先が読めないところもいい。

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    2025年12月17日
  • 陽炎の旅人

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    ネタバレ

    天童荒太作品の青嵐の旅人の続編。
    相変わらず歴史に弱い自分は読むのに時間がかかり、登場人物の理解も難しかったのだが、前編に続いて、伊予松山の若者の救吉とヒスイ、辰之進の活躍には心躍るものがあった。
    救吉とヒスイは医術を志し、人々が傷つけあう戦に心を痛め、何とかして人々が戦わずに生きられないものかと願っている。
    そして今回も歴史上の有名な人物との関わりがあった。
    前編で辰之進が討ち果たしたと思っていた鷹林は救吉とヒスイの手当で命を救われたが、記憶をなくしていた。
    救吉、ヒスイ、辰之進はこの先どんな人生を生きていくのか、次作流星の旅人の上梓が待たれる。

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    2025年12月13日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    ネタバレ

    ビートルズが日本を訪れた昭和41年(1996年)、平和村と改名することになった中部地方の寒村“尽忠村”で起きた連続事件。村出身の若手女優「華井乃愛(滝山さおり)」に同行した流しのギター弾きの探偵「鯨庭行也<イサニワユキヤ>」が事件の謎を解く。その裏にはさおりの父親、敗戦の日本のetc.が関わる。 作者が昭和51年(1976年)16歳秋に感銘した映画『犬神家の一族』のような、怪しく残酷でありながら美しく流麗でどこか陽性な雰囲気をイメージして書いたとのこと…なんとなく頷ける。探偵の知人?となる警視庁広報部警部補「国生良夫」が過去を語るようにして書かれているのがワトソンぽい。謎解き感は微妙だけどレト

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    2025年11月30日
  • 昭和探偵物語平和村殺人事件

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    横溝正史の世界観から、おどろおどろしさを除いた感じの読み応えを感じたのですが、あとがき(謝辞)をよんで妙に納得致しました。なるほど、横溝正史へのリスペクトからくる作品だったのですね。なにを隠そう私も金田一耕助シリーズが大好きで、数年前かなりはまって映画、小説と読み漁った覚えがあります。今後、鯨庭探偵シリーズとして本家並みの因習や見立て殺人とか繰り出していただければ幸いです。背中がぞくっとくるような感覚もお願いします。それと小説の本筋からは若干外れますが時折語られる昭和の時代背景とか興味深く面白かったです。

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    2025年11月04日