天童荒太のレビュー一覧
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ネタバレ登場人物の多くは、第一部からほとんど進展がない。
ただ、高校の美術教師をしている浚介は、第一部でほとんど接点のなかった教え子に冤罪を着せられ、殺人事件の発見者となったあと、酒に酔って家に帰る途中若者たちに暴行を加えられ、心に大きな傷を負うことになる。
高校教師が若者集団恐怖症というのはもちろん仕事に支障をきたすだろうし、通勤電車に乗るのも怖いとなると、これは相当なトラウマといえる。
私は刑事の馬見原の、家族に対する不誠実な態度が好きになれないのだけだけれど、あとがきで作者が、幼い頃宮崎県の馬見原という地名に救われたと書いていたので、どこかで家族を救うことになるのだろうか。
自分の都合のいい家 -
Posted by ブクログ
むちゃくちゃエロい小説だった。どM心に刺さりまくりw ノンケ臭がいいっぱいで、亜黎も全然タイプじゃないんだけど、シチュエーションに興奮しちゃいましたw
。。。って、そんなことはどうでもいいですがw 「痛み」について、さまざまな角度から分析されていて興味深かったなあ。無痛症患者の体験から、生物として痛みがどのように防衛機能となっているのか。整形外科通いの高齢者の肉体的な「痛み」、鬱やPTSDのような精神的な「痛み」、失恋の「痛み」など考えさせられる。
肉体で感じるのではなく脳で痛みを感じているのだと思える治療法など、面白かったです。もう一度読んだらもっと気がつく点も出てくるんだろうなあ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作、包帯クラブから16年目の本作だそうです。
クラブのメンバーも前作と同じもしくは追加メンバーもいますが、すべて忘れています。
その彼らも大人になって、社会人になって、医療現場だったり、報道カメラマンだったり、外交的仕事についたり、国際的に動いていて、包帯クラブもバンテイジ・クラブとして、その活動は世界的なものになっています。
痛みや悲しみや辛さは世界共通どこにでもあって、彼らの活動はとどまることがないのです。
もしこの作品が映像化されるとしたら、BGMはスピッツかなと思いましたが、やっぱりあいみょんだなと、頭の中であいみょんを流しながら読み終えました。 -
Posted by ブクログ
傷そのものに包帯を巻くのではなく、傷ついた場所に包帯を巻くという小さな行動から始まった「包帯クラブ」。
その活動は、いつの間にか反響を呼んだが、理解できないことや反発があった事により、自粛させられた。
その後、六人の高校生は、包帯=「バンド」という意味合いから、音楽の「バンド」を始めるようになった。
そして、成人した彼らは、世界の紛争の現場へと活躍を拡げていく。
前作が発刊されたのは、2006年。あれから16年なので、読んだ時の記憶は曖昧でしたが、雰囲気は蘇ってきました。
映画化もされていて、ちなみにそのキャストは、
ディノ:柳楽優弥
ワラ:石原さとみ
ギモ:田中圭
タンシオ:貫地谷し -
Posted by ブクログ
ネタバレ東日本大震災から4年半、海底に沈んだままの遺留品を回収するために夜の海に潜る舟作が、遺族の一人、透子と出会い、彼女の元夫の結婚指輪を探そうとする。
海水の放射能汚染のリスクや、夜の海に潜ることのリスク、さらには見つかったら罰せられるかもしれないリスクがあるなか、ダイバーとして協力する舟作も、会費を払ってでもこの取組を進めたいと考える遺族たちも、津波の被害者である。それだけでも理不尽なのに、それぞれが、遺品が見つかってほしい気持ちと、見つかるとその持ち主の死を認めざるを得ないから、出てきてほしくないと思う気持ちの間で揺れている様子には、心を揺さぶられた。
そして、物語自体もよかったが、文庫版