天童荒太のレビュー一覧
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ネタバレ昭和41年、新人女優・華井乃愛に殺害予告状が届いた。
警視庁所属・国生良夫が護衛のため、彼女の故郷・尽忠村へ赴く。同行するのは、従妹で巡査の泉沢香子と流しの私立探偵・鯨庭行也。村では次々と事件が起こり、遂には殺人事件まで起きてしまう。
文章の喉越しが良い。
対して咀嚼していないのに、つるっとしゅわっと落ちていく。時々挟まれる「これまでの状況整理」的な物も、中弛みを全く感じさせず、それでいて記憶の回帰もサポートしてくれて、心地良かった。最初から最後まで迷走することなく、どんな読者をも取りこぼすことなく、無事に解決というゴールまで運んでくれるだろう。
戦後の母親たちは、良かったね。
村の重鎮の -
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ネタバレ天童荒太作品の青嵐の旅人の続編。
相変わらず歴史に弱い自分は読むのに時間がかかり、登場人物の理解も難しかったのだが、前編に続いて、伊予松山の若者の救吉とヒスイ、辰之進の活躍には心躍るものがあった。
救吉とヒスイは医術を志し、人々が傷つけあう戦に心を痛め、何とかして人々が戦わずに生きられないものかと願っている。
そして今回も歴史上の有名な人物との関わりがあった。
前編で辰之進が討ち果たしたと思っていた鷹林は救吉とヒスイの手当で命を救われたが、記憶をなくしていた。
救吉、ヒスイ、辰之進はこの先どんな人生を生きていくのか、次作流星の旅人の上梓が待たれる。 -
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ネタバレビートルズが日本を訪れた昭和41年(1996年)、平和村と改名することになった中部地方の寒村“尽忠村”で起きた連続事件。村出身の若手女優「華井乃愛(滝山さおり)」に同行した流しのギター弾きの探偵「鯨庭行也<イサニワユキヤ>」が事件の謎を解く。その裏にはさおりの父親、敗戦の日本のetc.が関わる。 作者が昭和51年(1976年)16歳秋に感銘した映画『犬神家の一族』のような、怪しく残酷でありながら美しく流麗でどこか陽性な雰囲気をイメージして書いたとのこと…なんとなく頷ける。探偵の知人?となる警視庁広報部警部補「国生良夫」が過去を語るようにして書かれているのがワトソンぽい。謎解き感は微妙だけどレト
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【短評】
不思議と目を惹かれる本というものがある。
「何を読もうか」と本屋を散策する素敵な時間に、何故か目が行く一冊である。
恥ずかしながら、天童荒太は未読だ。「永遠の仔」も「悼む人」も読んだことがない。初見ならば「カタイ」作品を選ぶべきだという天使の声に耳を塞いで、本には「縁」というものがあるんだという悪魔と握手してみた次第である。
結果は、そう悪いものではなかった。
「金田一耕助」リブートといった趣の作品。探偵あり。美女あり。見立て殺人あり。関係者が一堂に介しての推理あり。実に古式ゆかしい探偵小説である。
ちょっと前に読んだ『同志少女よ、敵を撃て』の解説において、小説の「同時代性」につい -
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文久2(1862)年。舞台は、260年間続いた江戸幕府がいま、まさに消えようとする頃の伊予松山藩。
代々続くおへんろ宿「さぎのや」で育てられた娘ヒスイと弟の救吉は、危機一髪の場面を救われたことをきっかけに、年少の藩士、青海辰之進と知り合う。医術で人を救うべく精進する救吉に、ある日郷足軽隊の調練に医師見習いとして同行せよと命が下る。誰よりも戦を厭い、平和を願うヒスイは、やがて救吉が真の戦に送られることは必定とみて、男装して弟に同道することを決意する。
江戸末期といえば新選組が題材の作品は数多くあるけれど、松山藩を舞台に描かれるなんて珍しいのでは。民の平和を願いながらも否応なしに戦に巻き込まれてい -
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こんな作家さんだったっけ?
『青嵐の旅人』の時もそう思ったけれど、
新作を読んだらなおさら・・・
『永遠の仔』のあのヒリヒリするような鋭い雰囲気、
私の場合、あのイメージが強すぎたのかも・・・
同世代なのでわかるけれど、いつまでもとがってばかりでいられないのかな、
(その奥に細やかな人間愛があったとしても)
それが読み終わっての第一の印象。
読んでいて通奏低音のように聞こえるのが
横溝正史の「金田一京助シリーズ」
これは、まさにあの世界だよね~
東京とかのとある村。
その村で凄惨な殺人事件が起こり
探偵と刑事が大活躍。
やがて村の辛い記憶に行き着いて・・・
ほら、金田一さんです!
あと